佐川 恭一(さがわ きょういち、1985年[1] - )は、日本の小説家滋賀県神崎郡能登川町(現:東近江市)出身[2]大阪府枚方市在住[3]京都大学文学部卒。公務員として勤めながら執筆活動を行っていた[3][4]。家族は妻と長女[3]。好きな作家は大江健三郎[3]

経歴 編集

2011年、「終わりなき不在」で第3回日本文学館出版大賞ノベル部門を受賞。

2014年、「わが逃走」で第3回マイナビeBooksコンテスト入選。同年、「シュトラーパゼムの穏やかな午後」が第1回クランチノベルズ新人賞奨励賞受賞。

2017年、「無能男」で第13回もんもん文学賞受賞。

2018年、集英社「小説すばる」にエッセイを寄稿してメジャー文芸誌デビュー。以降、同誌にて不定期で読切短編を発表。

2019年5月、「THE LAST SONG」で第1回歌舞伎町文学賞せりな特別賞を受賞。同年8月、「踊る阿呆」で第2回阿波しらさぎ文学賞を受賞[3]

2020年11月、「エースをねらえ!」で「イグBFC(ブンゲイファイトクラブ)」優勝。同年12月、「マルドレットの人々」「聖人」「ライジング・フォース」の三篇で第1回RANGAI文庫賞を受賞[5]

作品リスト 編集

単行本 編集

  • 『終わりなき不在』(日本文学館、2012年7月/ネコノス文庫、2023年2月)第3回日本文学館出版大賞受賞作品
  • 『無能男』(南の風社、2017年4月)第13回もんもん文学賞大賞作品
  • 『ダムヤーク』(RANGAI文庫、2021年2月)短編集・第1回RANGAI文庫賞受賞作品収録
    • ダンスナイト
    • ダムヤーク(初出:『破滅派』第12号)
    • 聖人
    • 超速個人史B
    • マルドレットの人々
    • ライジング・フォース
  • 『舞踏会』(書肆侃侃房、2021年4月)中短編集
    • 愛の様式
    • 冷たい丘(再録)
    • 舞踏会(初出:『ことばと』vol.1)
    • ひだまりの森
    • 友情(浜大津アーカスにて)
  • 『アドルムコ会全史』(代わりに読む人、2022年4月)中短編集
    • アドルムコ会全史
    • キムタク
    • パラダイスシティ
    • 夏の日のリフレイン(「男根のルフラン」を加筆修正して改題)
    • ブライアンズタイム
  • 『シン・サークルクラッシャー麻紀』(破滅派、2022年6月)
    • 「サークルクラッシャー麻紀」を加筆修正して「受賞第一作」と合体させたリメイク長編
  • 『清朝時代にタイムスリップしたので科挙ガチってみた』(集英社、2022年11月)短編集
    • 清朝時代にタイムスリップしたので科挙ガチってみた(初出:『小説すばる』2021年11月号)
    • 少年激走録(初出:『小説すばる』2020年11月号)
    • すばる文学賞三次通過の女
    • 踊る阿呆(初出:『徳島文學 第三号 2020 Volume3』)
    • 花火大会撲滅作戦(初出:『小説すばる』2019年11月号)
    • 普通科高校の魔法使い(初出:『小説すばる』2022年7月号)
    • スターライトパレスパート2にて(初出:『小説すばる』2020年2月号)
    • コマネチ (初出:『小説すばる』2021年2月号)
    • 東大A判定記念パーティ(初出:『小説すばる』2022年2月号)

