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千葉パイレーツ(ちばパイレーツ 、Chiba Pirates)は、江口寿史野球漫画すすめ!!パイレーツ』に登場する架空のプロ野球チームである。なお関連づけを容易にする関係上、千葉パイレーツ以外の人物、すなわち『パイレーツ』の登場人物はあわせて解説する。

千葉パイレーツ
創設 1967年
所属リーグ

セントラル・リーグ

歴代チーム名
  • 千葉パイレーツ(1967年 - )
本拠地
一軍:千葉球場
二軍:農場
収容人員 不明
フランチャイズの遍歴
永久欠番

1

獲得タイトル
日本一(0回)

なし

リーグ優勝(0回)

なし

成績(タイトル以外)
球団組織
オーナー 九十九里吾作
運営母体 千葉農協
監督 日上金造、長嶋茂雄

球団概要編集

九十九里吾作が創設したセ・リーグの球団。ジェロニモ以外千葉県出身で固めている。『週刊少年ジャンプ』連載開始時の1977年は創立10年に当たる。

球団名はメジャーリーグピッツバーグ・パイレーツから[要出典]だが、『週刊少年ジャンプ』のシンボルマークが海賊であることにも因んでいる。

作中でフランチャイズとされる「千葉球場」は、千葉県の流山市にあるという設定になっている。これは連載時に江口が同市に住んでいたことに由来する。後述の犬井と日上が流山産業大学野球部出身という事になっているのも同じ理由による。

球団創設当初はオーナーの九十九里吾作が大金持ちであったため、豊富な資金力で才能ある選手をスカウトできたが、一気に没落し貧乏球団となってしまってからは、才能ある選手は入団を嫌がり、現在所属中の選手は一癖も二癖もある選手がほとんどとなっている。

作中ではセリーグには、ライバルで金満球団である横浜イーグルスが存在、神奈川県に本拠地を置く。球団イメージには洗練されたものがあり、貧乏球団であるパイレーツと違って資金力もあり、バニーガール姿の女性マネージャが試合中に選手に給仕をしている。現実に起きた大洋ホエールズの横浜移転により、連載中に東海電鉄(架空の会社)を親会社とする東海イーグルスへ改名された。パイレーツに並ぶ弱小球団で、パイレーツの存在のおかげで万年7位にとどまっていたものの、1979年のシーズンは最下位の8位に沈んだ。なお、当作品中におけるセントラル・リーグは、実在6球団にパイレーツとイーグルスを含めた8球団によるリーグ戦が行われている、という設定になっている。

球団は創設以来10年連続最下位で、新聞のスポーツ面に掲載される順位表は、7球団だけが紙面の上部に記載され、パイレーツは順位表を大きくはみ出た紙面の最下段に表記されたこともあるなど、通常のチーム扱いはされていなかった。

登場人物編集

主要キャラ三人組の構造は、『マカロニほうれん荘』を意識したものであると、作者自身がマンガ夜話の『マカロニほうれん荘』の回で語っている。

スクアッド編集

登場人物の変遷もあり、中盤までかなり流動的である。中盤以降はほぼ固定化し、以下の通りとなる。

  1. 粳寅 満太郎:ライト
  2. 猿山 さるぞう:サード
  3. ジェロニモ:センター
  4. 千葉 修作:レフト
  5. 犬井 犬太郎:キャッチャー
  6. 稲刈 真青:ファースト
  7. 獅子丸:ショート
  8. 昆 比雄馬:セカンド
  9. 富士一平・江原卓徳・沢村真:ピッチャー

作品当初は4番犬井、5番千葉のオーダーが多かったが、ジェロニモ加入あたりからジェロニモ、千葉、犬井のクリーンナップトリオとなっていく。(病気のおかげで)一時期好調だった猿山が4番をつとめたこともあった。

