冒険シリーズ

イーニッド・ブライトンによる児童向け小説シリーズの一つ

冒険シリーズ』(ぼうけんシリーズ)とは、イギリスの女流作家イーニッド・ブライトンが書いた冒険小説

全部で8冊あり、

  • 冒険の島(The Island of Adventure)
  • 冒険の城(The Castle of Adventure)
  • 冒険の谷(The Valley of Adventure)
  • 冒険の海(The Sea of Adventure)
  • 冒険の山(The Mountain of Adventure)
  • 冒険の船(The Ship of Adventure)
  • 冒険のサーカス(The Circus of Adventure)
  • 冒険の川(The River of Adventure)

である。このうち「山」だけが日本では翻訳されていない。

このシリーズは未だに世界で読まれ親しまれ続けている作品であり、人気が高いことがうかがえる。
当初は冒険物はハッピーエンドでなければならないという思いから、「船」で終わる予定であったが、読者からの「終わらせないで」「続けて」というあまりの反響により、「サーカス」と「川」が加えられた。

あらすじ 編集

シリーズを通しての主人公は、フィリップ、ジャック、ルーシィアン、ダイナーの4人の少年少女とキキというオウムである。フィリップとダイナーは兄妹であり、ジャックとルーシィアンも兄妹である。ジャック兄妹には両親がおらず、フィリップ兄妹の母親アリーに引き取られる。

いずれの編も学校の休暇中に、事件へと巻き込まれていくという設定で、ビル・カニンガムがいなければよもやの事態になるところである。最初はビルは4人と1羽の素晴らしい友達であり、腕利きの警部であったが、このシリーズの途中でアリーと結婚する。

登場人物 編集

  • フィリップ・マナリング
動物昆虫などをなんでもてなづけてしまう不思議な少年。動物好きは父親譲り。父はすでに他界し、母親は画商の仕事をしていて、普段は会わない。夏休みは妹のダイナーと二人で叔母のところに世話になっている。
  • ジャック・トレント
に関して異常なほどに関心を寄せる少年。鳥類学者を目指している。両親は他界し、休暇中はおじのところにいるが、フィリップらと休暇中を一緒に過ごすことになる。
  • ルーシィアン・トレント
ジャックの妹。兄思いの優しい少女。
  • ダイナー・マナリング
フィリップの妹。兄と違って動物・昆虫が苦手。癇癪持ち。勝気な少女。大人びている。
  • キキ
ジャックの飼っている雌のオウム。人間そっくりに喋り、物真似が得意。シリーズを通して少年少女らの危機を救ったり大活躍する。
  • ビル・カニンガム
刑事(警部)。極秘裏にスパイ偽札作り、秘法泥棒、銃器密輸を追う。「島」で偽名でビル・スマッグスと名乗る。
少年少女らと共に冒険し、事件を解決してゆく。「船」の終わりでアリー・マナリングと結婚する。
  • アリー・カニンガム
フィリップ、ダイナーらの実母。旧姓マナリング。ジャック、ルーシィアンも引き取って面倒をみている。
休暇中の少年少女らの冒険の度に心配させられる。それが好転し「船」の終わりでビルと再婚し、カニンガム夫人となる。

書籍 編集

  • 冒険の島(イーニッド・ブライトン/村野 杏訳、新学社文庫 1984.5)
  • 冒険の城(イーニッド・ブライトン/村野 杏訳、新学社文庫 1984.5)
  • 冒険の谷(イーニッド・ブライトン/村野 杏訳、新学社文庫 1984.10)
  • 冒険の海(イーニッド・ブライトン/村野 杏訳、新学社文庫 1984.10)
  • 冒険の船(イーニッド・ブライトン/村野 杏訳、新学社文庫 1993.4)
  • 冒険のサーカス(イーニッド・ブライトン/村野 杏訳、新学社文庫、1990.12)
  • 冒険の川(イーニッド・ブライトン/村野 杏訳、新学社文庫 1994.3)