伊勢奥津駅

三重県津市美杉町奥津にある東海旅客鉄道の駅

伊勢奥津駅(いせおきつえき)は、三重県津市美杉町奥津にある、東海旅客鉄道(JR東海)名松線。同線の終着駅である。

伊勢奥津駅
新駅舎正面。右端が駅入口。(2018年8月)
いせおきつ
Ise-Okitsu
比津 (3.8 km)
地図
所在地 三重県津市美杉町奥津1288-8
北緯34度30分43.62秒 東経136度15分36.96秒 / 北緯34.5121167度 東経136.2602667度 / 34.5121167; 136.2602667座標: 北緯34度30分43.62秒 東経136度15分36.96秒 / 北緯34.5121167度 東経136.2602667度 / 34.5121167; 136.2602667
所属事業者 東海旅客鉄道(JR東海)
所属路線 名松線
キロ程 43.5 km(松阪起点)
電報略号 オツ
駅構造 地上駅
ホーム 1面1線
乗車人員
-統計年度-
26人/日(降車客含まず)
-2019年-
開業年月日 1935年昭和10年)12月5日[1]
備考 駅員無配置駅
テンプレートを表示
伊勢奥津駅のホームと給水塔(右端)、新駅舎(ホーム後ろ)(2006年1月)
ホームより車止め方向の風景。これより名張駅に延びる予定だった

概要 編集

名松線とは名張と松阪を結ぶ計画だったことから付けられた路線名称だが、同区間に参宮急行電鉄(後の近鉄大阪線山田線)が先行して1930年に開通したため、名松線は1935年に松阪駅から当駅までが開通したに留まり、当駅から先、名張までの区間は建設されないまま未成線となって現在に至る。

近鉄大阪線名張駅は当駅から約30キロメートル程の距離にある。駅前からは名張駅との間に直通の三重交通バスが1日1往復発着していたが、2021年3月末をもって廃止された[2]

2009年10月の台風18号による風水害で名松線全線が全面運休となった。松阪駅 - 家城駅間は同月15日に復旧したものの、JR東海は同月29日、家城駅から当駅までの間については復旧が困難として、当分の間、代行バスを運行すると発表した(運賃は鉄道輸送のものが適用された)。2016年3月26日、伊勢奥津駅を松阪駅行きの一番列車が出発し、運休から実に6年半ぶりの全線復旧となった[3]

歴史 編集

駅構造 編集

単式ホーム1面1線を有する地上駅。構内南側・ホームに隣接して2005年(平成17年)2月に建設された駅舎がある。駅舎は八幡地区住民センターと兼用になっている。かつては島式ホーム1面2線と駅舎横(西側)片面ホーム1線で、3線が給水塔付近ポイントで1線になっていた。新駅舎建設に伴い島式ホームの北側1線となり2線が撤去された。松阪駅管理の無人駅。構内には蒸気機関車時代の給水塔が残る。

20時台に当駅終着の列車があるが、当駅での車両の停泊は行われず、松阪駅まで回送運転している。国鉄時代は滞泊運用が2本設定されていた。

利用状況 編集

「三重県統計書」によると、1日の平均乗車人員は以下の通りである[6]。なお、2009年度~2015年度は、2009年10月から2016年3月まで行なわれていたバス代行輸送分を含んでいる。

年度 一日平均
乗車人員
1998年 66
1999年 64
2000年 68
2001年 76
2002年 68
2003年 64
2004年 64
2005年 61
2006年 56
2007年 50
2008年 43
2009年 38
2010年 29
2011年 24
2012年 26
2013年 26
2014年 21
2015年 24
2016年 43
2017年 30
2018年 29
2019年 26

駅周辺 編集

バス路線 編集

「伊勢奥津駅前」停留所にて、津市コミュニティバスの路線が発着する[7]

前述の通り、名張駅までの路線バスが存在したが、2021年3月末で廃止となった[2]。廃止時点のダイヤで、当駅発名張駅前行き7:11発(列車と接続なし)と名張駅前17:35発当駅前行(名松線最終列車に接続)があった[2]。他に当駅から途中の飯垣内はがいと(津市美杉町の名張市境手前止め)行き18:53発があった。

2021年4月以降、名張方面へは上記の津市コミュニティバスにて奈良県御杖村の敷津まで行き、名張駅前行の三重交通31系統(伊賀営業所担当)に乗り換える必要がある[2]。なお、コミュニティバスは曜日限定運行となっている[2]ため、利用の際は事前の確認が必要。

隣の駅 編集

東海旅客鉄道(JR東海)
名松線
比津駅 - 伊勢奥津駅

脚注 編集

  1. ^ a b c d e 曽根悟(監修) 著、朝日新聞出版分冊百科編集部 編『週刊 歴史でめぐる鉄道全路線 国鉄・JR』 25号 紀勢本線・参宮線・名松線、朝日新聞出版〈週刊朝日百科〉、2010年1月10日、26-27頁。 
  2. ^ a b c d e “伊勢奥津駅~名張駅 直行バス廃止 JR名松線の夢継ぐ路線 4月から乗り継ぎ必須に”. 乗りものニュース (メディアヴァーグ). (2021年3月31日). https://trafficnews.jp/post/106065 2021年10月21日閲覧。 
  3. ^ a b “お帰りなさい名松線 6年半ぶり全線復旧”. 中日新聞. (2016年3月26日). http://www.chunichi.co.jp/s/article/2016032690113654.html 2016年3月26日閲覧。 
  4. ^ a b c d e 石野哲(編)『停車場変遷大事典 国鉄・JR編 Ⅱ』(初版)JTB、1998年10月1日、384頁。ISBN 978-4-533-02980-6 
  5. ^ 津市伊勢奥津駅前観光案内交流施設”. 三重県観光連盟. 2021年4月3日閲覧。
  6. ^ 三重県統計書 - 三重県
  7. ^ a b 津市コミュニティバスの運行について”. 津市. 2021年10月21日閲覧。

関連項目 編集