千葉パイレーツの選手編集

主人公が連載当初は犬井だったが、一平が入団してからは完全に移ってしまった。この事は犬井自身に「主役を取られた」というセリフがあるので作者が納得した事実である。

富士 一平(ふじ いっぺい):背番号16、投手、左投げ左打ち
登場以降の主人公。経済的な理由で柏高校を中退、パイレーツに入団することになり、それならば最下位球団を自らの実力で一流にしてみせようと誓う熱血少年。基本的には、生真面目で熱血漢だが、野球に関連していると何でも許してしまう傾向がある(新幹線の車内で打撃練習を始めた犬井に「野球のためなら良いです」と言った事も)。背番号は16番と、高校中退で入団を含めて尊敬する星飛雄馬と同じである。「川上哲治にちなんだ番号」と喜ぶが、単に入団時の年齢で即決した。快速球の左腕投手である。入団当初は140キロ前半だったが、ファームで鍛え直したおかけか、140キロ後半にまで球速を上げた。ただし変化球は全く使えないままだった。両親はなかなか人には言えないような奇病(病名を言ってしまうと大爆笑を呼ぶのだという)を患っており、幼い弟妹らを含め、一家の大黒柱として家族を支えている。犬井曰く、「速球一本槍」「決め球が無い」「軽くて、クセ無く、一本調子」が弱点。反面、スタミナは驚異的で、先発、中継ぎ、押さえとフル回転し、完投も多い。また、ブルペンからでなく、ベンチからいきなりリリーフに出て(つまり、肩をつくることなく)抑えてしまう事も多い。身長172cm・体重60kg。昭和36年3月29日生まれ。
犬井 犬太郎(いぬい けんたろう):背番号10、捕手、コーチ兼任、右投げ右打ち
  • 本作の初期の主人公。幼年時代は神童だったが、現代にタイムスリップした際、現代の犬井に殴られてアホになってしまう。日上とは幼少の頃からの友人で、流山産業大学(架空の大学。通称流産大は千葉県流山市流産にひっかけている)も同期だが、態度は圧倒的に監督の日上よりでかい。
  • かつては、流産大のホームランマシン、ホームランキング、ホームランチャンピオンの異名を持つ強打者だったが、打った時の衝撃波で惑星が流れ星になるとの警告を宇宙人から受け、以後は連載中二回しか打席に立っていない。しかも、一度は公式戦の打席ではなく、始球式の打席で、しかもライナーでホームランを放っている。ただし、惑星やら宇宙人がらみの話は犬井のデタラメであり、作中でも「ぜんぶうそです」「本気になれば打てる。いままで一度も本気になった事がないだけ」と述べている。
  • 連載当初自称50歳なので、40歳前後で入団したことになる。今では球界一の恥さらしとして存在。あまりにもふざけた行為で退場させられることも多数。一時ピッチャーへの転向を図るが「長年の習慣」により断念。連載後半では後頭部によく「らくがきするな」と落書きされていたり、描画の際に鼻が省略されていたりすることもあった。また野球以外でも悪ふざけが過ぎる事が多い。そのため、ファンからもあまり好かれてはいないらしく、農協の組織票でパイレーツの面々がオールスターゲームに選ばれる中、ただ一人投票されず落選している。いじけると、猿山は鉄腕アトムに、犬井は鉄人28号に変装する描写が後半、僅かながら見られた、
  • 身長165cm・体重80kgという設定だが、作中で「体重90キロ」と表現されていたこともある。
  • ヒゲのようにみえる毛は実は残った髪の毛で、左右の髪の毛を中央で結び、パーマをかけたものである。
  • 一時期だけだが日上に代わり監督代理になった事もある。
  • コーチ兼任ながらスタメンで出続けている。本人はレギュラーの座を譲る気はなく、ありとあらゆる手で潰し、正捕手の座を守り続けている。最終話で引退し専任コーチになった。
  • 猿山のセリフによると作中、自身がスタメンの時はまともな試合になった描写は少なく、エラーをした描写はないようで、連載後半、沢村が「完全試合を達成するつもりでいる」と発言した試合前、「エラーって、何?」と言い放ち、沢村にバットで袋叩きにされている。しかも、最終的には記録達成の瞬間までマスクを被っていたが、表情だけは描かれなかったが、沢村の完全試合達成直前には極度の緊張で突然体が分解したかと思うと、直後に泡を吹いて倒れ、慌てて医者が飛んでくる描写がある。
  • 江口の名物キャラクターとして後の作品にも何度か登場、『ひのまる劇場』では銭湯の番頭として登場。『キャラ者』では満次、九十九里との3人組でしばしば登場する。
  • 「8時半の決闘」では創立時の大阪タイガース(現・阪神タイガース)に10日間だけ、在籍していたという設定になっており(読み切りの1話限りの設定なので、当然、実績は不明)、下記の猿山との決闘では猿山は巨人の、自身は創立当時のユニフォーム姿で相対している。
