二正面作戦(にしょうめんさくせん、two-front war)とは、戦線を構築する段階において連続していない複数の戦線を保持しなければならない状態をさす。その複数の戦線は途絶しているためお互いの連携の可能性は望めない状況である。

概要編集

戦争を行う側における要諦が集中であることを考察するならば、複数の戦線を保持するということは兵力の分散にしかならない。それは結果的には個々の戦線における戦況の膠着の可能性と長期戦化を生み出すことになる。このような状況になると兵站が極めて重要になり単純な戦術の優劣ではなく国力の差が顕著になる。よって戦争をする側にとっては二正面作戦は避けねばならないのであるが、現実問題としては戦争は複数の国家が関連する場合往々にして二正面作戦になりうる可能性がある。そのため同時に国際関係によって二正面作戦をさけようという外交努力がなされることとなる。

過去の例としてはフランス帝国における半島戦争ロシア侵攻三国同盟戦争においてブラジルアルゼンチン両国を相手取ったパラグアイドイツ帝国ナチス・ドイツにおける西両戦線や大日本帝国における中国戦線(日中戦争)と太平洋戦線(太平洋戦争)の両戦線。第三次印パ戦争におけるインド軍の西パキスタンと東パキスタンの両面戦線などである。

他国と戦争させることにより利益を得るということは20世紀後半から21世紀にも見られたことであるが、第二次世界大戦時においてはソビエト連邦中華民国においてはいかにしてアメリカ合衆国から援助を引き出せるかといった駆け引きの道具に使われていた。

ナポレオン戦争のフランスの場合編集

近代ドイツの場合編集

中央ヨーロッパに位置するドイツは戦争状態になった場合、西にある大国フランスと東にあるロシア・ソ連に対して戦争状態になる可能性が非常に高い。そのためさまざまな外交努力がなされてきた。第一次世界大戦以前にはオットー・フォン・ビスマルクによるフランスの孤立化を探る外交があり、第二次世界大戦前ではソビエト連邦の西欧諸国への外交上の疑心暗鬼から独ソ不可侵条約の締結などがあげられる。

近代日本の場合編集

アメリカ海軍の二正面編集

関連項目編集