十市県主今西家保存会

奈良県知事認定の公益財団法人

公益財団法人十市県主今西家保存会(といちあがたぬしいまにしけほぞんかい)は、奈良県知事認定の公益財団法人である。[1] 今西家は、大国主神の子たる事代主神に系譜する古代豪族・十市県主の末裔であり、十市御縣坐神社より出自する[注釈 1]。よって、この法人は、公益財団法人十市県主今西家保存会と称する。この法人は、重要文化財今西家住宅及びその周辺の景観並びに同家に伝わる古文書、古美術品等の保存維持管理及び公開活用を行うとともにこれらに関する研究調査を行い、もって学術文化の発展に寄与することを目的とする。(公益財団法人十市県主今西家保存会定款より抜粋)

十市県主今西家保存会
大正初期の今西家住宅西側(牢屋及び三階蔵残存)
地図
施設情報
正式名称 公益財団法人十市県主今西家保存会
愛称 やつむね
前身 財団法人今西家保存会
館長 今西啓仁
管理運営 公益財団法人十市県主今西家保存会
延床面積 326.2m2、桁行15.9m、梁間13.8m
開館 10:00~12:00、13:00~17:00
閉館 17:00
所在地 634-0812
奈良県橿原市今井町3-9-25
位置 北緯34度30分24.08秒 東経135度47分0.81秒 / 北緯34.5066889度 東経135.7835583度 / 34.5066889; 135.7835583
アクセス 近鉄大阪線大和八木駅・近鉄橿原線八木西口駅下車
外部リンク 公益財団法人十市県主今西家保存会
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役員 編集

事業 編集

  • 今西家住宅及び古文書、古美術品等の一般公開及び利用
  • 今西家住宅及び古文書、古美術品等に関する研究調査
  • 今西家住宅及び古文書、古美術品等の研究に対する助成及び協力
  • 今西家住宅及び古文書、古美術品等に関する各種刊行物の発行
  • 今西家住宅及び古文書、古美術品等の保存管理及び修理
  • 今井町街区保存及びそのための助成
  • 今井町青少年のための育英助成と補助
  • 講演会・講座・体験教室・芸術鑑賞会等による教育普及活動
  • その他前条の目的を達成する為に必要な事業

入館案内 編集

開館時間
  • 10:00 ~ 17:00(16:30までに入館)
入場料
  • 大人 400円
  • 中学生以下 200円
  • 10名以上の団体割引300円(中学生以下100円)
休館日
  • 毎週月曜日(祝日の場合は次の平日)

沿革 編集

  • 1988年(昭和63年)4月:文部省文化庁より認可され、財団法人今西家保存会設立。
  • 2014年(平成26年)3月:奈良県知事より公益財団法人十市県主今西家保存会として認定を受ける。

交通アクセス 編集

関連項目 編集

脚注 編集

注釈 編集

  1. ^ ただし太田亮などは十市県主の系図は後世の偽書と指摘している。十市御縣坐神社社伝の祭神である孝霊天皇岳父の十市県主の租大目も十市県主系図に含まれず、大日諸命の女、糸織姫と綏靖天皇の皇后とされる五十鈴依媛命との年代が合わないことからも春日県主と十市県主は別族と考察できる。同じく和州五郡神社神名帳大略注解を参考資料にした「多神宮注進状」によると、綏靖天皇2年春、神八井耳命は、自ら皇祖天神の神事之典を主り、春日県主の遠祖・大日諸神を祝として奉祀せしめられたとあるが、春日県主の所領は垂仁天皇5年大和国添上郡加須加(春日郷)の地に移ったとされる。神八井耳命は新撰姓氏録に「志紀縣主、多朝臣同祖。神八井耳命之後也」と記し、河内国志紀郡の志貴縣主神社の祭神としている。饒速日命の後裔が磯城県主を引き継ぎ志貴県主と名を改めて志貴御県坐神社を祭祀し、崇神天皇7年11月に物部氏の祖伊香色雄に命じ、須恵器の製造地である河内国 茅渟県陶邑に磯城県主庶流の大田田根子を探し出して三輪山大物主を祀らせ、磯城県主嫡流である磯城県主大目が磯城県主から十市県主と称し、本拠地を志貴縣坐神社から十市御縣坐神社に移したことが示唆される。したがって、戦国期に十市城主十市遠忠が「十市遠忠自筆詠草」の巻首に「兵部少輔中原遠忠」と署名し、中原姓を名乗っていたことからも、安寧天皇の第3子磯城津彦命の後裔である新撰姓氏録 皇別氏族が妥当である。

出典 編集

外部リンク 編集