猿山 さるぞう(さるやま さるぞう):背番号20、三塁手投手、右投げ右打ち
小柄ですばしっこい選手だが、犬井と共に人をからかったりするのが好きで、比喩的な意味でなく試合を壊すことが多い。ただし、犬井よりはマシとファンからは思われているらしく、農協の組織票でパイレーツの面々がオールスターゲームに選ばれたさい、その中のメンバーに入っている(犬井は落選している)。中盤以降は犬井と一平の三人を中核とした展開になる事が多い。千葉、満太郎と共に山武天津小湊松戸農林高校(千葉県の地名をデタラメに並べた架空の高校)野球部から流山産業大学を経て入団。一平が入団するまではエース格だったが、とある事件がきっかけで、「どうせ投手としてはたいしたことないし」との監督判断でサードにコンバートされる。が、投手も続けている。コンバートの原因となった病気(眼癌 球が止まって見えるためホームランが簡単に打てるが、最後には目が飛び出して破裂するという架空の病気)は快癒したが、犬井の暗示で本塁打を量産するなど、打者としてのセンスは高い。身長160cm・体重65kg。昭和29年4月1日生まれ。
千葉 修作(ちば しゅうさく):背番号7、外野手(主に左翼手)、左投げ左打ち
高校時代、当時、新入生だった深松久美子に一目惚れし、執拗に交際を迫る。しつこさに呆れた久美子が実現不可能だろうと「試合の全打席でホームランを打てばつき合う」と言われ、練習嫌いで有名だったが猛練習を重ねて実現。交際を始め、久美子の卒業を待って結婚した。一見するとパイレーツで最もまともな選手で、打撃10傑常連のチーム一のスラッガーに見えるが、異常なほどの愛妻家で、守備の時には、バックネット裏にいる奥さんを双眼鏡で注視し守備は行わない、ファウルボールが奥さんの近くに落ちたり、審判がグラウンドボーイにボールを要求するために振り返ったのを、バックネット裏にいる久美子に色目を使っただろうと激昂して暴行するため、パイレーツで最多の退場回数を誇る。息子(修介)が生まれると「オレ以外の男を抱くとは」と嫉妬し、生後間もない修介に「ドスを取れ」と投げ渡して本気で決闘しようとするほど。連載後半では口ヒゲを生やすと共に、妻離れが出来たのか、守備も普通に行うようになっている。身長180cm・体重78kg。昭和28年5月1日生まれ。名前のモデルは北辰一刀流の創始者、千葉周作
粳寅 満太郎(うるとら まんたろう):背番号59、外野手(主に右翼手)、左投げ左打ち
暴力団粳寅組の跡継ぎで、高校時代はリーゼントだったが、角刈りにサングラスと風貌も父親である粳寅満次(後述)似の強面。しかし、サングラスの下だけは母の遺伝による少女漫画風のキラキラお目々で、本人はこれにコンプレックスを持っている。高校時代の話では3分以上サングラスを外していると心まで少女漫画チックになると言われていた。実際に、サングラスを外すと、女言葉になって乙女チックな発言をし、掛けると男らしい発言をするので、満次がオモチャにしていることもある。予備のサングラスを大量に持ち歩いてもいるほどだが、奈々との結婚式の時は、外しても人格は普通だった。猿山、馬留丹とは中学からの、千葉とは高校の同級生。キャンディーズのランちゃんファンで、LaLaの愛読者。デビュー戦で審判の股間を蹴り重傷を負わせ、2年間の服役後パイレーツに復帰。当初は五番を務めていたが、チーム屈指の俊足を買われ一番打者になる。打者としてはライト方向への長打が多く、本塁打も多いプルヒッターの長距離タイプ。一度だけマウンドに登った事もある。名前のモデルはウルトラマンタロウで、姓名を続けて呼ばれることを極端に嫌う。服役中に満次が解散させてしまった粳寅組を復活させようと画策中。高校時代は、超中学級の逸材と言われていた。背番号の59は極道(ゴクドーを数字変換して5910)から。
稲刈 真青(いねかり まさお):背番号14、一塁手、右投げ右打ち(右手にファーストミットをはめて守備についていたこともある)
結核で入院していて、もうすぐ自分は死ぬんだと思い込んでいる。草刈正雄に似ていること、草刈正雄が肺結核で倒れた新撰組沖田総司を演じたことから、自らを昭和の沖田総司と称し、和装にだんだら模様の羽織といういでたちで現れることもある。また、沖田総司が死の直前に黒猫を切ろうとしたのを真似ようとして、逆に黒ネコ(クロと呼ぶ)に弄ばれ、それを契機に「猫縛り」なる怪しい技を会得する。「結核、うつるんですよね」といって咳き込み、相手選手が逃げ出すようにし向けたりするなど、やや姑息な技を使う。美形なこと、ケチャップで吐血したフリをしたり芸達者なことなどで女性ファンが多く、パイレーツで唯一のファンクラブと親衛隊を抱えるほどの人気を誇ったが、医者から「結核は現代医学では簡単に完治する」と言われ、ファンは激減、バレンタインデーにパラソルチョコ二本しか届かないほど人気は落ちた。高校までは剣道をしており、百年に一度の天才と言われていた彼が、野球に転じた理由は不明。顔のモデルは草刈正雄。
