今市地震

1949年に発生した栃木県今市市鶏鳴山付近を震源とする内陸直下型地震

座標: 北緯36度43.1分 東経139度46.9分 / 北緯36.7183度 東経139.7817度 / 36.7183; 139.7817

今市地震(いまいちじしん)は、1949年昭和24年)12月26日に発生した栃木県今市市(現在の日光市)鶏鳴山付近を震源とする内陸地殻内地震。8時17分 M6.2と8時24分 M6.4の地震が8分の間隔をおいて続けて発生した[1]。地表断層は出現せず[2]、余震は、翌年3月下旬頃まで続いた。

今市地震
今市地震の位置(栃木県内)
今市地震
震央の位置
本震
発生日 1949年12月26日
発生時刻 午前8時24分
震央 栃木県北部
座標 北緯36度43.1分 東経139度46.9分 / 北緯36.7183度 東経139.7817度 / 36.7183; 139.7817
震源の深さ 8 km
規模    M6.4
最大震度    震度6:栃木県今市市(推定)
津波 なし
地震の種類 内陸地殻内地震
地すべり あり
被害
死傷者数 死者10人 負傷者163人
被害地域 栃木県
プロジェクト:地球科学
プロジェクト:災害
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当時はまだ限られた市町村にしか震度観測点がなく(周辺では日光市・宇都宮市のみ)、震度計で観測された最大震度は4だったが、震源に近い今市市付近では震度6程度の揺れであったと推定されており[3]、甚大な被害が発生している。

各地の震度編集

午前8時17分に発生したM6.2の地震において、震度4以上の揺れを観測した地点は次の通り[4]

震度 都道府県 観測所
震度4 茨城県 水戸柿岡
埼玉県 熊谷

午前8時24分に発生したM6.4の地震において、震度4以上の揺れを観測した地点は次の通り[5]

震度 都道府県 観測所
震度4 茨城県 水戸・柿岡
栃木県 日光宇都宮
埼玉県 熊谷

主な被害編集

  • 栃木県内で死者10名[6][7]、負傷163名。資料によっては死者8名[8]
  • 家屋の全壊家屋290棟[6]、半壊家屋2994棟[6]。但し、家屋の全壊は908戸、半壊5301戸との記録も有る。
    • 被害区分の判定が復旧費用に着目し算定しているため被害戸数が著しく増大していると指摘されている[1]。従来基準で判定した場合、全壊家屋は数件であった[1]
    • 6つある宇都宮市水道今市水系の接合井の大半が倒壊し、第六号接合井だけが無事であった[9]
  • 60数カ所で山崩れ。
    • 急斜面での表層崩壊と降下火砕物で覆われた緩斜面の崩壊が生じた[10]。特に、震央付近を流れる「行川」「黒川」「大芦川」流域の洪積層地質域に崩壊被害が集中した[11]

地質学編集

フォッサマグナの東縁とされる柏崎千葉構造線の線上にあり、関東地方北部の日光・足尾地域から群馬県県境にかけては震源が比較的浅い地震が多く、現在でも活発な活動が続いている。

出典・脚注編集

  1. ^ a b c 昭和24年12月栃木縣地震調査報告 驗震時報第15卷 昭和25・26年度 第1號 p.1-65 (PDF)
  2. ^ 井口隆, 八木浩司、「空から見る日本の地すべり地形シリーズ-45- 今市地震 (1949年) によって発生した野口地すべり」 日本地すべり学会誌 2016年 53巻 5号 p.210-212, doi:10.3313/jls.53.210
  3. ^ 栃木県の地震活動の特徴 | 地震本部”. www.jishin.go.jp. 2020年10月21日閲覧。
  4. ^ 気象庁|震度データベース検索 (地震別検索結果)”. www.data.jma.go.jp. 2010年6月16日閲覧。
  5. ^ 気象庁|震度データベース検索 (地震別検索結果)”. www.data.jma.go.jp. 2020年6月16日閲覧。
  6. ^ a b c 金井清、「第5篇 地震工学 第7章 震害調査」 『地震 第2輯』 1968年 20巻 4号 p.316-319, doi:10.4294/zisin1948.20.4_316
  7. ^ 栃木県の地震履歴 足利市公式ホームページ
  8. ^ a b c 岡本舜三, 久保慶三郎、「昭和24年12月26日今市地震による土木施設の被害について」 『土木学会論文集』 1951年 1951巻 10号 p.1-15, doi:10.2208/jscej1949.1951.10_1
  9. ^ 宇都宮市水道施設群 (今市浄水場、第六号接合井、戸祭配水場)”. 土木ツアーNAVI. 建設コンサルタンツ協会. 2020年8月8日閲覧。
  10. ^ 千木良雅弘, 鈴木毅彦 ほか、「42.1949年今市地震による降下火砕物の崩壊の地質的特徴」 日本応用地質学会 研究発表会講演論文集. 平成27年度 83-84, 2015, NAID 110010011815
  11. ^ 新澤直治、「今市地震による崩壞について」 『新砂防』 1952 年 1952巻 8号 p.7-10, doi:10.11475/sabo1948.1952.8_7

外部リンク編集