八木 哲也(やぎ てつや、1947年8月10日 - )は、日本政治家自由民主党所属の衆議院議員(4期)、環境副大臣

八木 哲也
やぎ てつや
環境大臣政務官の就任に際して公表された肖像写真
生年月日 (1947-08-10) 1947年8月10日(76歳)
出生地 日本の旗 日本 愛知県西加茂郡高橋村
出身校 中央大学理工学部卒業
前職 小島プレス工業従業員
豊田市議会議員
所属政党 自由民主党石破G[1]
称号 工学士(中央大学・1972年
公式サイト 自由民主党 衆議院議員 八木てつや 公式ホームページ

選挙区比例東海ブロック→)
愛知11区
当選回数 4回
在任期間 2012年12月21日[2] - 現職

豊田市旗 第54代 豊田市議会議長
在任期間 2009年 - 2010年

豊田市旗 豊田市議会議員
当選回数 4回
在任期間 1999年 - 2012年
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愛知県豊田市議会議員(4期)、愛知県豊田市議会議長(第54代)、愛知県豊田市監査委員環境大臣政務官などを歴任した。

来歴 編集

生い立ち 編集

愛知県西加茂郡高橋村に生まれる(現在は豊田市高橋町に在住[3][4])。父親は豊田市議会議員だった[5]。高橋村立高橋中学校(現・豊田市立高橋中学校)卒業[6]愛知県立豊田西高等学校卒業[7]。上京し中央大学に入学し、理工学部の管理工学科にて学んだ[8]1972年に中央大学を卒業し[8]、その後はインドの各地を放浪する生活を送る[9]。しかし、寄生虫に寄生されるなど、苛酷な生活を送る[9]1974年小島プレス工業に入社。1998年に退職[8]

政治家として 編集

1999年豊田市議会議員選挙で初当選[8][9]。4期務め、2009年に議長にも就任した[10][11]。また、豊田市の監査委員なども務めた[8]。議会での会派としては自民クラブ議員団に所属し、幹事長や団長などを歴任した[8]

2012年第46回衆議院議員総選挙愛知11区から自由民主党公認で出馬した[8]小選挙区では民主党古本伸一郎に敗れたが、比例東海ブロックで復活して初当選した。この総選挙で当選した頭髪の薄い新人議員を集めて「日本を明るくする会」を結成し、その会長に就任[12]衆議院副議長などを歴任した衛藤征士郎を相談役に招聘した[13]

2014年第47回衆議院議員総選挙にて、愛知11区から出馬。小選挙区では再び古本に敗れたが、比例復活で再選[14]2017年第48回衆議院議員総選挙にて、小選挙区でまたも古本に敗れたが、比例復活で3選[15]

2020年10月、次期衆議院議員総選挙に出馬せず引退する意向を示したが[16]2021年5月には後継候補の擁立が決まらず、支援者や地方議員からの要望を受け引退を撤回し出馬する意向を示した[17]。一方、長年、選挙区で対立候補として争ってきた古本も支援母体であるトヨタ系労働組合の方針転換を受けて出馬を断念[18]。同年10月に行われた第49回衆議院議員総選挙では、八木は共産党の候補に大差をつけ、初めて小選挙区で勝利した[19]

政策・主張 編集

憲法 編集

  • 憲法改正について、2012年の毎日新聞社のアンケートで「賛成」と回答[20]。2014年、2017年の朝日新聞社のアンケートで「賛成」と回答[21][22]
  • 9条改憲について、2014年の毎日新聞社のアンケートで「賛成」と回答[23]
  • 2014年7月1日、政府は従来の憲法解釈を変更し、集団的自衛権の行使を容認することを閣議で決定[24]。この閣議決定を評価するかとの問いに対し、同年の朝日新聞社のアンケートで「大いに評価する」と回答[21]。集団的自衛権の行使に賛成かとの問いに対し、同年の毎日新聞社のアンケートで「賛成」と回答[23]
  • 憲法を改正し緊急事態条項を設けることについて、2021年の毎日新聞社のアンケートで「賛成」と回答[25]

外交・安全保障 編集

  • 「政府が尖閣諸島を国有化したことを評価するか」との問いに対し、2012年の毎日新聞社のアンケートで「評価する」と回答[20]
  • 従軍慰安婦に対する旧日本軍の関与を認めた「河野談話」の見直し論議について、2014年の毎日新聞社のアンケートで「見直すべき」と回答[23]
  • 徴用工訴訟などの歴史問題をめぐる日韓の関係悪化についてどう考えるかとの問いに対し、2021年の毎日新聞社のアンケートで「政府の今の外交方針でよい」と回答[25]

