ヴィンテージ (マジック:ザ・ギャザリング)

ヴィンテージ は、マジック:ザ・ギャザリングの大会ルール(フォーマット)のひとつ。ほとんどのカードセットが使える「エターナル」に分類されている。かつては「Type1」と呼ばれていた。

フォーマットの特徴 編集

このフォーマットでは過去に発売された全ての基本セットとエキスパンションのカード、及びプロモーションカードが使用可能である。入門セット(ポータル等)のカードも使うことができる。

ヴィンテージの最大の特徴は「制限カード」の存在である。ヴィンテージではカードの挙動上問題があるもの[1]やアンティ関係のカード、能力の関係で制限カードへの指定が意味をなさないカード[2]を除けば禁止されているカードはなく、パワー9等の強力なカードも一枚は使うことができる。そのためもっともゲームスピードが速い環境であるとされる[3]。そういった「高速コンボデッキ」に対抗して「クロック・パーミッション」や「マナ要求カードで相手を拘束するデッキ」などがしのぎを削っている。また、このカードプールの広さ・環境の特殊性から、他のフォーマットでは普通に使えるカードが制限されていることや、逆に他フォーマットの禁止カードがこの環境では制限指定すらされず4枚使用可能な場合もある。

パワー9をはじめ一部のカードの入手が非常に困難[4]であるため、日本では比較的馴染みの薄いフォーマットだが、古くからマジックをプレイしている人の多いアメリカや、上記の再版ポリシーに対象外により参入難易度が低いのMagic: The Gathering Online(MO)では比較的プレイヤーが多いとされる。昨今は定期的にヴィンテージの大会を行うカードショップの登場やそれらのインターネットによる配信などにより、日本でもヴィンテージの大会に触れる人も増えてきている。

使用が制限されるカード 編集

ヴィンテージで指定されている禁止・制限カードは以下の通りである(2021年2月15日時点)。

禁止カード 編集

禁止カードに指定されているカードは、ヴィンテージにおいて使用できない。以下のカードが指定されている。

  • アンティに関するすべてのカード
  • カード・タイプが策略である全てのカード
  • Chaos Orb
  • Falling Star
  • Shahrazad
  • 人種や文化に対し攻撃的なカード
    • Cleanse
    • 十字軍/Crusade
    • Imprison
    • Invoke Prejudice
    • Jihad
    • プラデッシュの漂泊民/Pradesh Gypsies
    • Stone-Throwing Devils

禁止カードではないが、外枠が銀色もしくは金色のカード、開発部プレイテストカード、裏面のデザインが通常とは異なるカードも使用できない[5][6]

制限カード 編集

制限カードは、デッキ中に1枚しか使用することができない(他のカードは4枚まで使用可能)。 以下のカードが指定されている。

脚注 編集

  1. ^ カードを放り投げて使用する「Chaos Orb」等
  2. ^ 「相棒」能力により1枚使用できれば問題ない、そもそもルールで1枚しか使用できない「夢の巣のルールス/Lurrus of the Dream-Den」等
  3. ^ もう一つのエターナル環境であるレガシーでは禁止カードが存在する代わりに制限カードがなく、その禁止カードの選定も比較的厳しい。
  4. ^ それらのカードはウィザーズ・オブ・ザ・コーストの再版禁止ポリシーにより、競技に使用可能なアナログカードとしての再版を禁止している為。
  5. ^ 禁止カードではなく、そもそも一般の競技大会では使用不可という扱い。
  6. ^ 一部の基本セットとエキスパンションに収録されている両面カード、合体カード除く。

関連項目 編集