倶利伽羅峠
倶利伽羅峠(くりからとうげ)は、富山県と石川県の境にある砺波山の峠である。倶梨伽羅峠と表記することもある。
倶利伽羅峠 | |
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国道8号倶利伽羅トンネル富山県側入口 | |
所在地 |
![]() 石川県河北郡津幡町 富山県小矢部市 |
標高 | 277 m |
山系 | 砺波山 |
通過路 |
![]() 石川県道・富山県道286号刈安安楽寺線 北陸新幹線(新倶利伽羅トンネル) あいの風とやま鉄道線(倶利伽羅トンネル) |
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地理編集
石川県河北郡津幡町倶利伽羅と富山県小矢部市石坂との境に位置する。この倶利伽羅峠を境にして、東側に砺波平野が、西側に金沢平野が広がっている。
広義には、北に位置する天田峠(あまだとうげ)も含める。
歴史編集
古代より、北陸道がこの峠を通っていた。1183年、源氏と平氏による戦いがあり、倶利伽羅峠の戦いと呼ばれている。
明治に入り、北陸道を継承した国道20号(現在の国道8号の一部)も倶利伽羅峠を通っていた。1878年(明治11年)の明治天皇の北陸巡幸の際、倶利伽羅峠は急坂で天皇の輿が通れないため、北の天田越(天田峠)が改修され、後にこちらが国道となった。1899年、北陸本線が富山まで延伸されたときも天田峠の下にトンネルが掘られた。これが、現在の「倶利伽羅トンネル」である。
1955年(昭和30年)、北陸本線の勾配の緩和のため近くに新しいトンネルが掘られた。古いトンネルは、1966年3月より拡幅工事が実施され、1967年(昭和42年)12月6日より国道8号のトンネルに転用された[1]。天田峠を越える旧道は石川県道・富山県道286号刈安安楽寺線となっている。倶利伽羅峠を越える道は、1995年(平成7年)に建設省の歴史国道に選定された。 2009年(平成21年)4月28日には、北陸道の峠道が歴史的価値の高い道路遺構であるため石川県の史跡に指定されている[2]。
北陸新幹線については、当初は倶利伽羅トンネルよりも北方に加越トンネルを建設していたが、石動駅を通るルートに変更されて加越トンネルは放棄され、倶利伽羅トンネルに近い位置に「新倶利伽羅トンネル」が建設された。
倶利伽羅トンネル編集
新倶利伽羅トンネル(仮)編集
現トンネル北側に延長3 kmの新ルート(富山県小矢部市安楽寺 - 石川県河北郡津幡町河内)を整備する計画で、新ルートは富山側に1号トンネル(延長1,870 m)を、石川側に2号トンネル(延長430 m)をそれぞれ有する[3]。
車道部分はいずれも幅員10.5 mで、車道は1車線当たり幅員3.5 m[3]。また路肩(幅員0.5 m)を片側に設けるほか、現道にはない歩道(幅員2.5 m)も設置する[3]。2019年6月24日までにルートが決定したが開通時期は未定[3]。