五所塚
五所塚(ごしょづか)は、神奈川県川崎市宮前区の町名。現行行政地名は五所塚1丁目及び五所塚2丁目。住居表示未実施区域[5]。面積は0.154km²[2]。
五所塚 | |
---|---|
町丁 | |
五所塚の街並み | |
北緯35度36分17秒 東経139度34分27秒 / 北緯35.60475度 東経139.574039度 | |
国 | 日本 |
都道府県 | 神奈川 |
市町村 | 川崎市 |
行政区 | 宮前区 |
地区 | 向丘出張所 |
人口情報(2024年(令和6年)6月30日現在[1]) | |
人口 | 1,434 人 |
世帯数 | 662 世帯 |
面積([2]) | |
0.153992949 km² | |
人口密度 | 9312.11 人/km² |
設置日 | 1961年(昭和36年) |
郵便番号 | 216-0021[3] |
市外局番 | 044(川崎MA)[4] |
ナンバープレート | 川崎 |
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地理
編集宮前区の北部に位置する。多摩丘陵の斜面に宅地が立ち並ぶ町である[6]。
五所塚は北端で多摩区長尾と、東端で神木本町と、南端で平と接している(特記のない町名は宮前区所属)。
面積
編集面積は以下の通りである[2]。
丁目 | 面積(km²) |
---|---|
五所塚1丁目 | 0.076 |
五所塚2丁目 | 0.078 |
計 | 0.154 |
地価
編集住宅地の地価は、2023年(令和5年)7月1日時点の神奈川県地価調査によれば、五所塚2丁目8番3の地点で15万5000円/m²となっている[7]。
歴史
編集当地は、かつて武蔵国橘樹郡長尾村と同郡平村の各一部であり、ほとんどが畑で占められていた[8]。戦後昭和34年より川崎市によって山を切り崩し谷を埋める大規模な宅地造成が行われ、造成中は「長尾団地」[9]、分譲住宅地完成後には「五所塚団地」[10]と名付けられ、独立した町域となった[6]。
地名の由来
編集五所塚第1公園内にある南北に5つ並んだ塚に由来する[6]。この塚には平将門の乱の兵士、あるいは長尾景虎の従者の墓という言い伝えもあるが、十三塚と同様に、村境を鎮護する信仰施設という見方もなされている[11][12]。
沿革
編集- 江戸時代 - 当地は長尾村、平村の各一部に属した。
- 江戸時代の文化・文政期 - 「新編武蔵風土記稿」の長尾村の頁に「墳墓五ヶ塚」が登場。昔し塚より石の箱と真鍮の丸が掘り出され、古代の明器であろうが今は失われているという話しが記録される。[13]
- 1889年(明治22年) - 町村制施行に合わせて、長尾村・平村など4村が合併して向丘村が成立。当地は向丘村大字長尾と大字平の各一部となる。
- 1938年(昭和13年) - 向丘村が川崎市に編入。当地は川崎市大字長尾と大字平の各一部となる。
- 1961年(昭和36年) - 宅地開発により、五所塚一丁目・二丁目が成立[14]。
- 1972年(昭和47年) - 川崎市が政令指定都市に移行。当地は高津区五所塚となる。
- 1975年(昭和50年) - 長尾の一部が多摩区に編入され、住居表示が施行されるのに伴い、五所塚一丁目の一部が多摩区長尾二丁目・三丁目の各一部となる[15]。
- 1982年(昭和57年) - 高津区から宮前区が分区。当地は宮前区五所塚となる。
名所・旧跡
編集- 五所塚(ごしょづか) - 高さ2m前後の塚が南北に5つ並ぶ。中世の信仰塚であったと考えられている。
- 権現台遺跡(ごんげんだいいせき) - 縄文時代中期から後期の集落跡。
- 見晴らし坂 - 富士山、箱根、生田緑地、東京府中方面、秩父の山並みなどの眺望が良いことから宮前区が坂道の愛称を選定。みやまえカルタ「雲近く 屋根を見下ろす 見晴らし坂」
町域の新旧対照