粳寅 満次(うるとら まんじ):背番号89、代打専門、右打ち
粳寅組の元親分で満太郎の父。満太郎からは「尿毒スピロヘータ(正しくは梅毒スピロヘータ)」「尿毒おやじ」と呼ばれている。満太郎が服役中にヤクザからは足を洗い、そのことで対立している。白髪を角刈りにした強面で、こちらは目付きも鋭い。しかし人を食ったような性格をしていて、組(建設関係会社として)の若い衆をよく混乱させる。満太郎の変装をした時に試合に連れて行かれ、ホームランを連発したことから代打専門になるが、試合の流れに関係なく午後8時半になると代打に強引に立ち、「8時半の代打男」という肩書きを無理やり得る。全身変態の犬井に対し小手先芸が得意。口癖は、健康器具「スタイリー」のCMで使われていた「ワタシニ、電話シテクダサーイ、ドゾヨロシク」(通販で売られていた)。使いやすいキャラなのか、後半は一人で主役をはる程出番が増える。亡くなった妻、満子(みつこ)の事を思い出す涙もろい一面もある。後年『ストップ!! ひばりくん!』には「粳寅組の伝説の大親分」という役で、車田正美や集英社の編集長と共に、数コマではあるが登場している。背番号はヤクザ893から。
ジェロニモ:背番号4、外野手(主に中堅手)、左投げ左打ち
戦力強化のために吾作が呼び寄せた外国人助っ人で、大リーグからも声がかかったことがあるナバホ族の末裔。千葉県民だけでプレイするという、千葉パイレーツの伝統を捨ててまで、アメリカから呼び寄せた。モヒカン刈りにサングラスという風貌で、守備のときに時折、モヒカン刈りの部分をウルトラセブンのアイスラッガーのように飛ばして、打球を打ち落としてキャッチするというモヒカンスラッガーを得意技とする(違反行為だが)。迫害された先祖の恨みにより白人が大嫌いで、白人選手が登場すると必ず乱闘騒ぎになる。白人選手がいない時でも、色白な選手がいるだけで同様に暴れる事がある。同じサングラスをかけた愛馬トントに乗っている。メジャー級の力量ながら白人が多いメジャーでの契約を蹴って来日した、という設定のとおり、連載開始当初は主要キャラクターの1人だったが、中盤以降は「出番が少ない」「忘れ去られたキャラクター」であることが存在意義となっていった。身長190cm・体重85kg。
獅子丸(ししまる):背番号3、遊撃手、右投げ右打ち
人呼んで『赤い夕日のライオン丸』。守備能力は高く、ノッカーが空振りした球でさえ捕球するほど。マントにつばの広い帽子と日活の渡り鳥風のいでたちで、全てのポジションを超一流にこなし、草野球チームの助っ人として報酬を稼いでいた。相手チームの助っ人としてパイレーツと対戦したおり、スカウトされるが、パイレーツを草野球チームと勘違いしたため1試合10万円(130試合フル出場だと年俸1300万円。ただし作中では「相場は一試合10万円」「たった10万円?今時、契約金10万円で良いとは」となっている)で契約してしまう。パイレーツと契約後も、シーズンオフになるとどこへともなく消えて、開幕の時季になるとまた帰ってくる。また、その際にスカウト的な役割も担っているらしく、実際に彼が地方で発掘してきた選手をドラフト会議で指名しようとする描写もあった。無口であまり感情を激発させることは無い。助っ人選手だけに走攻守のいずれもチームトップレベル。マントの下に野球道具一式と「りぼん」を装備して持ち歩いている。身長189cm・体重75kg。ジャンプコミックス版単行本第3巻の「選手メモ」では身長180cm・体重48kgと表記されているが、常識的にこれは設定ミス(プロスポーツ選手でこの体格は痩せ過ぎどころの騒ぎではない)。生年月日本名不詳。
江原 卓徳(えはら すぐのり):背番号18、投手、右投げ右打ち
法経大学(法政大学包茎のもじり)野球部のエースで、大学球界を沸かせた大物新人。注目されないと実力を発揮できない性格なのを自覚しており、マスコミが依怙贔屓してくれる読売ジャイアンツを希望していたが、ドラフトで指名権を得たのがクラウンライターライオンズ(現在の埼玉西武ライオンズ)で苦悩している間に、吾作と国家の陰謀によりパイレーツに入団する羽目になる。パイレーツ入団後しばらくは「僕はなんでこんな球団にいるんでしょーね?」とかなり引き摺っていたが、乱闘騒ぎでスポーツ紙一面を取るなどして「パイレーツも目立つ」となってからは、吹っ切った模様。ただし、目立ちたがり屋の割りに、勝負弱く“ガラスの心臓”の持ち主で、良く「江川を見習え」と犬井に言われている。酒癖が悪い。風貌はクラウンにドラフト指名された頃の江川卓、名前は江川と原辰徳を掛け合わせたもの。身長186cm・体重85kg。昭和30年8月10日生まれ。
