伊豆箱根鉄道十国鋼索線
十国鋼索線(じゅっこくこうさくせん)は、静岡県函南町の十国登り口駅から十国峠駅に至る伊豆箱根鉄道のケーブルカー路線である。通称は「箱根 十国峠ケーブルカー」。
十国鋼索線 | |
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十国峠ケーブルカーの車両 | |
概要 | |
通称 | 十国峠ケーブルカー |
種別 | 鋼索鉄道 |
起終点 |
起点:十国登り口駅 終点:十国峠駅 |
駅数 | 2駅 |
運営 | |
開業 | 1956年10月16日 |
所有者 | 駿豆鉄道→伊豆箱根鉄道 |
運行方法 | 単線2両交走式 |
使用車両 | 車両の節を参照 |
路線諸元 | |
路線総延長 | 0.3 km (0.19 mi) |
軌間 | 1,435 mm (4 ft 8 1⁄2 in) |
最高地点 | 高低差:101 m[1] |
最急勾配 | 408 ‰[2] (22°11′) |
停車場・施設・接続路線 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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概要編集
箱根と伊豆を結ぶ十国峠ドライブウェーの途中にある無料休憩所(ドライブイン)の十国登り口駅と、展望台のある十国峠駅を結んでいる。十国峠駅は函南町と熱海市の境にあり、十国五島(伊豆・駿河・遠江・甲斐・信濃・武蔵・上総・下総・安房・相模、大島・新島・神津島・三宅島・利島[3][4])を展望できるといわれる標高766mの日金山の山頂、十国峠へと登ることができ、気象条件によっては、山頂にある頂上展望台の望遠鏡から東京タワーや東京スカイツリーも見えることがある[5]。
十国峠駅の南には眺めの良い芝地が整備され、風の弱い日にはピクニックなども楽しめる。また、その先には山腹にある姫の沢公園へと繋がる歩道があり、各所にアスレチックなどが置かれ、子供連れのハイキング客などが訪れる。
なお、十国峠駅へはケーブルカーを使う以外にも、道が急ではあるが、熱海峠の伊豆スカイライン熱海峠ICの近くからも、上記の芝地近くまで自動車で行くことができ、駐車場も設置されている。
路線データ編集
同じ伊豆箱根鉄道の駒ヶ岳鋼索線(2005年廃止)を始め、日本国内の多くのケーブルカーは、1067mm軌間を採用しているが、十国鋼索線では標準軌を採用している。これは、車両製作にあたり当時日本国内唯一の標準軌のケーブルカーであった妙見鋼索鉄道(現・能勢電鉄妙見の森ケーブル)の台車を転用したためである。
運行形態編集
おおむね15分毎の運行で、所要時間は3分である。
車両編集
1・2の2両がある。いずれも開業時に製造された車両で、1号車(青)には「日金」、2号車(赤)には「十国」の愛称が付けられている。車体塗装は以前は2両ともにライオンズカラーを纏っていたが、2018年7月より開業当時のデザインをモチーフに車体中央部に富士山をアレンジした新塗装が採用されている[6]。
歴史編集
駅一覧編集
十国登り口駅 - 十国峠駅
接続路線編集
十国峠駅からの眺望編集
脚注編集
- ^ 今尾恵介監修『日本鉄道旅行地図帳』4号 関東2、新潮社、2008年、p.45
- ^ けいてつ協會『知られざる鉄道』JTB、1997年、p.184
- ^ 箱根 十国峠ケーブルカー 十国峠山頂のご案内
- ^ 十国峠 - あたみニュース(熱海市観光協会)
- ^ 「スカイツリー、十国峠から見えた!函南」(静岡新聞、2011年12月21日閲覧)
- ^ 十国峠ケーブルカー [@jukkokupass] (22 July 2018). "ケーブルカーNEW車両デザインです" (ツイート). Twitterより2020年5月6日閲覧。
関連項目編集
外部リンク編集
- 伊豆箱根鉄道グループ 箱根 十国峠ケーブルカー
- 伊豆箱根鉄道十国鋼索線 - Facebook
- 十国峠展望台 - 伊豆半島ジオパーク