八重歯(やえば)とは、歯牙叢生そうせいした状態のこと。特に上顎犬歯の低位唇側転位を指す通俗的表現。「押歯」「添歯」「鬼歯」ともいう。

概要編集

顎骨の劣成長や乳歯の脱落遅延などによって生じる現象であり、永久歯が正常に萌出するためのスペースが確保できない場合に発生する。また、先天的な歯冠幅や骨格によっても左右される。

日本では笑顔のアクセントとして魅力の一種とされ、古くより八重歯の芸能人が多数存在した。八重歯をかわいいというのは日本だけだと言われ、欧米ではドラキュラの牙に見えるなど悪いイメージがあり嫌われている[1][2]

古事記によると市辺押磐皇子は八重歯で歯の先端が3つに割れていたことから「市辺之忍歯王」とも呼ばれた。

叢生編集

叢生そうせいとは、歯が大きく顎が小さいなど歯の大きさと顎の大きさのアンバランスにより、歯が顎の正しい位置に収まりきらなくなり歯が重なったり、ズレたりと歯並びがガタガタになった状態。一般に乱杭歯らんくいばと呼ばれることが多い。逆に歯が小さいなど歯並びに隙間のある場合は空隙という。[3]

脚注編集

  1. ^ 柴田恭典「あなたにもわかる,やさしい歯科矯正のはなし」『明倫歯科保健技工学雑誌』第2巻第1号、明倫短期大学、1999年、 64-69頁、 doi:10.34358/00000069
  2. ^ 田中宣子、加藤保男「歯科衛生科学生の歯科審美に対する意識調査第2報」『鶴見大学紀要. 第3部, 保育・歯科衛生編』第49巻、鶴見大学、2012年3月、 87-93頁、 doi:10.24791/00000088
  3. ^ 生活習慣病予防のための健康情報サイト”. 厚生労働省. 2020年9月18日閲覧。

関連項目編集