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三菱・eK > 三菱・eKクロス

eKクロス(イーケイ・クロス、eK X)は、三菱自動車工業が製造・販売するCUV風[1]軽トールワゴンである。

三菱・eKクロス(2代目)
B34W/B35W/B37W/B38W型
T
Mitsubishi eK X T (4AA-B35W-LTTZ) front.jpg
Mitsubishi eK X T (4AA-B35W-LTTZ) rear.jpg
販売期間 2019年3月28日 -
乗車定員 4名
ボディタイプ 5ドア軽トールワゴン
エンジン BR06型:
659cc 直列3気筒DOHC
BR06型:
659cc 直列3気筒DOHCターボ
駆動方式 前輪駆動(2WD車)
四輪駆動(4WD車)
モーター SM21型:交流同期電動機
最高出力 エンジン:
38kW (52PS)/6,400rpm
モーター:
2.0kW (2.7PS)/1,200rpm
M、G
エンジン:
47kW (64PS)/5,600rpm
モーター:
2.0kW (2.7PS)/1,200rpm
T
最大トルク エンジン:
60N・m (6.1kgf・m)/
3,600rpm
モーター:
40N・m (4.1kgf・m)/100rpm
M、G
エンジン:
100N・m (10.2kgf・m)/
2,400-4,000rpm
モーター:
40N・m (4.1kgf・m)/100rpm
T
変速機 CVT
サスペンション 前:ストラット式
後:トーションビーム
(2WD車)
後:トルクアーム式3リンク
(4WD車)
全長 3,395mm
全幅 1,475mm
全高 1,640mm(1,665mm)[注 1]
(2WD車)
1,660mm(1,685mm)[注 1]
(4WD車)
ホイールベース 2,495mm
車両重量 840-920kg
ブレーキ 前:ディスク
後:リーディングトレーリング式ドラム
プラットフォームを共用する車種 三菱・eKワゴン
日産・デイズ
先代 三菱・eKアクティブ(初代、直接上)
三菱・パジェロミニ(2代目、間接上)
プラットフォーム 日産・CMF-Aプラットフォーム
-自動車のスペック表-

目次

概要編集

4代目eKワゴンと同時に市場に投入された「SUVテイストのクロスオーバーモデル」である。先代eKワゴンのスポーティ版である「eKカスタム」に代わり、三菱自動車の強みであるSUV的要素を取り入れた軽自動車として開発された[2]

開発にあたり、三菱自動車と日産自動車の合弁会社NMKVがマネジメントを行い、三菱自動車が生産する点は先代eKワゴンと同様だが、三菱自動車主導で開発された先代と異なり、商品企画・車両開発を日産自動車主導で行うなど、新たな開発・生産プロセスにより誕生した。プラットフォーム・エンジン・CVTといった主要コンポーネントは新開発され、三菱自動車としては初採用となる「高速道路同一車線運転支援技術」を導入するなど、同社の軽自動車づくりのノウハウと、日産自動車の先進技術(日産・インテリジェントモビリティ)を融合させたモデルとなっている[1][3]

4代目eKワゴンは先代に引き続き、日産自動車が販売するデイズが姉妹車として存在するが、「eKクロス」は三菱自動車の専売車種となっている。

デザイン・パッケージング編集

デザインコンセプトは「THE CUTE BEAST(キュート・ビースト)」。eKワゴンをベースに存在感のあるSUVテイストを表現した。フロントフェイスは三菱自動車のフロントデザインコンセプトである「ダイナミックシールド」を採用。LEDポジションランプは視認性の良いボンネットフード下に、また、縦型デザインの3灯式LEDヘッドライトは上2段がロービーム、その下にハイビームを配置した。サイドビューは、先代eKワゴン/eKカスタムに対し65mm延長されたホイールベースを活かしたシルエットと、彫刻的なキャラクターラインにより力強さを表現。また、ベースとなったeKワゴンに対して、サイドシルガーニッシュとホイールアーチをブラック色としたほか、メーカーオプションでルーフレールを設定する等、SUVらしさを強調したデザインとした[1]。リヤは、ルーフスポイラーやシルバー色のテールゲートガーニッシュが専用品。「G」と「T」はリヤバンパーにもシルバーのアクセントを施した。ドアミラーサイドターンランプ(LED)やフロントフォグランプ(「M」を除く)、15インチタイヤ&アルミホイール(「M」を除く)などeKワゴンには未設定の装備を採用している。