ジェンダー 編集

  • 選択的夫婦別姓制度の導入について、2017年のアンケートで「どちらとも言えない」と回答[22]
  • 同性婚を可能とする法改正について、2017年のアンケートで「どちらとも言えない」と回答[22]
  • クオータ制の導入について、2021年の毎日新聞社のアンケートで「反対」と回答[25]

日本を明るくする会 編集

  • 2012年の第46回衆議院議員総選挙では、自身を含め多くの者が初当選を果たした。これらの新人議員同士で互いに情報交換できる場が必要だと感じたことから、2013年2月の「日本を明るくする会」の結成に繋がることになった[12]。最初の会合では参加者が5名しか集まらなかったが、その中で最も年上だったという理由で会長に就任した[12]。また、会の名称の由来も、この5名の頭髪の状況がたまたま偶然にも一致していたことから、それに因んだものである[12]。「当選を重ね、重責を担うポストに就き、実績と経験を積んでいって初めて、日本を明るくできる。応援演説にお互いが出向いたりして、助け合っていきたい」[13]と主張しており、従来の派閥の互助会的な機能も果たそうと試みている[12]
  • 自身の街頭演説において、「日本を明るくする会」と書かれた幟旗を立てている[13]

その他 編集

  • アベノミクスについて、2014年の毎日新聞社のアンケートで「評価する」と回答[23]。2017年の朝日新聞社のアンケートで「評価する」と回答し[22]
  • 森友学園への国有地売却をめぐる公文書改竄問題で、2021年5月6日、国は「赤木ファイル」の存在を初めて認めた[26]。しかし5月13日、菅義偉首相はファイルの存在を踏まえた再調査を行わない考えを報道各社に書面で示した[27]9月の自民党総裁選挙で総裁に選出された岸田文雄も10月11日、衆議院本会議の代表質問で再調査の実施を否定した[28]。国の対応をどう考えるかとの問いに対し、2021年の毎日新聞社のアンケートで回答しなかった[25]
  • 原子力発電所は日本に必要だと思うか」との問いに対し、2014年の毎日新聞社のアンケートで「必要」と回答[23]
  • 首相の靖国神社参拝について、2014年のアンケートで「賛成」と回答[21]。2017年のアンケートで「どちらとも言えない」と回答[22]
  • 「『道徳』を小中学校の授業で教え、子供を評価することに賛成か、反対か」との問いに対し、2014年の毎日新聞社のアンケートで「反対」と回答[23]
  • 平成の大合併には賛成の立場をとり、豊田市議会議員として、豊田市と周辺町村の合併を働きかけた[8][9]。豊田市と周辺町村の地方議会議員による意見交換の場を設け、合併の必要性を主張した[8][9]

人物 編集

統一教会との関係 編集

  • 2021年6月11日、世界平和統一家庭連合(旧統一教会)の関連団体「天宙平和連合」が創設した世界平和国会議員連合の日本の議員連盟「日本・世界平和議員連合懇談会」の総会が衆議院第一議員会館で開催。八木を含む20人の国会議員が出席した[30]。同議連は前年に設立された団体で、初代会長は大野功統だった[31][32]。総会で会長に選出された原田義昭は6月15日、フェイスブックにその旨を記載するとともに、出席議員と国際勝共連合会長の梶栗正義がガッツポーズをする写真を掲載した[30][32]。翌16日、原田は投稿から写真だけ削除した[33]。教団は同年10月の衆院選に立候補した議連参加者を支援し、電話かけなどを熱心に行った[30]
  • 2022年8月10日、中日新聞社が中部6県の全73人の衆参国会議員を対象に実施したアンケートを公表。全体の4人に1人が統一教会と何らかの関わりを持っていたことが明らかとなった[34]。八木ら10人の同党議員はアンケートに答えることを拒否した[34]
  • 2022年7月から8月にかけて、共同通信社は、全国会議員712人を対象に、統一教会との関わりを尋ねるアンケートを実施。8月31日に各議員の回答の全文を公表した。岸田文雄首相は8月8日の自民党臨時役員会で、統一教会をめぐり「政治家の責任で関係をそれぞれ点検し、適正に見直してもらいたい」と述べ、党所属国会議員全員に通達するよう指示[35]しながらも、自身はアンケートに答えることを拒否した[注 1]。八木もアンケートに答えることを拒否した[40][41]

その他 編集

主な所属団体・議員連盟 編集

脚注 編集

注釈 編集

  1. ^ 2019年10月4日、自民党政調会長を務めていた岸田文雄安倍晋三首相の依頼により、来日中の元米国下院議長のニュート・ギングリッチと党本部で30分以上にわたり会談した。会談には米国の統一教会元会長でUPFインターナショナル会長のマイケル・ジェンキンスと国際勝共連合会長兼UPFジャパン会長の梶栗正義が同席し、それぞれ岸田と会話も交わし、名刺交換も行った[36][37][38][39]。このことは長く伏せられていたが、2023年12月4日に朝日新聞がスクープし明らかとなった[36]