編集現町丁 | 設定前の字 |
---|---|
五所塚1丁目 | 長尾字東高根、長尾字西高根、平字風久保の各一部 |
五所塚2丁目 | 平字風久保の一部 |
世帯数と人口
編集2024年(令和6年)6月30日現在(川崎市発表)の世帯数と人口は以下の通りである[1]。
丁目 | 世帯数 | 人口 |
---|---|---|
五所塚1丁目 | 281世帯 | 591人 |
五所塚2丁目 | 381世帯 | 843人 |
計 | 662世帯 | 1,434人 |
人口の変遷
編集国勢調査による人口の推移。
年 | 人口 |
---|---|
1995年(平成7年)[17] | 1,454
|
2000年(平成12年)[18] | 1,475
|
2005年(平成17年)[19] | 1,504
|
2010年(平成22年)[20] | 1,444
|
2015年(平成27年)[21] | 1,380
|
2020年(令和2年)[22] | 1,422
|
世帯数の変遷
編集国勢調査による世帯数の推移。
年 | 世帯数 |
---|---|
1995年(平成7年)[17] | 525
|
2000年(平成12年)[18] | 550
|
2005年(平成17年)[19] | 585
|
2010年(平成22年)[20] | 570
|
2015年(平成27年)[21] | 560
|
2020年(令和2年)[22] | 595
|
学区
編集市立小・中学校に通う場合、学区は以下の通りとなる(2022年3月時点)[23][24]。
丁目 | 番・番地等 | 小学校 | 中学校 |
---|---|---|---|
五所塚1丁目 | 1~11番 | 川崎市立長尾小学校 | 川崎市立平中学校 |
12~21番 | 川崎市立向丘小学校 | ||
五所塚2丁目 | 全域 |
事業所
編集2021年(令和3年)現在の経済センサス調査による事業所数と従業員数は以下の通りである[25]。
丁目 | 事業所数 | 従業員数 |
---|---|---|
五所塚1丁目 | 12事業所 | 60人 |
五所塚2丁目 | 4事業所 | 6人 |
計 | 16事業所 | 66人 |
事業者数の変遷
編集経済センサスによる事業所数の推移。
年 | 事業者数 |
---|---|
2016年(平成28年)[26] | 13
|
2021年(令和3年)[25] | 16
|
従業員数の変遷
編集経済センサスによる従業員数の推移。
年 | 従業員数 |
---|---|
2016年(平成28年)[26] | 57
|
2021年(令和3年)[25] | 66
|
交通
編集バス
編集登戸駅と川崎市バス菅生営業所を結ぶバス(同営業所管轄)、向ヶ丘遊園駅と梶が谷駅を結ぶ東急バス、久地駅登戸駅とあじさい寺を結ぶコミュニティバスあじさい号が当地を経由している。
その他
編集日本郵便
編集警察
編集町内の警察の管轄区域は以下の通りである[28]。
丁目 | 番・番地等 | 警察署 | 交番・駐在所 |
---|---|---|---|
五所塚1丁目 | 全域 | 宮前警察署 | 神木交番 |
五所塚2丁目 | 全域 |
脚注
編集- ^ a b “令和6年町丁別世帯数・人口 6月末日現在” (xls). 川崎市 (2024年7月25日). 2024年8月16日閲覧。 “(ファイル元のページ)”(CC-BY-4.0)
- ^ a b c “町丁別面積(総務省統計局「地図で見る統計(統計GIS)の数値」令和2年国勢調査)” (XLS). 川崎市 (2024年1月25日). 2024年3月20日閲覧。 “町丁別面積(総務省統計局「地図で見る統計(統計GIS)」の数値)”
- ^ a b “五所塚の郵便番号”. 日本郵便. 2021年8月11日閲覧。
- ^ “市外局番の一覧”. 総務省. 2019年6月24日閲覧。
