下曽根駅

福岡県北九州市小倉南区下曽根にある九州旅客鉄道の駅

下曽根駅(しもそねえき)は、福岡県北九州市小倉南区下曽根一丁目にある、九州旅客鉄道(JR九州)日豊本線である[1]。駅番号はJF06

下曽根駅*
駅舎北口(2007年8月12日撮影)
しもそね
Shimo-Sone
JF05 安部山公園 (3.2 km)
(3.4 km) 朽網 JF07
地図
北九州市小倉南区下曽根一丁目8-21[1]
北緯33度49分56.5秒 東経130度56分5.3秒 / 北緯33.832361度 東経130.934806度 / 33.832361; 130.934806 (下曽根駅*)座標: 北緯33度49分56.5秒 東経130度56分5.3秒 / 北緯33.832361度 東経130.934806度 / 33.832361; 130.934806 (下曽根駅*)
駅番号 JF  06 
所属事業者 九州旅客鉄道(JR九州)
所属路線 JF 日豊本線
キロ程 11.6 km(小倉起点)
電報略号 シソ
駅構造 地上駅橋上駅[2]
ホーム 1面2線[1]
乗車人員
-統計年度-
5,920人/日(降車客含まず)
-2022年-
開業年月日 1895年明治28年)10月25日[1]
備考 直営駅
みどりの窓口[3]
九 北九州市内
* 1945年に曽根駅から改称。
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南口

北九州市小倉南区の中心駅で、周辺は商業施設や北九州市郊外の住宅地が広がり、小倉駅まで所要時間15分と近いこともあり、通勤通学時間帯を中心に利用客が多い。

2022年令和4年)度の1日平均乗車人員5,920人であり、JR九州の駅としては第26位である。日豊本線の駅としては大分駅に次いで2番目に多い[4]

歴史 編集

爆発事故 編集

戦時中、下曽根駅から陸軍航空本部福岡支所(当時の支所の住所地は「小倉市大字曽根町大字横沼」)までの1,400mの区間に、火薬類などを運び入れる専用線があった。戦後の1946年(昭和21年)5月4日午前10時30分頃、この支所に集積してあった爆弾が突然爆発し、約一昼夜に亙って爆発が繰返され1人が即死、6人が行方不明、16人が重軽傷を負ったほか、家屋6戸が焼失、6戸が全半壊、約1,000戸もの窓ガラスが割れるなどの大惨事となった。その爆発音は筑豊地区まで届いたという。この爆発により、駅も爆発物の破片によって窓ガラスは全て割れ建物の壁は崩れ落ちるという大損害を受けた。幸いこの爆発の際には火薬を載せた貨物列車や旅客列車をすぐ避難させたため、駅での負傷者は出なかったという。しかしながら専用線はレールがぐにゃぐにゃに曲がり、停まっていたはずの貨車3両は跡形もなく消し飛んでいた。この爆発事故については未だ事故原因が不明だが、爆弾の集積所近くで子供の遺体が見つかったことから、打ち上げるとパラシュートが開きその風圧で信管が爆発するタイプの高射砲弾で子供達が遊んでいた際に誤って爆発し、それが他の爆弾に誘爆したものとみられている。この専用線はその後1951年(昭和26年)に廃止された[2]

この支所地も後に日本化薬の倉庫となるものの1977年(昭和52年)に廃止されて北九州市に売却され、現在は文化記念公園小倉東高校になっている。

駅構造 編集

島式ホーム1面2線を有する地上駅で、橋上駅舎を備える[2]

JRの特定都区市内制度における「北九州市内」の駅であり、JR九州サービスサポートが駅業務を受託している業務委託駅であり[14]みどりの窓口が設置されており[3]SUGOCAの使用が可能。

駅舎にはコンビニの「ミニコンビ」がある。

のりば 編集

のりば 路線 方向 行先
1 JF 日豊本線 下り 行橋中津大分方面
2 上り 小倉門司港下関方面
  • 特急「ソニック」は下りは19 - 23時台に5本、上りは6 - 7時台に3本の計8本停車する。(以前は下り6本、上り3本の計9本が停車していた。)。(定期便の「にちりん・にちりんシーガイア」及び、臨時便の「ソニック」は通過する。)20年以上に渡って一部の特急が停車するにもかかわらず快速が停車しない逆転現象が起きていたが、2023年7月1日より停車駅となった。