沢村 真(さわむら まこと):背番号1、投手、右投げ右打ち
入団テストに突然現れてパイレーツに入団した、当初は一平を上回る速球派として描かれていたが、後半は七色の変化球を持つ技巧派になった美少年投手。二卵性双生児だったが、生後すぐに兄の真は死亡。去りかけた真の魂を妹の真子(まこ)が呼び寄せて、肉体を共有する形となる。真の野球センスは非常に高いが、いかせん肉体が女性であるため、スタミナ不足が指摘され、リリーフメインとなる。志願した先発で、読売ジャイアンツを相手に完全試合の大記録を打ち立て、真子の肉体から去った。身長165cm・体重48kg。昭和35年7月7日生まれ。
昆 比雄馬(こん ぴゅうま):背番号5、二塁手、右投げ右打ち
流産大大学院に在籍する電子・情報のスペシャリストで、変な機械を多数作っている、ビン底メガネの犬井の後輩。連載開始当初からパイレーツは、セカンド無しでプレイしていた事に気がつき、半ば無理やりパイレーツに、しかも年俸なしで入団させられる。学部の後輩なのか、部活の後輩なのかは不明だが、入団を快諾しているあたり、犬井への信頼は高い。運動の出来なさそうな外見に反して、守備力の問われるセカンドをそつなくこなしている。打撃シーンは無いため、打力の方は不明。身長160cm・体重70kg。年齢不詳。初登場回のネタは筒井康隆の小説「パチンコ必勝原理」そのままである。
梶野 望都(かじの もと):背番号19、投手、右投げ右打ち
名門梶野家の一人娘で、頭脳明晰、スポーツ万能、料理も得意、しかも容姿端麗と非の打ち所が無い美少女。天才少女の孤独を犬井に見抜かれて、心酔し弟子入りする形でパイレーツに入団。犬井に心酔しているので、犬井の提案なら何でも受け入れてしまう。テニスでは全国に名を轟かせていたが野球は未経験。しかし、簡単に教えてもらったオーバースローでなんと時速165kmを記録し、打撃でも一平の球をバックスクリーンの時計台に当ててしまう。名前の由来は作中でもパロディとして随所に描かれている漫画家の萩尾望都
鬼頭(きとう):背番号11 右打ち
パイレーツきっての強打者として知られていたが、突如起きた極度の打撃スランプが原因で海に身を投げて自殺する。しかし選手として未練があり、たびたび幽霊として現れる。頭を下げただけで、眼球や耳、頭頂骨、腕なども外れてしまうなど、ビジュアル的には少々ホラー寄り。選手寮で使っていたロッカーが死の直後にどうやっても開かなくなり、“開かずのロッカー”と呼ばれる。
木常(きつね)
稲刈登場まで、ファーストを務めていた。その後は連載開始当初の選手不足の頃に代打等で登場したが、中盤以降は存在自体がほとんど消えてしまい二軍に。「8時半の決闘」にもアナウンサー役で出演していた。名前の通りキツネ顔。
恥 可苦馬(はじ かくま):背番号15(パイレーツ在籍時)→16(巨人移籍後)、左投げ
パイレーツにしつこく入団を懇願し、挙句に父親がプロ野球連盟の職員であることを利用、ドラフト1位でパイレーツに指名させる(指名される、ではない)。ボールが分身して文字(打者の悪口)を描く魔球・スパークボールの使い手であるが、その事をかぎつけた長嶋により、いつの間にかジャイアンツに奪われてしまう。だが、犬井の人文字による逆襲を受け評価が急落し、ほとんど登場しなくなる。外見は星飛雄馬を2頭身にデフォルメした感じで、名前の由来も星飛雄馬をもじったもの。
流星 五郎(りゅうせい ごろう):背番号29、右投げ右打ち
『劇画それからのパイレーツ』に登場。千葉県には「犬が安来節を踊ると大物が出現する」という言い伝えがあり、オーナーが二度目にそれを見た時に出現(一度目は長島だった)。野球の実力もさることながら、変態で犬井にも勝ち、歌やTV出演を含めたアイドル選手として旋風を巻き起こした。ジャンプ掲載時と単行本収録時でその正体が異なり、ジャンプ掲載版は練習場に遊びに来ていたパイレーツファンの子供の妄想で(夢オチ)あったが、単行本収録版は、現実に存在したが、ある日突然姿を消し、その存在は、皆が願った希望の産物であったのかとチームの面々が考えるというシュールな内容になっている。
松山(まつやま):
開幕戦より田植えを選んだパイレーツのサード。以降、全く言及されていない。
壁(かべ):
背番号、名前不詳。昭和40年入団の捕手。将来有望だったが、犬井の陰謀により、13年間一試合も出れずブルペン捕手となっていた。捕球と返球を繰り返すのみで、身体がキャッチングスタイルで固定された上、文字通り、壁のように薄くなってしまった。犬井の入団時期からして、犬井入団前、もしくは同期でパイレーツ入りした事になる。その後、捕手は入団していないようなので、犬井はドラフト指名含め徹底して捕手を外していた。犬井の現役引退後、正捕手になれたかは不明。

