元君(げんくん、? - 前230年)は、の第44代君主。嗣君の子で懐君の弟。妻は安釐王の娘。

元君
第44代君
王朝
在位期間 紀元前252年 - 紀元前230年
(『史記』六国年表より)
都城 濮陽野王
諡号 元君
生年 不詳
没年 紀元前230年
嗣君

生涯 編集

嗣君の子として生まれる。

懐君31年(前253年)、懐君が魏に殺されると、元君は魏によって立てられ、衛の君となった。

ある時、衛人の荊軻が諸国の旅から衛に帰国した後、官僚を志して衛の君主である元君に謁見し、旅で学んだ遊説術に基づいた国家議論を大いに述べたが、元君は全く聞き容れなかった。こうして荊軻は挫折し、それ以来遊侠に身を投じた。

元君12年(前241年)、濮陽を奪われ、濮陽は東郡に編入された。このとき衛は野王に遷された。

元君23年(前230年)、元君が薨去し、子の角が立って衛の君(衛君角)となった。

参考資料 編集

  • 司馬遷史記』(六国年表、衛康叔世家第七、刺客列伝)