倉吉駅
倉吉駅(くらよしえき)は、鳥取県倉吉市上井にある西日本旅客鉄道(JR西日本)山陰本線の駅である。同市唯一の鉄道駅。
倉吉駅* | |
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![]() 駅舎(南口) | |
くらよし Kurayoshi | |
◄松崎 (5.5 km) (5.1 km) 下北条► | |
所在地 | 鳥取県倉吉市上井195-3 |
所属事業者 | 西日本旅客鉄道(JR西日本) |
所属路線 | A 山陰本線 |
キロ程 | 270.1 km(京都起点) |
電報略号 |
クヨ アケ(上井駅時代) |
駅構造 | 橋上駅 |
ホーム | 2面3線 |
乗降人員 -統計年度- |
4,440人/日 -2018年- |
開業年月日 | 1903年(明治36年)12月20日 |
備考 |
直営駅 みどりの窓口有 みどりの券売機プラス有 みどりの券売機有 * 1912年 - 1972年の間は上井駅 2011年1月からは橋上駅舎での営業 |
倉吉駅 | |
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![]() 旧倉吉線用5番ホーム | |
くらよし Kurayoshi | |
(2.4km) 上灘► | |
所属事業者 | 日本国有鉄道(国鉄) |
所属路線 | 倉吉線 |
キロ程 | 0.0 km(倉吉起点) |
駅構造 | 地上駅 |
ホーム | 1面1線 |
開業年月日 | 1912年(明治45年)6月1日 |
廃止年月日 | 1985年(昭和60年)4月1日 |
京都方面への特急「スーパーはくと」の始発駅となっており、全ての特急・快速列車が停車する。
歴史編集
- 1903年(明治36年)12月20日 - 官設鉄道が八橋駅(現在の浦安駅)から延伸し、その終着である倉吉駅(初代)として開業。
- 1904年(明治37年)3月15日 - 官設鉄道が松崎駅まで延伸し、途中駅となる。
- 1909年(明治42年)10月12日 - 線路名称制定。山陰本線の所属となる。
- 1912年(明治45年)
- 1922年(大正11年)9月2日 - 軽便線制度廃止により、倉吉軽便線が倉吉線に改称。
- 1944年(昭和19年)7月1日 - 日下村が町制施行・改称して上井町となったことに伴い、所在地表示が鳥取県東伯郡上井町上井になる。
- 1953年(昭和28年)10月1日 - 倉吉市成立に伴い、所在地表示が鳥取県倉吉市上井になる。
- 1972年(昭和47年)2月14日 - 倉吉駅(3代目)に改称。同年1月10日に倉吉駅(2代目)は打吹駅に改称される。
- 1983年(昭和58年)12月31日 - 貨物の取扱を廃止。
- 1985年(昭和60年)4月1日 - 倉吉線廃止。
- 1986年(昭和61年)11月1日 - 荷物の取扱を廃止。
- 1987年(昭和62年)4月1日 - 国鉄分割民営化により西日本旅客鉄道(JR西日本)の駅となる。
- 2009年(平成21年)
- 2011年(平成23年)
- 2018年(平成30年)
- 12月1日 - みどりの券売機プラスが営業開始(みどりの窓口は当初時間短縮にて営業していたが、現在は臨時窓口扱いとなっている)。
- 8月27日 - 定期券が買えるピンク色の券売機が設置[1]
駅構造編集
単式ホーム1面1線と島式ホーム1面2線、合計2面3線のホームを持つ橋上駅。単式ホーム(3番のりば)と、島式ホーム(1・2番のりば)には橋上駅舎からそれぞれのホームに上り下り階段およびエレベーターが設置されている。なお、橋上駅舎開業と同時に以前は駅南側から1~3となっていたのりばが駅北側から1~3に変更された。