かつては島式ホーム1面と相対式ホーム1面に待避線1線の計2面3線であったが、1981年の橋上駅舎化の際に相対式ホームと待避線を撤去、待避線撤去により空いた部分に島式ホームを拡幅し、現在の1面2線の構造となった[15]。 そのほか、貨物取扱を行っていた頃は貨物側線が2線、戦時中には専用線の側線が現在の2番線横にあった。

利用状況 編集

JR九州及びとうけい北九州によると、近年の1日平均乗車人員の推移は下記の通り。

年度 1日平均
乗車人員[16]
2000年 6,849
2001年 6,626
2002年 6,459
2003年 6,523
2004年 6,402
2005年 6,196
2006年 6,159
2007年 6,192
2008年 6,297
2009年 6,026
2010年 6,082
2011年 6,231
2012年 6,434
2013年 6,585
2014年 6,432
2015年 6,482
2016年 6,563
2017年 6,683
2018年 6,699
2019年 6,752
2020年 5,339
2021年 5,638
2022年 5,920

駅周辺 編集

南口側は土地区画整理が行われたため、周辺は市街地を形成しており、サニーサイドモール小倉など商業施設も多く、北九州市郊外の住宅地が広がる[2]

北口側は下曽根駅北口再開発のため、現在工事中である。駅前に飲食店が並ぶほか、旧北九州空港跡地に九州労災病院や北九州工業団地がある。なお、こちら側も北九州市郊外の住宅地が広がる。

2006年(平成18年)3月15日まで、北口から徒歩15分の所に旧北九州空港が存在した[1]3月16日に現在の北九州空港が開港したため、空港近傍の駅ではなくなった。空港跡地には九州労災病院などが建てられている。

その他 編集

  • 1962年(昭和37年)、鉄道敷設法の別表に「福岡県田野浦附近ヨリ曽根ニ至ル鉄道」が追加された。これは北九州市門司区田野浦から当駅までを結ぶ計画で、現在休止中の田野浦公共臨港鉄道に接続するものであったと思われる。しかし、実際には着工しなかったため、計画自体が幻となった。

隣の駅 編集

九州旅客鉄道(JR九州)
JF 日豊本線
快速(上りのみ運転)
城野駅 (JF04) ← 下曽根駅 (JF06) ← 行橋駅 (JF10)
普通
安部山公園駅 (JF05) - 下曽根駅 (JF06) - 朽網駅 (JF07)

脚注 編集

  1. ^ a b c d e f g 『週刊JR全駅・全車両基地』第07号、朝日新聞出版、2012年9月23日、23頁。 
  2. ^ a b c d e f g h 弓削信夫『福岡県JR全駅』葦書房、1993年10月15日、189-191頁。ISBN 4751205293 
  3. ^ a b c 下曽根駅”. 九州旅客鉄道株式会社. 2021年12月29日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年12月29日閲覧。
  4. ^ 駅別乗車人員上位300駅(2022年度)” (PDF). 九州旅客鉄道. 2024年2月21日閲覧。
  5. ^ 弓削信夫『福岡鉄道風土記』葦書房、1999年1月16日、115-116頁。ISBN 4751207334 
  6. ^ a b c d e 石野哲 編『停車場変遷大事典 国鉄・JR編 II』(初版)JTB、1998年10月1日、749頁。ISBN 978-4-533-02980-6 
  7. ^ 「橋上化で新装開業」『交通新聞』交通協力会、1981年5月1日、1面。
  8. ^ 「駅ビルがオープン」『交通新聞』交通協力会、1984年3月7日、1面。
  9. ^ 「JR年表」『JR気動車客車編成表 '01年版』ジェー・アール・アール、2001年7月1日、190頁。ISBN 4-88283-122-8 
  10. ^ 交通新聞 (交通新聞社): p. 1. (2009年3月3日) 
  11. ^ "2023 年7月1日にダイヤの一部を変更します" (PDF) (Press release). 九州旅客鉄道. 24 May 2023. 2023年5月24日閲覧
  12. ^ 北九州事業所”. JR九州サービスサポート. 2021年12月25日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年12月25日閲覧。
  13. ^ 鉄道駅業務”. JR九州サービスサポート. 2023年10月2日閲覧。
  14. ^ 北九州事業所”. JR九州サービスサポート. 2021年12月29日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年12月29日閲覧。
  15. ^ 川島令三 四国・九州ライン 第3巻 北九州・筑豊エリア 49ページ
  16. ^ とうけい北九州(運輸・通信) JR乗降客人員
  17. ^ SunnysideMALL KOKURA(サニーサイドモール小倉)2016年9月15日(木)いよいよグランドオープン! 下曽根商業開発合同会社、2016年9月5日

関連項目 編集

外部リンク 編集