利賀そばの郷温泉

富山県南砺市にあった温泉

利賀そばの郷温泉(とがそばのさとおんせん)は、富山県南砺市(旧国越中国)利賀村坂上1289[1]にあった温泉。または、温泉旅館の名。利賀温泉とも呼ばれていた[2]

利賀そばの郷温泉
温泉情報
所在地 富山県南砺市利賀村坂上1289
座標 北緯36度25分14.3秒 東経137度00分11.4秒 / 北緯36.420639度 東経137.003167度 / 36.420639; 137.003167座標: 北緯36度25分14.3秒 東経137度00分11.4秒 / 北緯36.420639度 東経137.003167度 / 36.420639; 137.003167
泉質 食塩泉
泉温(摂氏 24.5 °C
宿泊施設数 0
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概要 編集

1975年昭和50年)に発見された藩政時代の文書に記載されていた伝承に基づき、富山市のボーリング会社によって400m掘削した結果、湯温25℃毎分53リットルの温泉が湧き出た。その後1977年(昭和52年)9月12日または9月15日にホテル利賀観光株式会社が運営する『ホテルニュー五ヶ山』(『ホテルニュー五箇山』)として創業[3][4]

しかし、オープンから2年足らずで経営不振に陥り、営業者変更後は予約時のみの営業となった。その後、建物が裁判所競売物件になったのを経て、尾上旅館に経営を委譲した後の1989年平成元年)4月20日に改装オープン。同時に隣接地に『利賀そばの郷』が開業することに伴い『利賀そばの郷温泉』に改称された[3][4]

その後、利賀村内の建設業者などで出資する『株式会社とが』により運営されていたが[3]2013年(平成25年)2月28日を以て閉館[5]。建物自体は2021年令和3年)時点でも残されている[6]

泉質 編集

  • 低張・冷鉱泉・弱アルカリ性泉[7]
    • 源泉温度24.5℃[7]
    • 神経痛、婦人病、肩こり、リウマチ、皮膚病などに効果があった[7][1]

また、浴室内の木枠の中に医王薬石を入れて薬効を高めていたという[4]

温泉街 編集

鉄筋3階建ての本館と鉄骨2階建ての別館で構成される1軒宿のみで構成されていた[4]。一軒宿は白壁に煉瓦色のアクセントが映える建物で、和室25室、ツイン洋室1室(1997年時点)で、窓からは四季折々姿を変える渓谷美が望まれた。ほか、150畳ほどの広さの大広間(特設ステージ付)があった。2階には1度に120人ほど入浴可能な大浴場があって、浴槽は檜、床はタイル張りであった[1]。また、日帰り入浴も可能であった[1]

周辺の施設など 編集

出典 編集

  1. ^ a b c d 『全国温泉大事典』(1997年12月18日、野口冬人著、旅行読売出版社発行)473 - 474頁。
  2. ^ 『富山お湯道楽ふるこ~す』(2003年4月7日、北日本新聞社発行)190頁。
  3. ^ a b c 『利賀村史 3 近・現代』(2004年10月31日、利賀村発行)487頁
  4. ^ a b c d 『富山いで湯風土記』(1989年9月1日、岡田正二著、北日本新聞社出版部発行)368 - 370ページ。
  5. ^ 【閉館】とがそばの郷温泉(寄り湯ドットコム、2022年7月30日閲覧)
  6. ^ 『南砺市住宅明細図 地籍版』(2021年10月、刊広社発行)335頁。
  7. ^ a b c 『富山版 日帰り、ゆったり、お湯めぐり』(2002年12月5日、富山新聞社発行)57頁。