十七歳の地図 (曲)
「十七歳の地図」(じゅうななさいのちず)は、日本のミュージシャン、シンガーソングライターである尾崎豊の2枚目のシングル。英題は「SEVENTEEN'S MAP」(セブンティーンズ・マップ)。
「十七歳の地図 (SEVENTEEN'S MAP)」 | |||||||
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尾崎豊 の シングル | |||||||
初出アルバム『十七歳の地図』 | |||||||
B面 | 「OH MY LITTLE GIRL」 | ||||||
リリース | |||||||
規格 | 7インチレコード | ||||||
録音 | ソニー信濃町スタジオ | ||||||
ジャンル | ロック | ||||||
時間 | |||||||
レーベル | CBSソニー | ||||||
作詞・作曲 | 尾崎豊 | ||||||
プロデュース | 須藤晃 | ||||||
尾崎豊 シングル 年表 | |||||||
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背景編集
当時、青山学院高等部の生徒だった尾崎が、学校帰りに夕日を見に訪れていた渋谷駅前の東邦生命ビルの屋上テラス[1]で街並みを眺めていたときに着想した曲である。そのため、屋上テラスにはこの曲の一部の歌詞が刻まれた記念碑が設置されている[2]。サビの部分の歌詞は「珍しく会社から早く引き揚げた日、家に帰る途中の歩道橋の上で、ぼんやりと夕陽を見ていたら、涙が出てきてしまってね。忙しい仕事、妻と小さな子供二人。青春には、もう永遠に戻れないほど年齢を取ってしまった気がしたんだ」というプロデューサーの須藤の話にヒントを得たとも言われている[3]。この話に対して、尾崎は「歩道橋に立って夕陽を見ていると、強く生きていかなければと思う。やっていかなければと思う」と答えたという[3]。
編曲の西本明へは発注イメージとして、ブルース・スプリングスティーンの「明日なき暴走」が伝えられたという[4]。
1996年に発売された未発表音源アルバム『無題』に収録されている『Street Blues』は本作の原曲。タイトルは中上健次の小説『十九歳の地図』から引用された。すべてのライブツアーで演奏されている曲のひとつでもある。
デビューアルバム『十七歳の地図』からのシングルカットであり、シングル化に当たって再レコーディングされ別バージョンとなっている。このシングルバージョンは長らくCD化されておらず、CD-BOXである『TEENBEAT BOX』(1995年)に収録された『RARE TRACKS』にて初CD化された。
リリース編集
1984年3月21日にCBSソニーより7インチレコードでリリースされた。
B面曲である「OH MY LITTLE GIRL」は、1994年に改めてシングルカットされており、ミリオンセラーとなった。
ミュージック・ビデオ編集
本作では尾崎にとって初のミュージック・ビデオが制作された。監督は佐藤輝。蝶や蜂など昆虫の映像と砂漠に佇む尾崎の姿、1984年3月15日の新宿ルイードでのデビューライブのモノクロ映像で構成されている。後にビデオ『6 PIECES OF STORY』(1986年)に収録された。
カバー編集
- 175R - 『"BLUE" A TRIBUTE TO YUTAKA OZAKI』(2004年)
シングル収録曲編集
全作詞・作曲: 尾崎豊。 | |||
# | タイトル | 編曲 | 時間 |
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1. | 「十七歳の地図」(SEVENTEEN'S MAP) | 西本明 | |
2. | 「OH MY LITTLE GIRL」 | 西本明 | |
合計時間: |
スタッフ・クレジット編集
参加ミュージシャン編集
- 滝本季延 - ドラムス
- 本田達也 - ベース
- 青山徹 - ギター
- 鳥山雄司 - ギター
- 西本明 - エレクトリックピアノ、グロッケンシュピール
- ダディ柴田 - サクソフォーン
- 石井空太郎 - パーカッション
スタッフ編集
リリース履歴編集
No. | 日付 | レーベル | 規格 | 規格品番 | 最高順位 | 備考 |
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1 | 1984年3月21日 | CBSソニー | EP | 07SH1476 | - |
ライブ版編集
- ライブ音源
- シングル「DRIVING ALL NIGHT」B面(1985年) - 「SEVENTEEN'S MAP'85」のタイトルで、1985年8月25日の大阪球場での公演から収録。
- 『LAST TEENAGE APPEARANCE』(1987年) - 1985年11月15日の代々木オリンピックプール第一体育館での公演から収録。
- 『約束の日 Vol.1』(1993年) - 生前、最後のライブとなった1991年10月30日の代々木オリンピックプール第一体育館での公演から収録。
- 『MISSING BOY』(1997年) - 1985年11月14日の代々木オリンピックプール第一体育館での公演から収録。
- 『OSAKA STADIUM on August 25th in 1985 Vol.2』(1998年)
- 『LIVE CORE LIMITED VERSION YUTAKA OZAKI IN TOKYO DOME 1988/9/12』(2013年) - 1988年9月12日の東京ドームでのライブ『LIVE CORE』から収録。
- ライブ映像
- 『約束の日 LAST APPEARANCE』(1993年)
- 『OZAKI・18』(1996年) - 1984年3月15日の新宿ルイードでのデビューライブから収録。
- 『OZAKI・19』(1997年) - 1985年1月12日の日本青年館公演から収録。
- 『LAST TEENAGE APPEARANCE』(1997年)
- 『AFTER THE BIRTH』(2001年)、『もうひとつのリアリティ “LIVE + DOCUMENTARY”』(2004年) - 1991年8月27日の郡山市民文化センター公演から収録。
- 『LIVE CORE 完全版〜YUTAKA OZAKI LIVE IN TOKYO DOME 1988・9・12』(2013年)
- 『復活 尾崎豊 YOKOHAMA ARENA 1991.5.20』(2014年) - 1991年5月20日の横浜アリーナ公演から収録。
収録アルバム編集
脚注編集
- ^ 現在は渋谷クロスタワーに名称が変更されている。
- ^ 日本テレビ系「知ってるつもり?!」1997年4月23日放送分より
- ^ a b 須藤晃「第1章 十七歳の地図」『尾崎豊 覚え書き』小学館、1998- 01-01、26ページ。ISBN 4-09-402101-9。
- ^ 尾崎豊 「十七歳の地図」誕生秘話 「彼の熱い歌で“ケミストリー”が起きた」 (1/2ページ) BSフジ『ザ・ミリオンセラー~尾崎豊「十七歳の地図」~』 - ZAKZAK 2015年4月20日
- ^ a b シングルバージョンが収録されている