インテリアでは、ブラックを基調にブルーを差し色とした内装色とし、シートには、凹凸感のある生地にハニカム調エンボス加工を施したデザインを採用した。また、プレミアムインテリアパッケージをメーカーオプションとして設定(「M」を除く)。ストライプパターンの生地とタン色合成皮革を組み合わせたカラーコンビネーションを採用した[1]

パッケージング面では、先代eKワゴン/eKカスタム比で65mm延長したホイールベースにより、後席のニールームを70mm拡大。後席の足元は出っ張りのないフラットなデザインとし、乗降性が向上したほか、荷物を安定して置くことも可能。また、リヤシートはテールゲート側からもスライド操作ができるようにしたほか、運転席はシートバックの角度を最適化し、身体の胸郭部分と骨盤部分を積極的にサポートするスパイナルサポートを採用したことで長距離走行でも疲れにくいシートとした[1]

メカニズム編集

エンジンは日産の親会社であるルノー新興国向けAセグメントクラスの小型車専用に開発したBR08型を基にスケールダウンした新開発の「BR06」型を搭載。先代eKワゴン/eKカスタムが搭載した「3B20」型に対し、低フリクション化・高圧縮比化を実現。トランスミッションもエンジンと同様に新開発。高効率オイルポンプと低フリクションベルトを採用しワイドレシオ化された新型CVTを搭載した。また、モーターがエンジンをアシストする「HYBRID」システムを全車に採用した。加速時は専用のリチウムイオンバッテリーに蓄えた電力を利用し、モーターが駆動力をアシスト、減速時には回生ブレーキで生じた電気エネルギーをリチウムイオンバッテリーに効率的に充電するほか、車速が約13km/h以下になるとエンジンを停止させるオートストップ&ゴー[AS&G](コーストストップ機能付)を採用した[1]

エンジン単体のスペックでは先代eKワゴン/eKカスタムに対し、自然吸気仕様は最高出力が2kW(3PS)、最大トルクが1-4N・m(0.1-0.4kgf・m)向上。また、ターボチャージャー仕様は最大トルクが2N・m(0.2kgf・m)向上。さらに、両エンジンともにモーターとして「SM21」型(最高出力:2.0kW (2.7PS)、最大トルク:40N・m (4.1kgf・m))を組み合わせることで、加速性能・燃費性能・静粛性の向上を図った。

プラットフォームも新開発とし、2WD車のリヤサスペンションはトーションビーム式に変更[注 2]。駆動方式は全車、2WDとVCU(ビスカスカップリング方式)の4WDを設定。また、滑りやすい路面での発進・加速を支援するグリップコントロールを全車に標準装備とした。雪道やぬかるんだ路面で片側の駆動輪が空転した際、スリップした駆動輪にはブレーキ制御、グリップしている駆動輪にはより大きな駆動力を与えることで走破性を高める機能である[1]

安全性編集

予防安全技術「e-Assist」を全車に標準装備。衝突被害軽減ブレーキシステム[FCM][注 3]、踏み間違い衝突防止アシスト、車線逸脱警報システム[LDW][注 4]、オートマチックハイビーム[AHB][注 5]に加え、車線逸脱防止支援機能[LDP][注 6]を新採用。車線を外れそうになった際、車線内に戻す方向に制御力を短時間発生させて、車両を車線内に戻す操作をアシストする機能である[1]