球団職員編集

九十九里 吾作(つくもり ごさく):球団オーナー
禿頭の老人で、千葉農協の名誉会長であり、元は土地成金で農機具メーカー「ツクモリ・ノウキ」社長だった。無類の野球好きで、千葉県民による球団を創設してパイレーツを経営する。当初は大金持ちであったが、たん壺をタイミングよく差し出す家政婦に毎回チップで百万円を手渡す等、ひどい無駄遣いをしたため、一気に没落している。外見からはオーナーに見えず、一平は入団時に選手寮に到着したとき、寮の前で掃除していた吾作を掃除夫と勘違いした。千葉県内ではかなり強力な人脈を持っている。特技は、たん壷への「かー、ぺっ」。基本設定や初登場時の成金ぶりは、筒井康隆の小説「農協月へ行く」の影響が多く見られる。後半にレギュラー選手達が登場してからは、事実上忘れられたキャラクターの一人となり、いきなり現れて「○○のまね」と仮装をしてずっこけさせるだけの存在となった。普段は飄々としているが、時折豹変し怪物化することがある。『ひのまる劇場』では網走子ども刑務所の守衛として登場。
日上 金造(ひがみ きんぞう):背番号100、監督
かつて犬井とともに流山産業大学野球部から千葉パイレーツに入団したが、現在は監督を務める。すぐ拗ねる苦労人で、犬井からは「日上っポイ造」若しくは単に「ポイ造」と呼ばれる。
二田笑二(にた しょうじ)背番号 不明 打撃コーチ
猿山が「鬼コーチ」「悪魔の微笑み」と呼ぶ、連載初期、作中に唯一登場したパイレーツの専任コーチで打撃コーチだが、監督の日上同様、選手時代の実績は一切不明。猿山のセリフによると、「奴の顔が笑っている時は心の中では怒り狂っている」と言うように、怒っている時の表情は一平が「あ、あれが、鬼コーチ」と素性を知らないため、落胆するように笑っていたり、逆に怒った時の顔は嬉しい出来事だったりと通常の人と感情表現が全く逆で、にこやかな表情で談笑中の一平と猿山に近づき、二人を肘で小突いたり、猿山の頭に噛み付いたり、打撃練習中の満太郎の後頭部をバットで殴りつけるなど暴走気味のシーンがあり、日上や他の選手は素性を知っているのか、震え上がっていた。一人娘の結婚に涙を見せている時は鼻の下が伸びた表情で「泣いている時の顔」だそうだが、来賓曰く「エロ本読んでいるようなイヤらしい顔」で犬井が無修正のヌード雑誌を見せると途端に泣き顔を見せた。猿山は「ボーっとした顔だけは見た事がない」と話しているが、初登場の回のラストで一人娘を嫁がせた安心感から見せた「ボーっとした顔」はのっぺらぼうだった。以後、ジェロニモ同様、登場回数は激減し、「忘れ去られたキャラ」の一人として、連載後半に一コマだけ登場する(この時の表情もやはり笑顔である)。
一軍、二軍とも監督は存在するが、各種部門を担当するコーチで登場するのは兼任コーチだった犬井以外では(他に、一平が、海外に旅立つ友人の松本に告白する回で出塁した時に一塁コーチの姿だけが確認できるが、名前はなし)二田と、連載後期の九十九里の孫娘・豊田(役職は不明)だけである。
豊田瀬理香(とよた せりか):コーチ
九十九里オーナーの孫娘。大学で心理学を専攻。その研究テーマにパイレーツを選び、パイレーツナインを観察する。一平が側にいるときだけぶりっ子になり眼鏡に目が映るが、いなくなると急に態度が変わり眼鏡が不透明になる、という一種の二重人格。またかなりの毒舌で、犬井を精神的に完全に叩きのめしてしまった。初登場時は心理学研究の話で、その次の回でなぜかパイレーツのコーチに就任していたが、その後ほとんど登場しなかった。梶野望都入団の回の直前回だったため、女性の入団の前例を作るためだけのキャラクターだった。

