元禄げんろく旧字体元祿)は日本元号の一つ。貞享の後、宝永の前。1688年から1704年までの期間を指す。この時代の天皇東山天皇江戸幕府将軍は徳川綱吉

改元編集

この時の改元の経緯については不明な点も多いが、朝廷は「宝永」と「寛禄」を候補として、特に霊元上皇は「宝永」を候補として推していたが、幕府はこれを拒否して最終案から漏れた候補の中から選ばれた「元禄」を選択したとされる[1]。皮肉にもこの時幕府が拒否した「宝永」が次の改元で採用されることになる。

出典編集

文選』の「建立勳、以歷顯祿、福之上也」より。

元禄年間の出来事編集

元禄16年に起きた相模トラフ巨大地震の一つである元禄の大地震により、翌年には改元を行うに至っている。

出来事
元禄元年01月 井原西鶴が『日本永代蔵』を刊行する。
元禄元年11月 柳沢吉保側用人に就任する。
元禄元年 大坂堂島の新地ができる。
元禄2年03月27日 松尾芭蕉河合曾良江戸深川から奥の細道の旅に出る。
元禄2年04月 長崎に唐人屋敷ができる。
元禄2年08月 松尾芭蕉大垣で奥の細道の旅を終える。
元禄2年11月 渋川春海が展望台を建造する。
元禄3年08月 オランダ商館に医師のケンペルが来日する。
元禄3年10月 捨て子禁止令が発令される。
元禄05年 江戸での寺院建立を禁止する。
元禄05年 善光寺の秘仏が厨子の中に存在しないとの噂が広がり、有無を検分のため幕府が使者を派遣。
元禄06年12月 新井白石甲府藩主徳川綱豊の侍講となる。
元禄07年02月 菅野六郎左衛門村上庄左衛門による高田馬場の決闘。助太刀をした堀部武庸が評判になる。
元禄08年02月 関東の天領に対して検地を行う。
元禄08年08月07日 金銀改鋳の布告が出される。9月15日から鋳造開始。
元禄08年11月 江戸の野犬を中野に設置した犬小屋に収容する。
元禄08年12月22日 荻原重秀勘定奉行に就任。
元禄09年 竹島への渡海を禁止する。
元禄11年09月06日 江戸大火。
元禄13年08月 日光奉行を設置する。
元禄13年011月 金銭銀銭の交換比率を定める。
元禄14年03月14日 江戸城内の松の廊下赤穂藩藩主・浅野長矩高家肝煎吉良義央に切りつける。
元禄15年12月14日 赤穂事件
元禄16年02月04日 大石良雄らが切腹する。
元禄16年05月 近松門左衛門の「曽根崎心中」が初演される。
元禄16年011月23日 元禄地震が起こる[2]