倉吉駅の駅北側には使用されず放置された引き込み線が存在していたが橋上化への駅舎改築を前に全て撤去され、現在その敷地は駅北口駅舎及び駅前広場となっている。このため当駅での夜間滞泊はホームを使って行われている。
自動改札機は設置されておらず、ICOCAなどのICカードは利用できない。
のりば編集
のりば | 路線 | 方向 | 行先 | 備考 |
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1 | A 山陰本線 | 下り | 米子・松江・出雲市方面 | 主に接続・当駅始発・当駅終着 |
上り | 鳥取・姫路・京都方面 | |||
2 | A 山陰本線 | 上り | 鳥取・姫路・京都方面 | |
3 | A 山陰本線 | 下り | 米子・松江・出雲市方面 | |
上り | 鳥取・姫路・京都方面 |
上記は2016年3月時点の運用である。倉吉駅を始発・終着とする列車が多く、発着番線は適宜変動する。
当駅を跨いで運転される列車は行き違いや接続待ちのない限り、上下線とも3番のりばに停車する。行き違いがある場合は、上り(鳥取方面行き)が2番のりばに入る形を取っている。当駅で折返しとなる普通列車は主に1・2番(2番のりばは鳥取方面のみ)から発車する。
駅構内の施設編集
橋上駅舎化編集
2009年(平成21年)から橋上駅舎化の工事が行われ、2011年(平成23年)1月15日に新駅舎での営業が開始された。新駅舎は鉄骨造2階建て約1,400 平方メートルで、黒のタイルと茶色の格子を取り付けて倉吉の町並みを表現したデザインとなっている[2]。また、南北から駅舎へ階段・エスカレーターおよびエレベーターでの出入りが可能になり駅舎自体が南北の自由通路も兼ねる構造になっている。各ホームには階段及びエレベーターで行き来も可能となっている。
2009年11月6日に旧駅舎の使用が終了し、翌日7日から橋上駅舎供用開始前日の2011年1月14日まで仮駅舎が使用されていた。
また、これに伴い2011年4月1日に観光案内所が「倉吉ほっとプラザ(伯耆回廊みちしるべ案内所)」から「エキパル倉吉(新駅舎)」へ移転した。
跨線橋編集
地上駅時代の倉吉駅では1908年(明治41年)に帝国鉄道庁神戸工場で製造された跨線橋が長年使用されていた。跨線橋の大きさは高さ6.3メートル、長さ16.4メートル、幅3メートルだった。横揺れへの耐性が強いとされる「ラーメン構造」で、渡り廊下や階段には木板が使われ、階段支柱には古いレールも使用されていた。また門柱には「鉄道神戸明治41年」という刻印が残されていた。1908年製の一部木造の跨線橋は全国的にも稀少だったが、橋上駅舎化に伴い2010年に撤去された。10本あった跨線橋の柱のうち1本は3番のりばの松崎方に保存展示されている。ラーメン構造の支えや窓部分は大阪府大阪市港区にあった交通科学博物館に展示されていたが、同博物館閉館後の扱い(後継施設である京都鉄道博物館での展示再開等)は不明である。
駅弁編集
主な駅弁は下記の通り[3]。
- 元祖かに寿し
- 吾左衛門鮓・蟹
- 吾左衛門鮓・鯖
利用状況編集
1日平均乗降人員推移 [4][5] | ||
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年度 | 乗車人数 | 乗降人数 |
2009年 | 2,190 | |
2010年 | ||
2011年 | 4,316 | |
2012年 | 4,266 | |
2013年 | 4,377 | |
2014年 | 4,272 | |
2015年 | 4,410 | |
2016年 | 4,366 | |
2017年 | 4,442 | |
2018年 | 4,440 |
駅周辺編集
- 倉吉警察署倉吉駅前交番
- 倉吉税務署
- ホテルセントパレス倉吉
- パープルタウン
- マルイ上井店
- 鳥取看護大学
- 鳥取短期大学
- 鳥取県立倉吉総合産業高等学校
- 倉吉北高等学校