出典 編集

  1. ^ 自民党:石破派「水月会」20人で正式結成 総裁選に意欲 毎日新聞 2015年9月28日 2015年9月29日閲覧。
  2. ^ 平成24年(2012年)12月21日中央選挙管理会告示第37号(平成二十四年十二月十六日執行の衆議院比例代表選出議員の選挙における衆議院名簿届出政党等に係る得票数、当選人の数並びに当選人の住所及び氏名に関する件)
  3. ^ 政治資金収支報告書 自由民主党愛知県支部連合会(令和3年分 定期公表)”. 愛知県選挙管理委員会 (2022年11月29日). 2023年11月14日閲覧。
  4. ^ 平成29年10月22日執行衆議院小選挙区選出議員選挙候補者一覧表”. 愛知県選挙管理委員会 (2017年10月10日). 2017年11月30日閲覧。
  5. ^ 八木 てつや 会いに行ける国会議員 みわちゃんねる 突撃永田町!!” (2013年10月16日). 2017年11月6日閲覧。
  6. ^ 国会議事堂にて豊田市立高橋中学校のホームページ
  7. ^ 新三河タイムス第4484号(2013/06/20発行) - 新三河タイムス社
  8. ^ a b c d e f g h i j k 「主な経歴」『プロフィール | 八木てつや 衆議院議員 自民党 愛知第11選挙区』八木てつや豊田事務所。
  9. ^ a b c d e f g 八木てつや物語
  10. ^ “八木哲也:愛知11区:プロフィル:衆院選2012”. 読売新聞. (2012年12月). https://web.archive.org/web/20130628081527/http://www.yomiuri.co.jp/election/shugiin/2012/profile/ya23011006.htm 2012年12月26日閲覧。 
  11. ^ “2012衆院選 愛知11区 八木 哲也”. 毎日新聞. (2012年12月). http://senkyo.mainichi.jp/46shu/kouji_area_meikan.html?mid=A23011004004 2012年12月26日閲覧。 
  12. ^ a b c d e 【松本浩史の政界走り書き】(番外編) 頭髪が気になり出した議員親ぼく会って? 日本を明るくするらしいけど…+(1/2ページ) - MSN産経ニュース 産経デジタル2013年11月23日
  13. ^ a b c 【松本浩史の政界走り書き】(番外編) 頭髪が気になり出した議員親ぼく会って? 日本を明るくするらしいけど…+(2/2ページ) - MSN産経ニュース産経デジタル、2013年11月23日。[リンク切れ]
  14. ^ 愛知 - 開票速報 - 2014衆院選:朝日新聞デジタル
  15. ^ 愛知-開票速報-2017衆議院選挙(衆院選):朝日新聞デジタル
  16. ^ “自民・八木氏が引退へ 衆院愛知11区、比例公認厳しく”. 中日新聞. (2020年10月16日). https://www.chunichi.co.jp/article/137939 
  17. ^ “後継候補決まらず…愛知11区・引退意向の73歳八木衆院議員が一転出馬へ 過去3回いずれも比例復活当選”. 東海テレビnews. (2021年5月22日). https://www.tokai-tv.com/tokainews/article.php?i=173436&date=20210522 2021年5月22日閲覧。 
  18. ^ トヨタ労連、立民離れ…共産共闘に拒否感「もはや敵だ」と反発も”. 読売新聞 (2021年10月25日). 2021年11月2日閲覧。
  19. ^ 衆議院選挙2021 愛知(名古屋・豊橋など)開票速報・選挙結果”. 衆議院選挙2021特設サイト. NHK. 2021年11月1日閲覧。
  20. ^ a b c 愛知11区 八木哲也”. 2012衆院選. 毎日新聞社. 2022年5月19日閲覧。
  21. ^ a b c 政策課題 政党・候補者のスタンスは”. 朝日・東大谷口研究室共同調査 - 2014衆院選. 朝日新聞社. 2022年5月19日閲覧。
  22. ^ a b c d e f g 八木哲也”. 2017衆院選 候補者アンケート(朝日・東大谷口研究室共同調査). 朝日新聞社. 2022年5月19日閲覧。
  23. ^ a b c d e f 愛知11区 八木哲也”. 2014衆院選. 毎日新聞社. 2022年5月19日閲覧。
  24. ^ “憲法解釈変更を閣議決定 集団的自衛権の行使容認”. 日本経済新聞. (2014年7月1日). https://www.nikkei.com/article/DGXNASFS0103O_R00C14A7MM8000/ 2022年5月19日閲覧。 
  25. ^ a b c d 自民 愛知11区 八木哲也”. 第49回衆院選. 毎日新聞社. 2022年6月7日閲覧。
