京都府道38号京都広河原美山線
京都府道38号京都広河原美山線(きょうとふどう38ごう きょうとひろがわらみやません)は、京都市下京区から南丹市美山町安掛に至る府道(主要地方道)である。
主要地方道 | |
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京都府道38号 京都広河原美山線 主要地方道 京都広河原美山線 | |
制定年 | 1967年京都府認定 |
起点 | 京都市下京区泉水町【地図】 |
終点 | 南丹市美山町安掛【地図】 |
接続する 主な道路 (記法) |
![]() ![]() 京都府道37号二条停車場東山三条線 京都府道61号京都京北線 京都府道40号下鴨静原大原線 ![]() ![]() |
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概要編集
堀川通、加茂街道、鞍馬街道を経由する。京都府道では珍しい冬季閉鎖区間を持つ。左京区と南丹市を結ぶ佐々里峠(ささりとうげ)区間は、12月の降雪開始から翌年4月ごろまで全面的に通行禁止となる。なお、冬季閉鎖が解除されても道路の縁や左右の斜面には雪の固まりが随所に残っている。
自然に恵まれ景観のよいところが多いこの府道は、冬季を除きオートバイや自転車によるツーリングにも利用されている。特に佐々里峠付近は急斜面であり、自転車ツーリング選手が特訓に励んでいる姿を見ることができる。
広河原地域と京都市街地を結ぶ幹線道路としての役割も担っており、広河原から京阪出町柳駅までを結ぶ京都バス(花脊線)もこの府道に沿って運行されている。
2002年(平成14年)に市原バイパスが開通してからは、御薗橋と市原の間が二重指定されている(詳細は後述)。ただし、主要な地図では、市原バイパスを経由するルートのみが府道として示されている。
路線データ編集
京都府告示[1]に基づく起終点および経過地は次のとおり。
歴史編集
本路線は、現行の道路法(昭和27年法律第180号)に基づく一般府道として、1959年(昭和34年)に京都府が初回認定した282路線の1つである美山広河原京都線の大部分を前身としている。同法同法第56条の規定に基づき、1964年(昭和39年)の第2次主要地方道指定時に主要地方道として指定され、現在の京都広河原美山線として認定された。
年表編集
路線状況編集
二重指定区間編集
御薗橋西詰(京都市北区大宮南田尻町) - 市原(京都市左京区静市市原町)
- 鞍馬街道ルート 御薗橋 - 柊野別れ - 原峠 - 市原
- 市原バイパスルート 御薗橋 - 志久呂橋 - 市原バイパス - 市原
バイパス編集
- 加茂街道(京都市北区紫竹上堀川町 - 上賀茂柊谷町)
- 市原バイパス(京都市北区上賀茂十三石山 - 左京区静市市原町)
- 野中バイパス(京都市左京区静市市原町 - 静市野中町)(計画中)
- 二ノ瀬バイパス(京都市左京区静市野中町 - 鞍馬二ノ瀬町 - 鞍馬本町)
- 鞍馬バイパス(京都市左京区鞍馬本町)(計画中)
重複区間編集
- 京都府道37号二条停車場東山三条線(京都市中京区池元町 - 京都市中京区押堀町)
- 京都府道61号京都京北線(京都市北区上賀茂柊谷町 - 京都市北区上賀茂十三石山)
- 京都府道40号下鴨静原大原線(京都市左京区静市市原町 - 京都市左京区静市野中町)
- 国道477号(京都市左京区鞍馬本町 - 京都市左京区花脊大布施町)
道の駅編集
地理編集
この府道の起点となる堀川五条交差点は周囲にビルが多く林立する京都府最大級の交差点であり、昼夜問わず交通量が多い。これに対し終点となる南丹市美山町安掛は典型的な山村の地であり、穏やかな光景に包まれている。また道中、百井別れおよび花脊峠を通過する。
堀川通が加茂街道と交差する北区紫竹上堀川町から、御薗橋西詰までの約100mの区間は、合流箇所であるにもかかわらず幅員が狭く、著しく渋滞が発生している。御薗橋の改修計画と合わせてこの区間の拡幅が行われる予定である[6]。
市原を過ぎ、周囲は山間深く入っていく。二ノ瀬付近は道路幅員が狭く離合に難儀する箇所があったが、二ノ瀬バイパスが2015年3月25日に開通したことで解消された[7][8]。貴船神社の鳥居を見て、鞍馬川に沿って行くと、べんがら格子、うだつの上がった落ち着いた家並みの鞍馬の里に着く。鞍馬を過ぎると民家はなくなり、延々と杉木立の中を急カーブの道が登り詰めて、花脊峠へ至る[9]。
