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不祥事』(ふしょうじ)は池井戸潤の小説である。2004年8月7日に実業之日本社より刊行された。2007年8月に講談社文庫版が発売され、2011年11月15日には講談社文庫新装版が刊行された。

不祥事
著者 池井戸潤
発行日 2004年8月7日
発行元 実業之日本社
ジャンル 経済小説
日本の旗 日本
言語 日本語
形態 四六判上製
ページ数 312
公式サイト www.j-n.co.jp
コード ISBN 978-4-408-53461-9
ISBN 978-4-06-277137-5A6判
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2014年4月2日に実業之日本社より、池井戸潤の10年ぶりの「あとがき」を収録してジェイノベル・コレクション版が発売された。

2014年に『花咲舞が黙ってない』のタイトルでテレビドラマ化された。またドラマと同タイトルで、2014年7月号から『Kiss』(講談社)にて漫画が連載され、2015年に書籍化された。

2016年1月17日から10月10日まで『読売新聞』朝刊に、『不祥事』の続編として新聞小説『花咲舞が黙ってない』が連載され、2017年9月に同タイトルで中央公論新社中公文庫)より文庫化された。

目次

制作背景編集

エンターテインメント性を強く出し、現実にはできないことをキャラクターがやり、読者に漫画のように面白がってもらえる作品を目指して執筆された。池井戸の作品の中で唯一女性が主人公の作品(2014年現在)であるが、「オッサンの作家が女性の内面や心情を描くことは不可能」と当初から諦め、それらは描写されておらず、主人公・花咲舞の言動はどちらかというと「オッサン」に近いと池井戸は述べている[1]

年代は特に設定されていないが、次作『花咲舞が黙ってない』によれば、「ときは世紀末の頃」と記されていることから、それ以前であることが確定される。

あらすじ編集

激戦区
東京第一銀行自由が丘支店での多発なトラブルが起こる。職場いじめ、三千万円の誤払いなどの事件を解決するために相馬と花咲が臨店する。
三番窓口
一億円規模の詐欺計画と並行して、真藤一派対相馬・花咲コンビの戦いが勃発する。
腐魚
老舗百貨店のオーナー社長、伊丹清吾に食い込もうとする真藤を描きつつ、相馬と花咲が訪れた新宿支店での融資トラブルを描く。
主任検査官
小規模店、武蔵小杉支店に金融庁の検査が入る。相馬と花咲は内部告発者を探るべく、武蔵小杉支店に送り込まれる。
荒磯の子
激務で知られる蒲田支店に相馬と花咲が応援として送り込まれるが、実は真藤一派の差し金であり、ボロを出させて臨店失格という烙印を押そうとする。その中、激務中に花咲が「荒磯の子」という子供会の口座の動きが不自然であることに気付く。
過払い
相馬と花咲が臨店中の原宿支店で、過払いというトラブルが発生する。店頭係の中島聡子が、現金を百万円多く客に渡してしまう。
彼岸花
真藤宛に季節外れの彼岸花が送られてくる。「縁起でもない、捨ててしまえ」と真藤から指示された児玉だが、奇妙なことに気付く。そして、企画畑を歩いてきた真藤の輝かしい経歴に思いを巡らすのだった。
不祥事
取引先の伊丹百貨店から預かった、約九千人分の給与データを格納した光ディスクが紛失する。事実関係を究明する調査委員会の委員長に真藤が、委員に相馬と花咲が選ばれる。

登場人物編集

相馬健(そうま けん)
東京第一銀行本部 事務部事務管理グループ調査役。優秀な融資係だったが、課長代理として栄転した赤坂支店で当時の副支店長と衝突し出世コースから外れた。
代々木支店時代の部下が花咲舞だった。
花咲舞(はなさき まい)
東京第一銀行本部 事務部事務管理グループ。相馬健は代々木支店時代の上司。
優秀なテラー(窓口担当者)で、代々木支店時代は人気の花形テラーだった。
辛島伸二朗(からしま しんじろう)
東京第一銀行本部 事務部長。
芝崎太一(しばざき たいち)
東京第一銀行本部 事務部次長。
真藤毅(しんどう たけし)
東京第一銀行本部 企画部長兼執行役員。将来の頭取候補と言われるエリート。真藤派閥を形成している。
児玉直樹(こだま なおき)
東京第一銀行本部 企画次長。真藤派閥の若手リーダー。
伊丹清吾(いたみ せいご)
東京第一銀行の優良取引先の老舗百貨店である伊丹百貨店のオーナー社長。
伊丹清一郎(いたみ せいいちろう)
東京第一銀行新宿支店。伊丹百貨店の御曹司で、伊丹清吾の息子。入行三年目。

書籍情報編集

文庫を元にオーディオブック化されていて、大森ゆき佐藤恵の朗読により、2018年にAudibleからデータ配信された[5]

テレビドラマ編集

2014年4月16日から『銀行総務特命』も原作に[6]花咲舞が黙ってない』(はなさきまいがだまってない)のタイトルで、日本テレビ系で主演でテレビドラマ化された。また、2015年7月8日から同テレビ系同日同時間帯で第2シリーズが放送された。

漫画編集

2014年7月号から2015年9月号まで『花咲舞が黙ってない』のタイトルで、『Kiss』(講談社)六多いくみ作画で漫画化され連載された。また、2015年に書籍化された。

脚注編集

  1. ^ 以上の段落の出典:「池井戸潤 60分特別インタビュー」『IN★POCKET』2014年3月号、講談社、2014年3月、 8 - 25頁。
  2. ^ カバーイラストは藤田新策、解説は香山二三郎である。初版発行日は2007年8月10日、2011年7月29日発行の第16刷まで確認。
  3. ^ カバーはアマナイメージズによる写真が用いられている(ドラマ化に合わせて大前壽生によるイラスト)。解説は村上貴史である。新版と旧版では本文の活字の大きさ、ページの組などにはまったく違いはない。
  4. ^ 著者による10年ぶりの「あとがき」を収録。
  5. ^ “Audible社の「オーディオブック」の朗読で三好翼が「罪の声」他、大森ゆきが「吉原手引草」他、佐藤恵が「花咲舞が黙ってない」他、村上麻衣が「短篇集 少々官能的に」他、前田弘喜が「<育てる経営>の戦略」を担当しています。”. AIR-AGENCY. (2018年12月18日). https://www.air-agency.co.jp/actor/20181218_9337 2019年3月17日閲覧。 
  6. ^ 花咲舞が黙ってない 原作”. 日本テレビ. 2015年6月16日閲覧。

外部リンク編集