西暦との対照表編集

※は小の月を示す。

元禄元年(戊辰 一月※ 二月 三月※ 四月※ 五月 六月※ 七月 八月※ 九月 十月 十一月 十二月※
グレゴリオ暦 1688/2/2 3/2 4/1 4/30 5/29 6/28 7/27 8/26 9/24 10/24 11/23 12/23
ユリウス暦 1688/1/23 2/21 3/22 4/20 5/19 6/18 7/17 8/16 9/14 10/14 11/13 12/13
元禄二年(己巳 一月 閏一月※ 二月 三月※ 四月※ 五月 六月※ 七月 八月※ 九月 十月 十一月 十二月※
グレゴリオ暦 1689/1/21 2/20 3/21 4/20 5/19 6/17 7/17 8/15 9/14 10/13 11/12 12/12 1690/1/11
ユリウス暦 1689/1/11 2/10 3/11 4/10 5/9 6/7 7/7 8/5 9/4 10/3 11/2 12/2 1690/1/1
元禄三年(庚午 一月 二月※ 三月 四月※ 五月※ 六月 七月※ 八月※ 九月 十月 十一月※ 十二月
グレゴリオ暦 1690/2/9 3/11 4/9 5/9 6/7 7/6 8/5 9/3 10/2 11/1 12/1 12/30
ユリウス暦 1690/1/30 3/1 3/30 4/29 5/28 6/26 7/26 8/24 9/22 10/22 11/21 12/20
元禄四年(辛未 一月 二月 三月※ 四月 五月※ 六月※ 七月 八月※ 閏八月※ 九月 十月 十一月※ 十二月
グレゴリオ暦 1691/1/29 2/28 3/30 4/28 5/28 6/26 7/25 8/24 9/22 10/21 11/20 12/20 1692/1/18
ユリウス暦 1691/1/19 2/18 3/20 4/18 5/18 6/16 7/15 8/14 9/12 10/11 11/10 12/10 1692/1/8
元禄五年(壬申 一月 二月※ 三月 四月 五月※ 六月※ 七月 八月※ 九月※ 十月 十一月※ 十二月
グレゴリオ暦 1692/2/17 3/18 4/16 5/16 6/15 7/14 8/12 9/11 10/10 11/8 12/8 1693/1/6
ユリウス暦 1692/2/7 3/8 4/6 5/6 6/5 7/4 8/2 9/1 9/30 10/29 11/28 12/27
元禄六年(癸酉 一月 二月 三月※ 四月 五月※ 六月 七月※ 八月 九月※ 十月※ 十一月 十二月※
グレゴリオ暦 1693/2/5 3/7 4/6 5/5 6/4 7/3 8/2 8/31 9/30 10/29 11/27 12/27
ユリウス暦 1693/1/26 2/25 3/27 4/25 5/25 6/23 7/23 8/21 9/20 10/19 11/17 12/17
元禄七年(甲戌 一月 二月 三月※ 四月 五月 閏五月※ 六月 七月※ 八月 九月※ 十月 十一月※ 十二月※
グレゴリオ暦 1694/1/25 2/24 3/26 4/24 5/24 6/23 7/22 8/21 9/19 10/19 11/17 12/17 1695/1/15
ユリウス暦 1694/1/15 2/14 3/16 4/14 5/14 6/13 7/12 8/11 9/9 10/9 11/7 12/7 1695/1/5
元禄八年(乙亥 一月 二月※ 三月 四月 五月※ 六月 七月※ 八月 九月 十月※ 十一月 十二月※
グレゴリオ暦 1695/2/13 3/15 4/13 5/13 6/12 7/11 8/10 9/8 10/8 11/7 12/6 1696/1/5
ユリウス暦 1695/2/3 3/5 4/3 5/3 6/2 7/1 7/31 8/29 9/28 10/28 11/26 12/26
元禄九年(丙子 一月 二月※ 三月※ 四月 五月※ 六月 七月 八月※ 九月 十月 十一月※ 十二月
グレゴリオ暦 1696/2/3 3/4 4/2 5/1 5/31 6/29 7/29 8/28 9/26 10/26 11/25 12/24
ユリウス暦 1696/1/24 2/23 3/23 4/21 5/21 6/19 7/19 8/18 9/16 10/16 11/15 12/14
元禄十年(丁丑 一月※ 二月 閏二月※ 三月 四月※ 五月 六月※ 七月 八月※ 九月 十月※ 十一月 十二月
グレゴリオ暦 1697/1/23 2/21 3/23 4/21 5/21 6/19 7/19 8/17 9/16 10/15 11/14 12/13 1698/1/12
ユリウス暦 1697/1/13 2/11 3/13 4/11 5/11 6/9 7/9 8/7 9/6 10/5 11/4 12/3 1698/1/2
元禄十一年(戊寅 一月※ 二月 三月※ 四月※ 五月 六月※ 七月※ 八月 九月 十月※ 十一月 十二月
グレゴリオ暦 1698/2/11 3/12 4/11 5/10 6/8 7/8 8/6 9/4 10/4 11/3 12/2 1699/1/1
ユリウス暦 1698/2/1 3/2 4/1 4/30 5/29 6/28 7/27 8/25 9/24 10/24 11/22 12/22
元禄十二年(己卯 一月 二月※ 三月 四月※ 五月※ 六月 七月※ 八月※ 九月 閏九月※ 十月 十一月 十二月
グレゴリオ暦 1699/1/31 3/2 3/31 4/30 5/29 6/27 7/27 8/25 9/23 10/23 11/21 12/21 1700/1/20
ユリウス暦 1699/1/21 2/20 3/21 4/20 5/19 6/17 7/17 8/15 9/13 10/13 11/11 12/11 1700/1/10
元禄十三年(庚辰 一月 二月※ 三月 四月※ 五月※ 六月 七月※ 八月※ 九月 十月※ 十一月 十二月
グレゴリオ暦 1700/2/19 3/21 4/19 5/19 6/17 7/16 8/15 9/13 10/12 11/11 12/10 1701/1/9
ユリウス暦 1700/2/9 3/10 4/8 5/8 6/6 7/5 8/4 9/2 10/1 10/31 11/29 12/29
元禄十四年(辛巳 一月 二月※ 三月 四月※ 五月 六月※ 七月 八月※ 九月※ 十月 十一月※ 十二月
グレゴリオ暦 1701/2/8 3/10 4/8 5/8 6/6 7/6 8/4 9/3 10/2 10/31 11/30 12/29
ユリウス暦 1701/1/28 2/27 3/28 4/27 5/26 6/25 7/24 8/23 9/21 10/20 11/19 12/18
元禄十五年(壬午 一月 二月※ 三月 四月 五月※ 六月 七月※ 八月 閏八月※ 九月※ 十月 十一月※ 十二月
グレゴリオ暦 1702/1/28 2/27 3/28 4/27 5/27 6/25 7/25 8/23 9/22 10/21 11/19 12/19 1703/1/17
ユリウス暦 1702/1/17 2/16 3/17 4/16 5/16 6/14 7/14 8/12 9/11 10/10 11/8 12/8 1703/1/6
元禄十六年(癸未 一月※ 二月 三月 四月※ 五月 六月 七月※ 八月 九月※ 十月 十一月※ 十二月※
グレゴリオ暦 1703/2/16 3/17 4/16 5/16 6/14 7/14 8/13 9/11 10/11 11/9 12/9 1704/1/7
ユリウス暦 1703/2/5 3/6 4/5 5/5 6/3 7/3 8/2 8/31 9/30 10/29 11/28 12/27
元禄十七年(甲申 一月 二月※ 三月 四月※ 五月 六月 七月※ 八月 九月 十月※ 十一月 十二月※
グレゴリオ暦 1704/2/5 3/6 4/4 5/4 6/2 7/2 8/1 8/30 9/29 10/29 11/27 12/27
ユリウス暦 1704/1/25 2/24 3/24 4/23 5/22 6/21 7/21 8/19 9/18 10/18 11/16 12/16

備考編集

  • 日本史上、日本人口の世界シェアが最高となり、世界の20人に1人(5パーセント)が日本人となった時期が元禄(磯田道史 『日本史の内幕』 中公新書 10版2018年 p.195)。

脚注編集

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  1. ^ 久保貴子「改元にみる朝幕関係」『近世の朝廷運営-朝幕関係の展開-』(岩田書院、1998年) ISBN 4-87294-115-2 P236・293-294
  2. ^ 武者金吉『大日本地震史料 増訂 第二巻』文部省震災予防評議会、1943年

関連項目編集