パイレーツ選手の関係者編集

富士 一鉄(ふじ いってつ)
一平の父親。謎の奇病「突発性インキンタマ炎」を患い、普段は臥せっている。一平に輪をかけて熱血漢で、家からは気合がオーラのごとく漂っている。病気を患っている割に体には大リーグボール養成ギプスを付けている事が多い。名前は星一徹から。右投げ。他に母、弟、妹がいる。
松本 菜津美(まつもと なつみ)
一平の高校時代のクラスメイトでガールフレンド。父親の仕事の都合でアメリカに渡ってしまう。いいところを見せたい一平が大奮闘をしたために、出発の日はパイレーツが久々に勝利した。のちに一時帰国。
千葉 久美子(ちば くみこ)
千葉修作の最愛の妻で、旧姓は深松(ふかまつ)。山武天津小湊松戸農林高校で修作らの2年後輩。パイレーツのマスコット的存在で、ほぼ毎試合ホームゲームは見に来ていたり、キャンプなどの時にはよくお手伝いに来る。連載当時のトビラによると、男子大学生読者に人気があったとの事。
深町 総一郎(ふかまち そういちろう)
日本最大の発行部数を誇るスポーツ新聞、報知新聞の隣にある、日本最低の発行部数を笑われている「じゃんぷスポーツ」の熱血新人記者。編集長(顔は西村繁男にそっくり)により不幸にも「パイレーツ番」を任されてしまった記者は、選手たちに毒されておちゃらけた性格になり1年で交代、というのが通例だったようだが、彼だけはまともな性格を保ったまま、連載終了時(及び番外編)までパイレーツ番を続けた。パイレーツのメンバー以外で沢村真の秘密を唯一知る人物で、真子に対し好意を持つ。最終的には真子と交際している。
松原 泉(まつばら いずみ)
パイレーツの英光寮で住み込みで働く。「新潟県から出てきて東京で就職したと思ったら、ホンコンやマカオに売られた」という不幸な経歴を持つ、という偽りの設定で、本当はライバル球団の東海イーグルスから送り込まれたスパイ・001。富士一平をたらし込むことが任務だったがなぜか猿山にときめきを感じ、イーグルスを裏切って英光寮に住み着いてしまった。
村田(むらた)
元粳寅組の組員で、満次の付き人的存在。満次曰く「橋幸夫に似ている」。満次を射殺しようとした鯉の放つマシンガンの餌食に身代わりになったり、ヤクザ時代の習性で「親分」と呼んだ直後に満次に刃物を突きつけられ、殺害されるなど、劇中で何度も死んでいるがそのたびに生き返り、しまいには死んでもすぐ生き返ることが特技になってしまった。
鯉(こい)
粳寅邸の庭の池に棲む鯉。最初のころは餌をやっている満次の指を噛む程度だったのが、だんだんエスカレートして沢田研二の「TOKIO」の物まねをしてみたり、機関銃を乱射して満次の命を狙ったりと、人間顔負けの行動をするようになった不思議な鯉。機関銃を乱射したときは、満次をかばった村田が犠牲になり、改めて満次を狙おうとするが慢心から足(尻尾)を滑らせて池に落ち、魚類でありながら溺死するという最期を遂げた。また例によって村田は後の回で生き返った。
粳寅 満王(うるとら みつお)
満次の父(つまり満太郎の祖父)で、かつて「ウルトラマンキング」と呼ばれた、全国有数の極道。しかし満太郎が満次の堕落を報告しようとしても、「ワシも今どき極道はやめた」と語り、ウルトラマンキングのお面をかぶって笑うほどボケていた。後述の番外編でも登場。初出では「満」となっており、初出と二度目以降では顔(髭の形等)も異なる。

