中村 嘉宏(なかむら よしひろ、1974年10月16日 - )は、日本漫画家愛知県出身[1]成人向け漫画家としての別ペンネーム胃之上 奇嘉郎(いのうえ きよしろう)。同人サークル「ピリストローイカ」としても活動している。

なかむら よしひろ
中村 嘉宏
別名義 いのうえ きよしろう
胃之上 奇嘉郎
生誕 (1974-10-16) 1974年10月16日(49歳)
日本の旗 日本愛知県
職業 漫画家
ジャンル 成人向け漫画青年漫画
公式サイト ピリストローイカ
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来歴 編集

1990年代半ばより、多数の成人向け漫画雑誌で、胃之上奇嘉郎名義での活動を開始。

2000年エニックスの新創刊誌『コミックバウンド』において、ベストセラー小説『亡国のイージス』のコミカライズ連載を開始。これが中村嘉宏名義、かつ18禁でない一般漫画家としてのデビュー作になった。この作品は、『コミックバウンド』がわずか5号で廃刊となり、完結どころか単行本化すらされない幻の作品となってしまった。

しかしこの作品が、『亡国のイージス』の原作者である福井晴敏と交流があったアニメーション監督・富野由悠季の目に留まる。2002年、富野の手によりテレビアニメ『OVERMANキングゲイナー』のキャラクターデザイナーに抜擢される。中村と初めて会った際の富野の第一声は「君の絵には怨念がある」だったという。『キングゲイナー』のキャラクターデザインは、中村がキャラクターの裸身のスケッチを描き、その体つきに合わせて西村キヌが衣装をデザインし、更にそれを吉田健一がアニメ作画用にリファインするという分業体制が取られ、デザイン作業はこの3人で合宿を組んで行われた。

また、同じ2002年には、『コミックフラッパー』においてコミカライズ版『OVERMANキングゲイナー』の連載を開始。当初は2年程度で完結する予定だったが、長期休載などもあって足掛け6年にわたる長期連載となり、2008年にようやく完結した。絵柄は胃之上時代の真っ黒に描き込まれたものからはかなり変化し、下描きに近いあっさりした画風になっている。単行本の最終巻は当初の発売予定日から約16か月後に発売されるという異例の事態となった。

『キングゲイナー』完結以降は、再び胃之上名義で成人向け漫画家としての活動を再開している。

作品リスト 編集

胃之上奇嘉郎名義 編集

いずれも成人向け作品につきリンク先注意。

  1. 『ブラックマーケット』 (1998年7月1日発売、松文館〈別冊エースファイブコミックス〉、ISBN 4-7901-0334-X
  2. 『OVER FLOW』 (1999年7月発売、ヒット出版社〈セラフィンコミックス〉、ISBN 4-89465-081-9
  3. 『NO MERCY』 (2002年3月発売、富士美出版〈富士美コミックス〉、ISBN 4-89421-471-7
  4. 『BLACK MARKET +PLUS』 (2008年9月27日発売、宙出版〈ミッシィコミックス〉、ISBN 978-4-77672-591-6
  5. 『奉仕委員のおしごと』[2] (2014年11月28日発売[3]ワニマガジン社〈ワニマガジンコミックススペシャル〉、ISBN 978-4-86269-343-3
    • 『奉仕委員のおしごと DRAFT WORKS』 (2015年8月1日発売、ワニマガジン社) - 「快楽天20th&X-EROS2nd展」及びワニマガジン社ページ上で販売された小冊子。「日直のお仕事」「奉仕委員のおしごと」前後編の3編の下書き原稿が収録されている。

中村嘉宏名義 編集

元アシスタント 編集

脚注 編集

出典 編集

関連項目 編集

外部リンク 編集