五香粉(ごこうふん、ウーシャンフェン)は、中国のほぼ全ての地域の料理で主に使われる5つ以上の香辛料からなるミックススパイスであり、その他のアジア料理[1]やアラビア料理[要出典]でも頻度は低いものの使われる。

五香粉
各種表記
繁体字 五香粉
簡体字 五香粉
拼音 Wŭxiāngfĕn
注音符号 ㄨˇ ㄒ|ㄤ ㄈㄣˇ
発音: ウーシャンフェン
英文 five-spice powder
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5種類のスパイスをブレンドしたものと明示されることも多いが[2][3]、この5種類のスパイスに限られているわけではない。市販品の場合でも、メーカーによって使用するスパイスは異なり、それぞれの配合割合も異なる。開高健によれば、五香粉の五とは「多い」「複雑」などの意味だという[4]

材料の臭み消しや香りつけに用いられる。

排骨の様にカレー粉で代用することもある。

原料 編集

 
五香粉(中央)の一般的な原料は(左上から時計回りに)肉桂小茴香八角花椒丁香である。

多くのレシピが存在するが、一般的な原料[5]

  • 八角
  • 丁香(チョウジ、クローブ)
  • 肉桂(カシア)
  • 花椒(山椒を代わりとして使うことが可能)
  • 小茴香(ウイキョウ、フェンネル)

である。その他のレシピでは、アニスの種子、生姜ナツメグウコン砂仁白豆蔻カルダモン類)、甘草陳皮ガランガルが使われることもある。

中国南部では、サイゴンシナモン英語版Cinnamomum loureiroi)と陳皮が、肉桂と丁香の代替品として一般的に使われる。

引用文献 編集

  1. ^ High Five: Chinese Five Spice Powder”. Foodreference.com (2009年1月21日). 2012年2月9日閲覧。
  2. ^ 『アンアン料理帖・秋』マガジンハウス, 2011年, p.74
  3. ^ 喜多尾祥之『魔味探求 五感が覚醒、男の深夜めし。』マガジンハウス, 2008年, p.108
  4. ^ 開高健『最後の晩餐』文藝春秋, 1979年, p.236
  5. ^ Chinese Five Spice at The Epicentre