また、SRSサイドエアバッグ、SRSカーテンエアバッグを全車に標準装備としたほか、ベルトに一定以上の力が加わると胸部にかかる負担を緩和するフォースリミッター付のシートベルトを前席だけではなく後席にも採用するなど、パッシブセーフティ機能の向上を図った。

その他機能・装備編集

高速道路同一車線運転支援技術「MI-PILOT」[注 7]を三菱自動車として初採用した。前方を走行する車両との距離をキープするアダプティブクルーズコントロール[ACC][注 8]と、道路の白線を検知し車線中央の走行をアシストする車線維持支援機能 [LKA][注 9]により構成されており、車両側でアクセルブレーキステアリング操作を支援することでドライバーのストレスや疲労を軽減する機能である。「MI-PILOT」は、電動パーキングブレーキ、ステアリングスイッチ(MI-PILOT)とともに「先進快適パッケージ」として「M」を除きメーカーオプション設定とした[1]

また、先代eKワゴン/eKカスタムから継続設定となる「マルチアラウンドモニター」には、車両周囲の歩行者や自転車を検知してモニターへの表示と警報で注意を促す「移動物検知機能」を追加。さらに、車両後方に搭載したカメラの映像を映し出す「デジタルルームミラー(マルチアラウンドモニター表示機能付)」を軽自動車では初採用。両装備とも「先進安全パッケージ」として「M」を除きメーカーオプション設定とした[1]

年表編集

2019年3月14日
三菱自動車の水島製作所にてオフライン式を実施。また、同日予約注文の受付を開始[4][5]
三菱自動車からは、フルモデルチェンジを受けるeKワゴンと新車種「eKクロス」として同年3月28日に発売予定、と発表。
2019年3月28日
「eKクロス」を発売[1]
グレード構成は自然吸気エンジンを搭載する「M」、「G」とターボエンジン搭載の「T」の3タイプ。
ボディカラーはモノトーンが「ホワイトパール」(有料色)、「チタニウムグレーメタリック」、「ブラックマイカ」、「レッドメタリック」、「ライトニングブルーマイカ」に、三菱ブランドの車種では初設定となる「サンシャインオレンジメタリック」(有料色)を加えた6色[注 10]。2トーンカラーは「サンドイエローメタリック/ホワイトソリッド」、「ナチュラルアイボリーメタリック/サンシャインオレンジメタリック」、「レッドメタリック/ブラックマイカ」、「オリーブグリーンメタリック/チタニウムグレーメタリック」、「ライトニングブルーマイカ/スターリングシルバーメタリック」の5通りを設定(「G」と「T」に設定。いずれも有料色)。それぞれルーフ、ルーフスポイラー、ドアミラーを塗り分けている。

車名の由来編集

シリーズ名の「eK」は「excellent K-car」の頭文字であると同時に「いい」の語呂合わせ

また「X (クロス)」は、SUVらしい力強さをハイトワゴンに掛け合わせた(クロスさせた)ことから命名している[1]

脚注編集

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注釈編集

  1. ^ a b 括弧内はメーカーオプションのルーフレール装着車の数値
  2. ^ 4WD車のリヤサスペンションは先代と型式的に共通の、トルクアーム式3リンクを採用。
  3. ^ Forward Collision Mitigation Systemの略称。単眼カメラ方式で、前方車両に対しては自車速が約10-80km/hのときに作動。歩行者に対しては約10-60km/hで作動する。
  4. ^ Lane Departure Warningの略称。
  5. ^ Automatic High Beamの略称。
  6. ^ Lane Departure Preventionの略称。
  7. ^ マイパイロット。Mitsubishi Intelligent-PILOTの略称。2代目デイズでは「プロパイロット」の名称で搭載。
  8. ^ Adaptive Cruise Controlの略称。
  9. ^ Lane Keeping Assistの略称。
  10. ^ 日産デイズルークスには2016年12月より、また、日産デイズ(初代)には2017年1月より「プレミアムサンシャインオレンジ(4M)(#QMM)として設定

出典編集

関連項目編集

外部リンク編集