分散データベース
分散データベース(ぶんさんデータベース、英: distributed database)とは、複数のデータベースが分散配置されているシステムである。中央集中型データベースとは異なり、データは複数のサーバーまたはノードに分散される。
概説
編集データの集合体は、複数の物理的位置に分散配置できる。1つのデータベースに障害が発生したとしても、データベースに冗長性があればデータの消失は避けることができるし、全体の機能が停止することもない。分散データベースの設計技法には様々なものがある。例えば、ローカル自律型、同期型、非同期型などの分散データベース技術がある。ビジネスにおける必要性、そのデータの重要性や機密性、データのセキュリティ・一貫性・完全性にかけられるコストによって、これら技術のうちどれを採用するかを決定する。
分散データベースが満たすべき性質は以下である。
利点
編集- 高可用性 - データが複数のノードに分散されているため、一部のノードが故障してもデータへのアクセスは継続できる。データの冗長性を確保することで、システムの可用性が向上。
- フレキシビリティ - 古いノードの削除や新しいノードの追加が柔軟に行え、システムのメンテナンスや拡張が容易。データへのクエリやトランザクションを自動的に均等に分散し、負荷を効果的に分散させることができる。
- グローバルなデータアクセス - 分散データベースは、地理的に分散した場所からデータにアクセスできるため、世界中のユーザーに向けたサービスを提供する際に便利である。
- 経済性 - 巨大な高性能コンピュータよりも、同程度の性能を発揮する小型コンピュータのネットワークの方が安価である。
欠点
編集実装
編集レプリケーションとも呼ばれる。
Peer to Peerシステム
編集脚注
編集参考文献
編集- M. T. Ozsu and P. Valduriez, rinciples of Distributed Databases (2nd edition), Prentice-Hall, ISBN 0-13-659707-6
- Federal Standard 1037C
- Elmasri and Navathe, Fundamentals of database systems (3rd edition), Addison-Wesley Longman, ISBN 0-201-54263-3