  26. ^ 「赤木ファイル」の存在、国側が認める 森友文書改ざん訴訟 確認に1年以上”. 東京新聞 (2021年5月6日). 2023年5月8日閲覧。
  27. ^ 石井潤一郎 (2021年5月13日). “菅首相、再調査を否定 「赤木ファイル」所在確認も”. 朝日新聞. 2023年5月12日閲覧。
  28. ^ 皆川剛 (2021年10月11日). “岸田首相、森友問題再調査を否定 赤木さん妻「再調査を期待していたので残念」”. 東京新聞. 2023年5月12日閲覧。
  29. ^ 国民の健康なんてどうでもよい、飲食店の全面禁煙化に反対する「自民党「自民党たばこ議連」の議員はこちらです” (2017年2月13日). 2018年9月17日閲覧。
  30. ^ a b c “21人のガッツポーズ”細田衆院議長の姿も・・・旧統一教会と自民党が国会内で集会、出席した元閣僚「選挙にプラスになる」”. TBS NEWS DIG. TBSテレビ (2022年7月26日). 2022年7月26日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年9月9日閲覧。
  31. ^ 日テレNEWS (2022年7月25日). “【“統一教会”と政治家】2年前設立の議員連合“顧問”に… 名簿を入手”. YouTube. 2022年8月2日閲覧。
  32. ^ a b 原田義昭 Facebook 2021年6月15日” (2021年6月15日). 2022年7月18日閲覧。
  33. ^ 日テレNEWS (2022年7月29日). “【ライブ】銃撃事件から3週間:“統一教会”と政治家の関係…続々と明らかに”. YouTube. 2022年8月1日閲覧。
  34. ^ a b 4人に1人、旧統一教会と関係 中部国会議員調査、行事出席や祝電”. 中日新聞 (2022年8月10日). 2022年8月10日閲覧。
  35. ^ 旧統一教会との関係点検指示 首相、自民の全国会議員に通達へ”. 共同通信 (2022年8月8日). 2022年8月10日閲覧。
  36. ^ a b 沢伸也、高島曜介 (2023年12月4日). “「首相、旧統一教会系トップと面会」 19年に党本部で 関係者証言”. 朝日新聞. 2023年12月4日閲覧。
  37. ^ 首相とギングリッチ氏面会「安倍氏が要請」 教団関係者同席問題”. 朝日新聞 (2023年12月4日). 2023年12月4日閲覧。
  38. ^ 沢伸也、高島曜介 (2023年12月5日). “米国の旧統一教会元会長も同席か 岸田氏面会時とみられる写真も”. 朝日新聞. 2023年12月5日閲覧。
  39. ^ 沢伸也、高島曜介 (2023年12月7日). “岸田氏との面談は教団友好団体が「手配」 元米議長が認め、写真提供”. 朝日新聞. 2023年12月7日閲覧。
  40. ^ 旧統一教会との接点、全国会議員712人に聞いてみた【全回答の一覧付き】FAXで回答”. 共同通信 (2022年8月31日). 2022年8月31日閲覧。
  41. ^ 全国会議員712人アンケート 旧統一教会と政治の関係”. 共同通信 (2022年8月31日). 2022年8月31日閲覧。
  42. ^ a b 愛煙家議員が会合、政府検討の受動喫煙防止策について「過度な規制は人権侵害」ウェイバックマシン、2017年2月20日) - https://www.sanspo.com/geino/news/20170220/pol17022022560004-n1.html [リンク切れ]
  43. ^ a b “与野党愛煙家の「もくもく会」が会合 大島理森衆院議長も出席”. 産経新聞 (産業経済新聞社). (2017年2月21日). https://www.sankei.com/article/20170221-QH7K5IL5HVNPPKBIX4CS7FBUVY/ 2018年7月21日閲覧。 
  44. ^ a b 北九州市医報(平成29年7月)第720号 - オリンピックと屋内全面禁煙法・条例(その33)”. 北九州市医師会 (2017年7月1日). 2018年7月21日閲覧。
  45. ^ “2019年12月号_2面”. 全国たばこ新聞 (全国たばこ販売協同組合連合会). (2019年11月25日). http://zenkyou.xsrv.jp/wp-content/uploads/2020/07/2019%E5%B9%B412%E6%9C%88_%EF%BC%92%E9%9D%A2.pdf 2020年7月21日閲覧。 

外部リンク 編集

公職
先代
山田美樹
小林茂樹
  環境副大臣
滝沢求と共同

2023年 -
次代
現職
先代
勝俣孝明
菅家一郎
  環境大臣政務官
加藤鮎子と共同

2019年 - 2020年
次代
­ 宮崎勝
神谷昇