千葉アートネットワーク・プロジェクト

千葉アートネットワーク・プロジェクト(ちばアートネットワーク・プロジェクト、英語:Work in Chiba Art Network project)は、千葉大学千葉市美術館、まちづくりNPOなどが主催しているアートプロジェクト千葉市内を中心に活動を展開している。略称はWiCAN(ウィキャン)。「社会におけるアートの様々な可能性の探求」をテーマとしている[1]コミュニティアートの実践例である。

2010年に実施した学校の空き教室活用の取り組みは、地元紙である千葉日報の社説において「巨大な資本の投下を必要としない地域再生型アートプロジェクトによる街づくり」の例として紹介された[2]

発足の経緯 編集

千葉大学の研究室と講座(教育学部芸術学研究室と普遍教育科目「文化をつくる」)が共同で実施した「アートプロジェクト検見川送信所2000~2002」が母体である[3]。これに美術館やNPO、商店街などの各種団体が加わる形で、2003年に発足した[3]

歴史 編集

  • 2000年:前身であるアートプロジェクト「アートプロジェクト検見川送信所」がスタート
  • 2003年:千葉アートネットワーク・プロジェクト(WiCAN)がスタート
  • 2005年:千葉市中央区栄町にWiCANアートセンターを設ける
  • 2006年:長田謙一が首都大学東京に移籍することに伴い、実行委員長が神野真吾に交代
  • 2008年:「~ひらがなアート~チバトリ」(千葉市美術館、WiCANアートセンター/出展作家:会田誠、遠藤一郎、大成哲雄、開発好明、木谷愛、倉重迅、Chim↑Pom松陰浩之、横湯久美、岡田裕子、木村崇人)開催
  • 2010年:「アートからはじまる学校プロジェクト」が開始
  • 2011年:アートセンターを閉鎖
  • 2012年:『プロジェクトルーム・リノベーションプロジェクト』千葉市美術館一階のフリースペースのリノベーション・プロジェクトに取り組む。
  • 2013年:『「アート × 教育 = ?」 プロジェクト』2人のアーティスト(山本高之岡田裕子)それぞれのチームでリサーチやミーティングを重ねる。
  • 2014年:千葉大学サテライトキャンパス美浜に伴い、WiCANは地域のお店をfeaturing(主役に)する「WiCAfe」と、「WiCAN工房」を開く。
  • 2015年:原倫太郎+原游 with WiCAN2015 ≪ファンタスマゴリア―千葉をうつす影―≫の展示。「ファンタスマゴリア カフェ&トーク」を原倫太郎原游さんと一緒に千葉市美術館で開催。団ちば年忘れイベント開催。
  • 2016年:団地ちば閉じると共に「団地カフェ~さようなら団ちばspecial~」開催。
  • 2017年:「“日常の感度を問う”~千葉を撮ってみえたもの~ワークショップ&上映会」を映画監督、杉田協士千葉市美術館講堂で開催。
  • 2018年:「アートを祝う『わたし』を演じる ~最初に歌い出すのは誰だ~」を現代美術家の岡田裕子さんによる"カラダアヤトリ"、舞台音楽家の粟津さんによる不思議な合唱"アワヅアワー"、そして舞台演出家の関美能留さんによる全体の進行のサポートで開催。
  • 2019年:「一緒につくって一緒に食べて~食を通した共生への試み~」を千葉市美術館、7階、展示室前ロビーにて開催。
  • 2020年:「不安読書週間」を千葉市生涯学習センターにて開催。プロジェクトに共に取り組んでいただいたアーティストの米谷健+ジュリアさんのトークも開催。
  • 2022年:ワークショップ「(君の中にいる)ヒーロー~a hero(lies in you)~」を山本高之と行う。

脚注 編集

  1. ^ プロジェクトウェブサイト「WiCANとは」を参照。
  2. ^ 地域再生の原動力として アートがつなぐ街・人・未来 - 千葉日報社説(2010年10月12日)
  3. ^ a b 長田謙一「大学からまちへ、まちから人のつながりへ」『Consultant』vol.245、建築コンサルタンツ協会、2009年[1]

外部リンク 編集