電子書籍 編集

  • 『わが逃走』(マイナビ出版、2014年11月)第3回マイナビeBooksコンテスト入選作品
  • 『シュトラーパゼムの穏やかな午後』(破滅派、2015年2月)クランチノベルズ新人賞奨励賞受賞作品
    • シュトラーパゼムの穏やかな午後(初出:『CRUNCH BEST 2013』、密林社
  • 『サークルクラッシャー麻紀』(破滅派、2017年12月)短編集
    • サークルクラッシャー麻紀
    • ブス・マリアグラツィアの生涯
    • 同好会長殺し
    • 男根のルフラン
  • 『童Q正伝』(破滅派、2019年2月・作者の意向により2021年9月に販売停止)短編集
    • 童Q正伝(初出:『破滅派』第14号)
    • ナニワ最狂伝説ねずみちゃん(初出:『破滅派』第13号)
    • 小説覇王伝サガワ
    • 半分、入ってる。
  • 『スカーレット・ヤングスター』(惑星と口笛ブックス、2019年5月)短編集
    • 光のそと
    • ポートレート・オブ・ア・ジャパニーズ・ファミリー
    • 冷たい丘
    • 講師と女生徒
    • 透明な檻
    • 饗宴
  • 『受賞第一作』(破滅派、2019年7月)

アンソロジー 編集

  • 「小説覇王伝サガワ」-『BRuTiFuL』(隙間社、2018年7月)収録
  • 「E.モロゾフ伝~マンエキス・テコキネティクスの起源~」-『モロゾフ入門: 天才無国籍多言語作家を読むL』(破滅派、2019年6月)収録
  • 「ジモン」-『現代の小説2021 短篇ベストコレクション』(小学館文庫、2021年11月)収録

雑誌掲載作品 編集

小説
  • 「優しき権力者の独白」-『破滅派』第8号(2011年11月)掲載
  • 「少女死刑」-『破滅派』第10号(2014年11月)掲載
  • 「2X400メートルモッコリレー」-『東京オリンピック2020新種目』(破滅派、2019年11月)掲載
  • 「ジモン」-『小説すばる』2020年5月号 掲載
  • 「地球最後の日」-『ほんのひとさじ』vol.15(書肆侃侃房、2020年11月)掲載
  • 「受験王死す」-『徳島文學 第四号 2021 Volume4』(徳島文学協会、2021年5月)掲載
  • 「ターシルオカーポ」 - 『Quick Japan(クイック・ジャパン)』Vol.161 2022年6月 掲載
  • 「ア・リーン・アンド・イーヴル・モブ・オブ・ムーンカラード・ハウンズの大会」 - 『代わりに読む人』0 創刊準備号 2022年6月 掲載
  • 「京大生黒ギャル交際事件」 - 『ジャーロ』No.87 2023 MARCH(2023年3月) 掲載
  • 「クールビューティ」 - 『STORY BOX』 2023年5月号 掲載
  • 「高偏差値集団HENSA vs. 七浪京大卒無職」 - 『ジャーロ』No.89 2023 JULY(2023年7月) 掲載
  • 「レンタル処女」 - 『小説新潮』2024年2月号 掲載
エッセイ
  • 「私的偉人伝」-『小説すばる』2018年8月号 掲載
  • 「愛すべきアホどもの肖像」-『小説すばる』2018年11月号 - 2020年3月号 不定期連載

脚注 編集

  1. ^ 『小説すばる』2019年11月号「執筆者紹介」。
  2. ^ 藤城孝輔 (2019年12月26日). “【イベントルポ】「佐川恭一☆Night」で天才作家・佐川恭一の創作の秘密を探った”. はめにゅー. 破滅派. 2020年4月20日閲覧。
  3. ^ a b c d e “第2回阿波しらさぎ文学賞に決まった 佐川恭一さん”. 徳島新聞. (2019年8月18日). https://www.topics.or.jp/articles/-/244673 2020年4月19日閲覧。 
  4. ^ “阿波しらさぎ文学賞「踊る阿呆」 作者の佐川恭一さん(大阪府枚方市)に聞く”. 徳島新聞. (2019年8月31日). https://www.topics.or.jp/articles/-/250490 2020年4月19日閲覧。 
  5. ^ 第1回RANGAI文庫賞受賞者決定。

外部リンク 編集