先天性赤血球異形成貧血
先天性赤血球異形成貧血(せんてんせいせっけっきゅういけいせいひんけつ、congenital dyserythropoietic anemia; CDA)とは、先天的に赤血球の形成異常があるために貧血を引き起こす疾患である。
概念編集
赤芽球に機能的形態的異常があり、不応性貧血、黄疸、脾腫、ヘモクロマトーシスを伴う遺伝性疾患。赤芽球は成熟不全と早期崩壊が起こるので、無効造血となり貧血は亢進する。
分類編集
貧血の種類や顕微鏡所見、血清所見によりI型~VI型の6種に分けられる。うちI型~III型の3型が多く、IV型~VI型の3型はまれである。
原因編集
統計編集
かなりまれな疾患であり、約350例ほどの報告しかない。
症状編集
貧血は必発。重症度や発症時期は症例により異なる。黄疸や脾腫は多くの症例で伴う。肝腫大が見られることもある。輸血をしたかどうかに関わらずヘモクロマトーシスとなる。
合併症編集
ヘモクロマトーシスを原因として、以下の症状が起こりうる。
検査編集
診断編集
治療編集
確立した治療法はない。鉄剤投与はヘモクロマトーシスの助長のため禁忌。輸血も同様の理由から重症例でなければ避ける。デフェロキサミンが投与されることもある。
予後編集
貧血自体は進行することはないが、ヘモクロマトーシスはすべての病型で進行していく。死亡の原因もヘモクロマトーシスによるものが多い。
診療科編集
血液内科、小児科