- ^ “区別町名一覧表(宮前区)”. 川崎市 (2022年1月28日). 2022年4月10日閲覧。
- ^ a b c 「たちばな地名探訪」 前川清治、労働教育センター、1997年。ISBN 4-8450-0283-3、P102~104。
- ^ “不動産情報ライブラリ 都道府県地価調査(基準地) 宮前-6”. 国土交通省. 2024年4月6日閲覧。
- ^ 「川崎の町名」日本地名研究所編、川崎市発行、1991年、P213。
- ^ 長尾団地の造成はじまる【昭和34年11月25日】(川崎市映像アーカイブ)
- ^ 丘陵地帯に続々団地 【昭和35年12月27日】(川崎市映像アーカイブ)
- ^ 川崎市(2004)、P74。
- ^ 五所塚と権現台遺跡(川崎市教育委員会公式web)
- ^ 新編武蔵風土記稿3 長尾村
- ^ 川崎市(2004)、P68。
- ^ 住居表示新旧対照案内図 No.20 長尾1,2,3,4,5,6,7丁目(川崎市発行、昭和50年2月1日施行)
- ^ 昭和36年川崎市告示第46号(同年5月10日発行「川崎市公報」第378号、P136~141所収。 原文)。
- ^ a b “平成7年国勢調査の調査結果(e-Stat) - 男女別人口及び世帯数 -町丁・字等”. 総務省統計局 (2014年3月28日). 2019年8月16日閲覧。
- ^ a b “平成12年国勢調査の調査結果(e-Stat) - 男女別人口及び世帯数 -町丁・字等”. 総務省統計局 (2014年5月30日). 2019年8月16日閲覧。
- ^ a b “平成17年国勢調査の調査結果(e-Stat) - 男女別人口及び世帯数 -町丁・字等”. 総務省統計局 (2014年6月27日). 2019年8月16日閲覧。
- ^ a b “平成22年国勢調査の調査結果(e-Stat) - 男女別人口及び世帯数 -町丁・字等”. 総務省統計局 (2012年1月20日). 2019年8月16日閲覧。
- ^ a b “平成27年国勢調査の調査結果(e-Stat) - 男女別人口及び世帯数 -町丁・字等”. 総務省統計局 (2017年1月27日). 2019年8月16日閲覧。
- ^ a b “令和2年国勢調査の調査結果(e-Stat) -男女別人口,外国人人口及び世帯数-町丁・字等”. 総務省統計局 (2022年2月10日). 2022年2月20日閲覧。
- ^ “宮前区の小学校(町丁名順)”. 川崎市 (2022年4月1日). 2022年4月24日閲覧。
- ^ “宮前区の中学校(町丁名順)”. 川崎市 (2020年12月28日). 2022年4月24日閲覧。
- ^ a b c “経済センサス‐活動調査 / 令和3年経済センサス‐活動調査 / 事業所に関する集計 産業横断的集計 事業所数、従業者数(町丁・大字別結果)”. 総務省統計局 (2023年6月27日). 2023年9月15日閲覧。
- ^ a b “経済センサス‐活動調査 / 平成28年経済センサス‐活動調査 / 事業所に関する集計 産業横断的集計 都道府県別結果”. 総務省統計局 (2018年6月28日). 2019年10月23日閲覧。
- ^ “郵便番号簿PDF(2023年度版) 表紙等付属資料” (PDF). 日本郵便. 2024年2月10日閲覧。 “郵便番号データダウンロード 郵便番号簿PDF(2023年度版)”
- ^ “交番案内/宮前警察署/神奈川県警察”. 神奈川県警察. 2024年3月13日閲覧。
参考文献
編集- 「川崎地名辞典(下)」 日本地名研究所編、川崎市発行、2004年。
- 長尾団地の造成はじまる 【昭和34年11月25日】 - 川崎市映像アーカイブ
- 丘陵地帯に続々団地 【昭和35年12月27日】 - 川崎市映像アーカイブ
- 五所塚と権現台遺跡 - 川崎市教育委員会
- 坂道は続くよ、どこまでも 第15回「見晴らし坂」の巻 - 宮前ぽーたろう