伊平屋村
日本の沖縄県島尻郡の村
伊平屋村(いへやそん)は、沖縄県の村である。島尻郡に属す。沖縄県の有人島としては最北端にあたる伊平屋島を主島とする。
いへやそん ![]() 伊平屋村 | |||||
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国 |
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地方 | 九州地方、沖縄地方 | ||||
都道府県 | 沖縄県 | ||||
郡 | 島尻郡 | ||||
市町村コード | 47359-6 | ||||
法人番号 | 9000020473596 | ||||
面積 |
21.82km2 | ||||
総人口 |
1,108人 [編集] (推計人口、2023年8月1日) | ||||
人口密度 | 50.8人/km2 | ||||
隣接自治体 | なし | ||||
村の木 | クバ | ||||
村の花 | ツツジ | ||||
村の魚 | ハタ | ||||
伊平屋村役場 | |||||
村長 | 名嘉律夫 | ||||
所在地 |
〒905-0703 沖縄県島尻郡伊平屋村字我喜屋251番地 北緯27度02分21秒 東経127度58分07秒 / 北緯27.03917度 東経127.96867度座標: 北緯27度02分21秒 東経127度58分07秒 / 北緯27.03917度 東経127.96867度 ![]() | ||||
外部リンク | 公式ウェブサイト | ||||
ウィキプロジェクト |
地理 編集
- 沖縄本島辺戸岬の北西約40km、与論島のほぼ真西に位置し、伊平屋島と野甫島の2島からなる。2つの島は、新野甫大橋によってつながっている。
- 伊平屋島は北東 - 南西に細長く伸びた形をしており、面積20.59km2、最高地点は賀陽山 (294m) で西岸は山がち。野甫島はその南方にある。
- 伊是名村とは最短地点同士で5kmほどの距離であり、前田渡船が、伊是名村の内花港と、伊平屋村の野甫港との間を結んでいる。
- ハブが多いことでも知られる。
- 伊平屋島の名を持つ生物に以下のようなものがある。
- イヘヤヒゲクサ・イヘヤヤマタカマイマイ・イヘヤトカゲモドキ
- 2018年6月14日 - 16日の48時間で480ミリ以上という、50年に一度とされる記録的降雨が観測される。
人口 編集
伊平屋村と全国の年齢別人口分布(2005年) | 伊平屋村の年齢・男女別人口分布(2005年) | |
■紫色 ― 伊平屋村
■緑色 ― 日本全国 |
■青色 ― 男性
■赤色 ― 女性 | |
伊平屋村(に相当する地域)の人口の推移 | ||
総務省統計局 国勢調査より |
地域 編集
伊平屋島 編集
野甫島 編集
- 野甫(のほ)
歴史 編集
- 1908年(明治41年)4月1日の島嶼町村制施行により、田名村・我喜屋村・島尻村・野甫村・伊是名村・仲田村・諸見村・勢理客村が合併し島尻郡伊平屋村が成立。ただし、村政の中心である村役場は伊是名島に置かれた[1][2]。
- 1939年(昭和14年)7月1日の分村許可司令により、伊平屋村の一部(伊是名・仲田・諸見・勢理客)が分立し伊是名村が成立。単独村政開始。
最も古い遺跡は縄文時代前期にあたる久里原貝塚で、発掘調査からヒトが継続的に生活していたことがうかがえる。
第一尚氏王朝をひらいた尚巴志の祖父・佐銘川大主(または鮫川大主とも)の出身地であるとされる。琉球王国期には、伊是名島、伊平屋島は琉球王統発祥の地として王府直轄領とされ、そのため行政区としては王府の聖域が多く存在する本島南部の島尻郡に属すことになった。これが現在も続いている。
2005年7月に伊是名村との新設合併による新「伊平屋村」発足を目指したが、伊是名村で合併の是非を問う住民投票の結果、反対多数となり合併を断念した。
2020年12月、村内で新型コロナウイルスの感染が拡大。同月24日までに人口約1200人のうち30人が本島の施設へ搬送されたことから、離島のクラスター問題への対処として注目を集めることとなった[3]。
2021年(令和3年)10月から11月にかけて、福徳岡の場の噴火で生じた軽石が沿岸部に漂着。フェリーが断続的に欠航したほか行き先の変更が行われた[4]。
変遷表 編集
伊平屋村村域の変遷表 | ||||
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間切制・郡制 | 明治41年4月1日 | 昭和14年7月1日 | 現在 | |
伊平屋間切・
島尻郡 |
田名村 | 伊平屋村 | 伊平屋村 | 伊平屋村 |
我喜屋村 | ||||
島尻村 | ||||
野甫村 | ||||
伊是名村 | 昭和14年7月1日
伊是名村として分立 |
伊是名村 | ||
仲田村 | ||||
諸見村 | ||||
勢理客村 |
行政 編集
- 村長:名嘉律夫(2021年9月14日就任、1期目)
経済 編集
日本郵政グループ 編集
村内の郵便番号は「905-07xx」である。集配業務は今帰仁郵便局が行っている。
- 日本郵便 伊平屋郵便局(我喜屋)
名所・旧跡 編集
- クマヤー洞窟(田名)
- 江戸時代の考証的国学者藤井貞幹(藤貞幹)が『衝口発』(1781年)の中で日本神話の天の岩戸をクマヤー洞窟、神武天皇の出生地が伊平屋島との説を唱え、本居宣長と論争となった。現在では藤井説は偽書に基づく虚構とするのが通説。ただし、「クマヤー」には琉球方言で「隠れる」という意味があり、昭和期になっても本土からこの説に関心を持つ民俗学者や神道関係者が訪れている。洞窟自体は県の天然記念物に指定され、毎年12月に岩戸開きの祭りが行われる。広さは約2000m2で2室に分かれ正面に小さな社殿が鎮座しているが、この社は本土から訪れた神道関係者が作ったとされる日本神道式のもので、現地住民の手によるものではない(琉球神道では社を尊崇しない)。
- 屋蔵墓(我喜屋)
- 念頭平松(田名)
- 田名のクバ山(田名)
交通 編集
船舶 編集
港湾 編集
道路 編集
伊平屋村営バス 編集
- 伊平屋村コミュニティバス - 前泊港を起終点とし、伊平屋島の各地区と野甫島をまわる。
医療 編集
- ランデブーポイント[5] 2箇所
※民間救急ヘリコプターMESH のヘリポートとして使用
脚注 編集
- ^ 角川日本地名大辞典編纂委員会『角川日本地名大辞典 47 沖縄県』、角川書店、1986年 ISBN 4040014707より
- ^ 日本加除出版株式会社編集部『全国市町村名変遷総覧』、日本加除出版、2006年、ISBN 4817813180より
- ^ “新型コロナ:「島全体」クラスター、九州沖縄の離島で相次ぐ”. 産経新聞 (2020年12月24日). 2021年1月24日閲覧。
- ^ “離島の船がまた欠航 前日に再開したばかり 軽石が港に再漂着「生活に大きな影響」と村長”. 沖縄タイムスプラス (2021年11月11日). 2021年11月10日閲覧。
- ^ 離島MESHランデブーポイント NPO法人MESHサポート2011年9月27日現在
外部リンク 編集
- 公式ウェブサイト
- 伊平屋村に関連する地理データ - オープンストリートマップ
- 地図 - Google マップ