侵華日軍第七三一部隊罪証陳列館

侵華日軍第七三一部隊罪証陳列館(しんかにちぐん だいななさんいちぶたいざいしょうちんれつかん)は、中華人民共和国黒竜江省ハルビン市平房区にある戦争祈念施設

本部旧址

1985年開館[1]大日本帝国陸軍731部隊の施設の跡地に建設されている。2017年8月の発表によれば、開館2年間で190万人以上の入場者があった[2]。団体客には日本のグループが多かった[2]

旧称侵華日軍第七三一細菌部隊罪証陳列館[3]

建築 編集

従来あった110平方メートルの展示室と10平方メートルの倉庫を拡張し、1985年に正式に開館[4]

抗日戦争70周年を記念して展示館の全面的な拡張が行われ、2015年8月15日に新館が開館した。6つのゾーン(中国侵略日本軍細菌戦、731部隊 日本細菌戦の大本営、人体実験、細菌兵器の開発、細菌戦の実施、証拠と裁判)に分れている。

周辺には旧日本軍防疫給水部の施設の遺構があり[5]、敷地内に実験用ボイラー室、死体焼却炉、実験用ネズミ飼育室、凍傷実験室、細菌爆弾工場の遺構がある[6]。遺跡は2006年には全国重点文物保護施設に指定され、2012年には世界遺産候補名簿に登録された。

展示物・資料 編集

陳列物は写真が中心[7]。実験用具とされるハサミやピンセットの展示がある[8]

中国人犠牲者の名前を刻んだパネルがある[8]

中国国内の他、日本など国外からも寄贈された関連図書を所蔵している[3]

出典 編集

  1. ^ 7月24日 金曜日_中国国際放送局”. 中国国際放送局 (2020年7月24日). 2021年10月17日閲覧。
  2. ^ a b ハルビンの731罪証陳列館新館の来場者、延べ190万人超--人民網日本語版--人民日報”. 人民網日本語版--People's Daily Online (2017年8月18日). 2021年10月17日閲覧。
  3. ^ a b 田中寛 戦争被害と感情の記憶をめぐる省察─ 731部隊遺跡保護運動が語る記憶の傷痕─
  4. ^ 金成民 731部隊跡地の価値の調査・評価、現状保護及び計画
  5. ^ 旧満州の近代化遺産に関する研究 細菌戦部隊「731」陳列館と周辺の遺構を中心として
  6. ^ 侵華日軍第七三一細菌部隊罪証陳列館とは - コトバンク
  7. ^ 阿部博行著『石原莞爾』 下巻 p.648
  8. ^ a b 『みんなが知りたい! 世界と日本の「戦争遺産」 戦跡から平和を学ぶ本』62-65ページ

関連項目 編集

外部リンク 編集

座標: 北緯45度36分26.2秒 東経126度38分13.8秒 / 北緯45.607278度 東経126.637167度 / 45.607278; 126.637167