- 鳥取県立産業人材育成センター倉吉校
- 倉吉市立河北中学校
- 倉吉市立河北小学校
- 倉吉上井一郵便局
- 倉吉福庭郵便局
- 鳥取銀行倉吉中央支店
- 山陰合同銀行倉吉駅前出張所
- 倉吉信用金庫倉吉駅前支店
- 国道179号
- 鳥取県道22号倉吉青谷線
- 鳥取県道51号倉吉川上青谷線
- 鳥取県道170号海田倉吉停車場線
- 鳥取県道201号上井北条線
- 鳥取県道263号倉吉停車場線
- 神鋼機器工業本店・工場
- 洋服の青山倉吉店
バス編集
倉吉駅南口のバスのりば編集
- バスのりばは駅前にある。倉吉市の中心部へ向かう、日本交通・日ノ丸自動車が運行するバスは2番のりばから発車する。
- 6番のりばの前にあるバスプラザ(旧:倉吉ほっとプラザ(伯耆回廊みちしるべ案内所))をバスの待合所(9:30 - 18:00)として利用できる[6][7][8]。
路線バス編集
乗り入れるバス会社
のりば | 路線番号[9] | 会社名 | 行先・方面など | 備考 |
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1 | ■0 | 日交バス | 倉吉バスセンター・中央自動車学校 | |
■0 | 日ノ丸バス | 海田日ノ丸車庫 | ||
2 | ■■10 | 日交バス・日ノ丸バス | (倉吉パークスクエア北口・赤瓦・白壁土蔵経由)西倉吉 | 共同運行 |
■■10 | 日交バス・日ノ丸バス | (倉吉パークスクエア・市役所・打吹公園入口経由)西倉吉 | 共同運行 | |
■20 | 日交バス | (倉吉パークスクエア北口・市役所・打吹公園入口経由)大宮・(広瀬) | 大宮 - 広瀬間はデマンドバス | |
■20 | 日交バス | (倉吉パークスクエア・市役所・打吹公園入口経由)大宮・(広瀬) | 大宮 - 広瀬間はデマンドバス | |
■30 | 日交バス | (倉吉パークスクエア北口・赤瓦・白壁土蔵・西倉吉経由)関金温泉 | ||
■31 | 日交バス | (倉吉パークスクエア北口・赤瓦・白壁土蔵・西倉吉・関金温泉経由)明高 | ||
■32 | 日交バス | (倉吉パークスクエア北口・赤瓦・白壁土蔵・西倉吉・関金温泉経由)山口上・(大河原) | 山口上 - 大河原間はデマンドバス | |
■11 | 日ノ丸バス | (倉吉パークスクエア北口・赤瓦・白壁土蔵・西倉吉経由)倉吉農高 | ||
■11 | 日ノ丸バス | (倉吉パークスクエア・赤瓦・白壁土蔵・西倉吉経由)倉吉農高 | ||
■12 | 日ノ丸バス | (倉吉パークスクエア北口・赤瓦・白壁土蔵・西倉吉・横田経由)久米中学校 | 平日のみ運行 | |
■92 | 日ノ丸バス | (倉吉パークスクエア北口・赤瓦・白壁土蔵・西倉吉・横田経由)中野上 | ||
■93 | 日ノ丸バス | (倉吉パークスクエア北口・赤瓦・白壁土蔵・西倉吉・横田・中野上経由)大河内 | ||
■90 | 日ノ丸バス | (倉吉パークスクエア北口・赤瓦・白壁土蔵・西倉吉・横田・上福田経由)大立 | ||
■91 | 日ノ丸バス | (倉吉パークスクエア北口・赤瓦・白壁土蔵・西倉吉・横田・上福田経由)桜 | ||
■81 | 日ノ丸バス | (倉吉パークスクエア北口・赤瓦・白壁土蔵・馬場町・穴沢・津原経由)西亀谷 | ||
■80 | 日ノ丸バス | (倉吉パークスクエア北口・赤瓦・白壁土蔵・和田・穴沢・由良駅入口・浦安駅経由)赤碕駅 | ||
3 | ■70 | 日ノ丸バス | (倉吉東高前・円谷・三朝町役場前経由)三朝温泉 | |
■71 | 日ノ丸バス | (竹田橋・卸団地・三朝町役場前・三朝温泉経由)三徳山駐車場 | ||
■71 | 日ノ丸バス | (倉吉東高前・円谷・三朝町役場前・三朝温泉経由)三徳山駐車場・(上吉原) | 三徳山駐車場 - 上吉原間はデマンドバス | |
