中村奨成

日本のプロ野球選手

中村 奨成(なかむら しょうせい、1999年6月6日 - )は、広島東洋カープに所属する広島県廿日市市出身のプロ野球選手捕手)。右投右打。

中村 奨成
広島東洋カープ #22
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2018年4月13日 マツダスタジアムにて
基本情報
国籍 日本の旗 日本
出身地 広島県廿日市市
生年月日 (1999-06-06) 1999年6月6日(21歳)
身長
体重
181 cm
76 kg
選手情報
投球・打席 右投右打
ポジション 捕手
プロ入り 2017年 ドラフト1位
初出場 2020年7月26日
年俸 700万円(2020年)[1]
経歴(括弧内はプロチーム在籍年度)

経歴編集

プロ入り前編集

3歳の時に両親が離婚した後は、広島東洋カープの熱狂的なファンである実母の下で育った[2]

小学校1年時から、少年野球クラブの「大野友星」で軟式野球をスタート[3]。3年時から捕手に転向する[4] と、フルスイングでフライを打つという指導方針の下で、5年時から俊足と長打で頭角を現した[5]廿日市市立大野東中学校時代には、軟式野球のチームの「大野シニアベースボールクラブ」のメンバーとして、3年時に広島県大会で準々決勝進出を経験した[3][4]

地元の広陵高校へ進学してからは、1年春の広島県大会で、背番号「20」ながら正捕手の座を確保。同年夏の選手権広島大会から、背番号「2」を付けた[4]。3年時の夏に広島代表として出場した第99回全国高等学校野球選手権大会では、決勝まで進出。準決勝までの4試合で、3試合連続本塁打や2度の1試合2本塁打を含む6本塁打を記録したことによって、1985年の第67回大会清原和博PL学園高校)が樹立した1大会の個人最多本塁打記録(5本)を更新した[4]。さらに、準決勝までに17打点を挙げ、2008年の第90回大会で萩原圭悟(大阪桐蔭高校)が樹立した1大会の個人最多打点記録(15打点)も更新。花咲徳栄高校との決勝では、1大会個人最多塁打記録(43)や、1大会個人安打(19本)・二塁打(6本)の最多タイ記録も達成したほか、「1大会中5度および出場全5試合での猛打賞」という史上初の快挙も成し遂げた。チームは10年振り4度目の準優勝を果たした[6]。大会終了後の9月に開催された2017 WBSC U-18ワールドカップには、U-18日本代表の捕手として出場したが、打率.120(25打数3安打)と振るわなかった[3]

広陵高校への在学中には対外試合で通算45本塁打を記録したこと[3]などを背景に、2017年のNPBドラフト会議の1巡目で、広島東洋カープ中日ドラゴンズから指名を受けた。高校生の捕手に対する指名で1回目の入札が競合した事例は、ドラフト会議史上初めてであった[7] が、抽選によって地元球団の広島が独占交渉権を獲得[8]。契約金1億円に出来高分5,000万円、年俸800万円(金額は推定)という条件で入団した。背番号は22[9]

プロ入り後編集

 
2018年2月8日 東光寺球場での春季キャンプにて

2018年には、「(前述した高校時代の実績から)いくら騒がれても、体格や体力が一軍のレベルに達していない限り特別扱いはしない」という二軍監督の水本勝己の方針[10] で、二軍生活に終始。ウエスタン・リーグ公式戦では83試合に出場すると、チームの捕手で最も多い51試合でマスクをかぶった[11] が、打率.201、4本塁打、16打点という成績にとどまった。シーズン終了後のフェニックスリーグで故障したため、秋季キャンプへの参加を見送った[12]。キャンプ後の契約交渉では、推定年俸800万円(現状維持)という条件で契約を更改[13]

2019年には、二軍で迎えた春季キャンプの開始直後から、右第一肋骨の疲労骨折で治療と三軍でのリハビリを余儀なくされた。6月18日のウエスタン・リーグの阪神タイガース戦(阪神鳴尾浜球場)で「8番・捕手」としてスタメンで実戦復帰を果たしたが、3打数ノーヒットで迎えた8回表の第4打席で、齋藤友貴哉の投球を頭部に受けたことによって救急搬送(記録は死球)[14]。搬送先の病院で脳震盪との診断を受けたが、大事には至らず、同月下旬からウエスタン・リーグ公式戦への出場を再開した。同リーグ公式戦では38試合に出場。打率.279、2本塁打、9打点という成績でシーズンを終えると、フェニックスリーグへのフル参戦を経て、前年参加できなかった秋季キャンプで入団後初めて一軍に昇格した[12]。キャンプ中の契約交渉で、球団から初めて減俸を提示された末に、推定年俸700万円(前年から100万円減)という条件で契約を更改[15]

2020年には、春季キャンプのスタートを一軍で迎えながら、キャンプの途中から二軍へ合流。レギュラーシーズンの開幕一軍入りも逃した[16]。しかし、ウエスタン・リーグの公式戦では、開幕直後から打撃が好調。7月下旬の時点でリーグトップの打率.339を記録していたことなどから、同月25日に入団後初めての出場選手登録[17]、翌26日の対横浜DeNAベイスターズ戦(横浜スタジアム)7回表に代打で一軍公式戦へのデビューを果たした[18]

