副交感神経系
副交感神経系(ふくこうかんしんけいけい、英語: Parasympathetic nervous system, PNS、ラテン語: Pars parasympathica divisionis)は、自律神経系の一部を構成する神経系である。コリン作動性により、交感神経系と対称的存在であり、心身を鎮静状態に導く。
概要
編集副交感神経は遠心性の自律神経であり、臓器近傍あるいは臓器内に存在する神経節を隔てて大きく節前線維と節後線維に分けられる。節前線維・節後線維ともに末端部から神経伝達物質としてアセチルコリンを放出することからコリン作動性神経と呼ばれる。
機構
編集- 神経伝達物質
- 受容体(アセチルコリン受容体)
- ムスカリン性アセチルコリン受容体(ムスカリン受容体とも呼ばれる)
- M1受容体
- M2受容体
- M3受容体
- M4受容体
- M5受容体
- ニコチン性アセチルコリン受容体(ニコチン受容体とも呼ばれる)
- NM(筋肉型)受容体
- NN(末梢神経型)受容体
- CNS(中枢神経型)受容体
- ムスカリン性アセチルコリン受容体(ムスカリン受容体とも呼ばれる)
アセチルコリンの再利用
編集シナプス間隙に放出されたアセチルコリンの一部はコリンエステラーゼによりコリンと酢酸に加水分解される。コリンは前シナプスに取り込まれた後、神経終末部に存在するコリンアセチルトランスフェラーゼによりアセチルCoAを基質としてアセチルコリンへ再合成される。その後アセチルコリンは前シナプス中の顆粒に取り込まれ、再びシナプス間隙へ放出される。