■75 | 日ノ丸バス | (竹田橋・卸団地・三朝町役場前・三朝西小学校前経由)小河内・(実光) | 小河内 - 実光間はデマンドバス | |
■74 | 日ノ丸バス | (竹田橋・卸団地・三朝西小学校前経由)穴鴨公会堂前・(木地山) | 穴鴨公会堂前 - 木地山間はデマンドバス | |
4 | ■40 | 日交バス | (倉吉バスセンター・中央自動車学校・江北・下北条駅前・松神経由)由良駅 | |
■50 | 日交バス | (倉吉バスセンター・中央自動車学校・湯梨浜町役場前・泊駅前経由)石脇車庫 | ||
■50 | 日交バス | (倉吉バスセンター・中央自動車学校・はわい温泉・運転免許試験場・泊駅前・石脇車庫経由)小浜 | ||
■60 | 日交バス | (松崎駅前経由)北方入口 | ||
7 | ■ | 日ノ丸バス | (ノンストップ)倉吉総合産業高校 | 平日のみ運行 |
スクールバス編集
のりば | 会社名 | 行先・方面など | 備考 |
---|---|---|---|
5 | 〔直行〕鳥取看護大学・鳥取短期大学 | ||
送迎車 | 大栄観光 | 鳥取県立倉吉養護学校 | 北栄コース |
湯梨浜学園中学校・高等学校 | |||
鳥取城北高等学校 |
高速バス・空港リムジンバス編集
※倉吉市に発着する高速バスのうち、大山号(福岡方面)は当駅には発着しない(倉吉市内の停留所は倉吉バスセンター・中央自動車学校1箇所のみ)。
のりば | 愛称 | 会社名 | 行先 | 備考 |
---|---|---|---|---|
6 | キャメル号 | 日本交通 (鳥取県)・日ノ丸自動車・京浜急行バス | 東京(渋谷マークシティ・品川バスターミナル) | 夜行便 |
山陰特急バス | 日本交通 (鳥取県)・日本交通 (大阪府) | 大阪(なんば (OCAT)・弁天町) | ||
山陰特急バス | 日本交通 (鳥取県)・日本交通 (大阪府) | 大阪(新大阪(阪急高速バス新大阪ターミナル)・弁天町) | ||
山陰特急バス | 日本交通 (鳥取県)・日本交通 (大阪府) | 神戸(三宮バスターミナル)・大阪(なんば (OCAT)) | 夜行便あり | |
新倉吉街道エクスプレス | 日ノ丸自動車 | 岡山(岡山駅西口) | ||
メリーバード号 | 日ノ丸自動車 | 広島(大塚駅・広島バスセンター) | ||
空港リムジンバス | 日ノ丸ハイヤー | 鳥取砂丘コナン空港 |
倉吉駅北口のバスのりば編集
のりば | 会社名 | 行先・方面など | 備考 |
---|---|---|---|
〔直行〕伯耆しあわせの郷 | 無料送迎バス |
隣の駅編集
※特急「スーパーおき」「スーパーまつかぜ」「スーパーはくと」(「スーパーはくと」は当駅発着)ならびに快速「とっとりライナー」の停車駅は各列車記事を参照のこと。
かつて存在した路線編集
脚注編集
- ^ “ピンクの券売機”. エキパル倉吉スタッフブログ (2018年8月27日). 2019年12月24日閲覧。
- ^ 「JR倉吉駅で安全祈願祭 橋上駅舎化、来秋完成へ」交通新聞2009年8月6日
- ^ 『JR時刻表』2017年3月号、交通新聞社、2017年、 336頁。
- ^ 国土数値情報(駅別乗降客数データ) 、2019年7月4日閲覧
- ^ 国土数値情報 駅別乗降客数データ - 国土交通省、2020年9月3日閲覧
- ^ 「旧観光案内所がバスプラザに 倉吉駅南口近く」日本海新聞2012年4月1日
- ^ 高速バス:倉吉駅前のチケット売場が近くなります。(日本交通)
- ^ 倉吉駅前バスプラザがオープンしました。(倉吉市建設部景観まちづくり課)
- ^ “第2回 鳥取県中部地域公共交通協議会 次第”. 倉吉市役所企画産業部企画課. pp. 60-61 (2018年12月5日). 2018年12月19日閲覧。