プレースタイル編集

走・攻・守に加えて、先輩投手の投球練習中にも物怖じせずに自分の意見を伝えられるほど、コミュニケーションの能力が高い捕手[19]。広島への入団交渉を担当したスカウト総括部長の苑田聡彦からは、「左方向にも右方向にも打てるので、捕手でも三塁手でも日本一の選手になれる」とも評価されている[20]

「走・攻・守三拍子揃った捕手」を目標としている[15]

詳細情報編集

記録編集

初記録

背番号編集

  • 22 (2018年 - )

代表歴編集

脚注編集

[脚注の使い方]
  1. ^ 広島 - 契約更改 - プロ野球. 日刊スポーツ. 2020年1月27日閲覧。
  2. ^ “広島1位中村奨成 女手一つで育てた母は“元祖カープ女子”(1)”. 日刊ゲンダイ. (2017年11月30日). https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/sports/218502 2019年11月11日閲覧。 
  3. ^ a b c d 原田遼太郎 (2017年8月24日). “広陵・中村、プロ表明!号泣準V悔しさ糧に「球界代表する捕手になりたい」”. サンケイスポーツ. http://www.sanspo.com/baseball/news/20170824/hig17082405070003-n1.html?pdm_ref=gpc 2017年8月24日閲覧。 
  4. ^ a b c d “広陵・中村奨成、32年前の清原超え1大会6本塁打”. 日刊スポーツ. (2017年8月22日). https://www.nikkansports.com/baseball/highschool/news/1875016.html 2017年8月23日閲覧。 
  5. ^ “広島1位中村奨成 女手一つで育てた母は“元祖カープ女子”(2)”. 日刊ゲンダイ. (2017年11月30日). https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/sports/218502/2 2019年11月11日閲覧。 
  6. ^ “広陵・中村奨成“6冠”の夏終わる/おもな記録一覧”. 日刊スポーツ. (2017年8月24日). https://www.nikkansports.com/baseball/highschool/news/1876630.html 2019年11月11日閲覧。 
  7. ^ 広陵・中村奨成は広島、中日の競合 高校捕手史上初
  8. ^ “緒方監督「うちにピッタリ」広陵・中村の交渉権”. 日刊スポーツ. (2017年10月26日). https://www.nikkansports.com/baseball/news/201710260000594.html 2017年10月26日閲覧。 
  9. ^ 来季の背番号変更選手 および 新入団選手背番号のお知らせ
  10. ^ “黄金ルーキー・中村奨成に特別扱いなし。広島流「愛のムチ」で育成中”. Sportiva. (2018年2月13日). https://sportiva.shueisha.co.jp/clm/baseball/npb/2018/02/13/___split_14/ 2018年12月9日閲覧。 
  11. ^ 2018年度 広島東洋カープ個人守備成績(ウエスタン・リーグ) NPB日本野球機構
  12. ^ a b “広島中村奨成が初一軍キャンプ 磯村、坂倉と争う”. 日刊スポーツ. (2019年10月29日). https://www.nikkansports.com/baseball/news/201910290000602.html 2018年12月9日閲覧。 
  13. ^ “広島中村奨成は現状維持、二軍で打てず「悔しい」”. 日刊スポーツ. (2018年11月13日). https://www.nikkansports.com/baseball/news/201811130000053.html 2018年12月9日閲覧。 
  14. ^ “広島中村奨成が救急車で搬送、復帰初戦に頭部死球”. 日刊スポーツ. (2019年6月18日). https://www.nikkansports.com/baseball/news/201906180000480.html 2019年11月11日閲覧。 
  15. ^ a b “奨成「やり返すしかない」 初のダウン更改「ケガで半分してない”. デイリースポーツ. (2019年11月8日). https://www.daily.co.jp/baseball/carp/2019/11/08/0012858990.shtml 2019年11月11日閲覧。 
  16. ^ “広島・中村奨成は二軍行き…捕手継続か三塁転向かの分岐点”. 日刊ゲンダイ. (2020年6月28日). https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/sports/275210 2020年7月26日閲覧。 
  17. ^ “広島・中村奨 待望のプロ初昇格 2軍戦で打率・339「少ないチャンスで結果残せるように」”. スポーツニッポン. (2020年7月26日). https://www.sponichi.co.jp/baseball/news/2020/07/26/kiji/20200726s00001173151000c.html 2020年7月26日閲覧。 
  18. ^ “17年ドラフト1位広島中村奨成、プロ初打席は投ゴロ”. 日刊スポーツ. (2020年7月26日). https://www.nikkansports.com/baseball/news/202007260000933.html 2020年7月26日閲覧。 
  19. ^ “広島・中村奨成“コミュ力”にまさかのダメ出し…倉コーチが明かす理由とは?”. スポーツニッポン. (2018年3月12日). https://www.sponichi.co.jp/baseball/news/2018/03/13/kiji/20180312s00001173362000c.html 2019年11月11日閲覧。 
  20. ^ “広島のドラフト1位候補、中村奨成と清宮幸太郎”. 朝日新聞デジタル (朝日新聞社). (2017年8月19日). オリジナルの2017年8月23日時点におけるアーカイブ。. https://archive.is/20170823235642/http://www.asahi.com/koshien/articles/ASK8M42R4K8MPTQP01T.html 2017年8月24日閲覧。 

関連項目編集

外部リンク編集