花脊峠を越えると花脊別所町となり、一帯は2016年に制定された京都丹波高原国定公園の指定地となり、38号線自体も国定公園の普通地域として扱われている。花脊大布施町で桂川の源流域と並走し、花脊八桝町、花脊原地町、広河原杓子屋町、広河原下之町、広河原尾花町と進み、佐々里峠を抜けて南丹市に至る。花脊八桝町と広河原下之町では道路脇に松上げの火祭り会場となる広場に松明の長柱がみられる。
南丹市美山町安掛には地域物産の販売や観光情報案内等で地域内外の人々の交流に活用されている美山ふれあい広場が設けられており、2005年(平成17年)8月10日付で道の駅として登録された。
全国的にも知られるかやぶきの里・北村(美山のかやぶき集落)はこの府道に面しており、休日には観光バスが出入りする。
通過する自治体編集
交差する道路編集
- 国道1号 五条通 / 堀川通・国道9号 五条通(京都市下京区小泉町・堀川五条交差点、起点)
- 京都市道186号嵐山祇園線(四条通・堀川四条交差点)
- 京都府道37号二条停車場東山三条線 御池通(京都市中京区押堀町・堀川御池交差点)
- 京都府道37号二条停車場東山三条線 押小路通(京都市中京区池元町)
- 京都市道187号鹿ヶ谷嵐山線 丸太町通(京都市上京区上堀川町・堀川丸太町交差点)
- 京都府道101号銀閣寺宇多野線 今出川通(京都市上京区西船橋町・堀川今出川交差点)
- 京都市道181号京都環状線(北大路通・堀川北大路交差点)
- 京都府道61号京都京北線(京都市北区上賀茂柊谷町)
- 京都府道61号京都京北線(京都市北区上賀茂十三石山)
- 京都府道40号下鴨静原大原線(京都市左京区静市市原町)
- 京都府道40号下鴨静原大原線(京都市左京区静市野中町)
- 京都府道361号上黒田貴船線(京都市左京区鞍馬貴船町)
- 国道477号(京都市左京区鞍馬本町)
- 国道477号(京都市左京区花脊大布施町)
- 京都府道110号久多広河原線(京都市左京区広河原杓子屋町)
- 京都府道370号佐々里井戸線(南丹市美山町佐々里)
- 京都府道369号八原田上弓削線(南丹市美山町中 美山町中上前)
- 国道162号(南丹市美山町安掛風呂ノ元、終点)
沿線にある施設など編集
- 京都市立堀川高等学校
- 中京区役所
- 二条城
- 西陣織会館
- SCREENホールディングス 本社工場
- 京都市立鳳徳小学校
- 北警察署
- 京都北郵便局
- 京都市立紫竹小学校
- 京都市立加茂川中学校
- 御薗橋
- 京都市立市原野小学校
- 鞍馬寺
- 花脊山の家
- 左京区役所花脊出張所
- 花脊交流の森
- 大悲山峰定寺
- 京都広河原スキー場
- 佐々里スキー場
- 京都美山高等学校
- かやぶきの里・北村
- 道の駅美山ふれあい広場
- 鞍馬街道経由
- 市原バイパス経由
- 京都市東北部クリーンセンター
脚注編集
注釈編集
- ^ 原典は京都府北桑田郡美山町字安掛
- ^ 京都府の一般府道は、1994年4月1日に再編されるまで1から起番しており、主要地方道と重複する番号も存在していた。
- ^ 佐々里井戸京都線:現在の京都府道61号京都京北線および京都府道370号佐々里井戸線を併せた路線
出典編集
- ^ a b 昭和42年京都府告示第56号:『京都府公報』第4093号(1967年2月10日発行)pp.74-75
- ^ 昭和34年京都府告示858号:『京都府公報』号外(1959年12月18日発行)pp.13-21
- ^ 昭和39年建設省告示第3620号:『官報』号外第105号(1964年12月28日発行)pp.2-29
- ^ 昭和42年京都府告示第57号:『京都府公報』第4093号(1967年2月10日発行)pp.75-76
- ^ s:道路法第五十六条の規定に基づく主要な都道府県道及び市道 - 平成五年五月十一日建設省告示第千二百七十号、建設省
- ^ 京都市情報館 都市計画道路 京都貴船線
- ^ 主要府道京都広河原美山線二ノ瀬バイパスの整備
- ^ “二ノ瀬バイパスの開通および開通式典の開催について”. 京都市 (2015年1月30日). 2016年2月13日閲覧。
- ^ 京都市情報館 主要府道 京都広河原美山線(鞍馬北工区)
関連項目編集
外部リンク編集
- 京都市建設局:京都市域の道路管理者
- 京都府南丹広域振興局南丹土木事務所:南丹市域の道路管理者