他球団選手・関係者編集

花形見 鶴(はながたみ つる):背番号10、阪神タイガース、ファースト、サード、右打ち
一平をライバルと目する阪神のルーキーで、千葉県の調子高校(架空の野球名門高校。銚子のもじり)出身。玩具会社花形見トーイの御曹司で、一度は野球を退いて会社を継ぐがすぐ倒産させた。名前・外見とも花形満がモデルで、声のイメージも花形役の井上真樹夫で読んでと書かれていた。執事らから「鶴ぼっちゃん」と呼ばれると、鶴の格好で池に「ぼっちゃん」と飛び込んでしまうので嫌っている。説明シーンにも大体「つる」と書かれており、からかった相手に迫ると極端な二頭身になる。一平をライバル視するきっかけは、高校時代に完敗したからだが、対戦自体は調子高校が勝っており、打てなかったのは花形見だけという事になる。プロに入ってからも、一平とは相性が悪く、打てない理由を、父の鶴輪は「富士という少年に特別な感情を抱いているからだ」と指摘するが、当たらずしも遠からずに描かれている。
花形見 鶴倫(はながたみ つるりん)
鶴の父親で花形見トーイ先代社長。パイプを燻らせる一見すると優雅なロマンスグレイだが、実はその髪はアデランス(時にアートネイチャーも使用)である。自分が名前で虐められた過去があり、ストレスで完全禿げ頭のつるりんになってしまい、同じ苦しみを味わわせるために息子に「」という名前をつけた。
馬留丹 星児(ばるたん せいじ):背番号88、広島東洋カープ、ピッチャー、右投げ
馬留丹組の跡取りで、太いつりあがった眉毛が特徴。魔球の使い手でもあり、打者の身体スレスレで変化させて、かまいたち現象を起こす魔球を投げる。その真空波はユニホームを切り落とすほどの威力を持つ。親同士は実は仲がいいが(どう見てもヤクザの抗争を「子供のケンカに、親が出るのも何ですからなぁ」と見守っている。「私らの若い頃を思い出しますな」とも言っているので、関東一円を取り仕切る粳寅組と馬留丹組の抗争からすれば子供のケンカなのかも知れない)、本人は満太郎をライバル視しており、高校野球、ヤクザに続いてプロ野球でも満太郎を追っかけて来た。その満太郎と妹の奈々がいい雰囲気なのが気に食わないが、連載後半の妹と満太郎の結婚でライバルではあるが、義理の兄弟となる。名前は言うまでも無くバルタン星人から取ったもの。所属球団が広島なのは、セ・リーグであるパイレーツと対戦させる事と、ヤクザが多いとされる土地に関連づけたため。中学時代に、満太郎、猿山と同級生と語られるが、千葉の中学に通っていた理由は不明。
馬留丹 奈々(ばるたん なな)
星児の妹。満太郎に密かに想いを寄せている。満太郎と結婚したら「うるとら なな」=「ウルトラセブン」となり、これ以上ウルトラファミリーを充実させてたまるか、という理由で星児から交際を反対されている。不用意な発言で想いが満太郎にばれてしまった後(満太郎も内心では喜んだ)、お見合いをしたくない満太郎に利用されたりするが、その度に思いの深さで満太郎を感動させ、後に結婚する事になる。垂れ目なのを星児などによくネタにされている。
オクラホマ・オカマーズ
米国オクラホマ州を本拠地とするマイナーリーグの球団。パイレーツ同様変わった選手が多く、その名どおりのオカマのほか、サイボーグもいる。球団創設以来一度も試合に勝ったことが無い。苦肉の策として最弱球団と言われるパイレーツと試合を行い、自信を付けようとするが、犬井達の変人ぶりを目の当りにして、逆に「自分たちは野球も変人さも極められない中途半端な奴なんだ」と自信を失う。
キミー・ヘンドリックス
オクラホマ・オカマーズの主力選手。美青年のオカマ。名前はジミ・ヘンドリックスのもじり。

実在の選手編集

長嶋茂雄読売ジャイアンツ、監督
千葉県出身(佐倉高―立教大)ということもあり、よくネタに使われていた。一応出身地の球団ということもあってパイレーツにはやや同情的だが、試合では遠慮しようにも2軍選手で楽勝なので、勝ち星を稼ぐチームとしてパイレーツを扱っている。『劇画それからのパイレーツ』では、千葉パイレーツ監督にも就任した。
王貞治:読売ジャイアンツ、ファースト
言わずと知れた世界の王。長嶋の横に現れることが多く、駄々をこねたり暴れだしそうになる長嶋を抑えることが多く、現実世界同様人格者として表現されている。連載当時800号本塁打を達成した時期であるが、パイレーツ戦で800号となるはずの一打を幻とされてしまう。逆にバッターサークルで準備中に、犬井の股間への会心の一打を食らった事も。なお当時出演したカレーのCMのパロディーの中で、現在2ちゃんねる等のネット掲示板で使われる語尾が「~だお」となる喋り方(『もりもり食べるからだお』)を、王のマネをした犬井たちが史上初めてやっている。
掛布雅之:阪神タイガース、サード
出身地は新潟県だが、千葉県育ちで市立習志野高校卒業。出来るだけパイレーツとはかかわらないようにしているが、千葉に住んでいた時に近所に居たお熊ばあさんに、試合中なのに2時間38分も茶飲み話に付き合わされる。同郷の後輩である花形見を訪問した時は、ほっかむりに鍬を持った農作業姿で現れ、花形見から千葉に同化していると指摘される。
広岡達朗ヤクルトスワローズ、監督
対戦相手として度々登場。作中では「クールな男」として広岡の生真面目さや一言居士の部分を揶揄するような使われ方が多いが、当時日本一を獲得したこともあり、やっぱりパイレーツの面々では頭が上がらない相手。
鈴木孝政中日ドラゴンズ、ピッチャー
千葉県山武郡出身。時速150kmの速球で鳴らした当時の名投手。谷沢健一土屋正勝など、当時中日に所属していた他の千葉県出身者と共にパイレーツの面々と和気藹々と会話するか、なぜかパイレーツの選手に打たれてしまう不幸な役目のどちらかで描かれることが多い。
江川卓:読売ジャイアンツ、ピッチャー
江原とは違いこちらは本物。やたら態度がでかく描かれており、長嶋が「自分より偉そう」と泣くシーンも度々。また、パイレーツのアホなことに時折対抗することもある。よく鼻血を出す。
中利夫:中日ドラゴンズ 監督
ジェロニモが加入した頃の試合で外国人選手・フレッドを起用した際、ジェロニモが大暴れした際、「あんな、暴れ馬」と日上にジェロニモの暴走に対し、抗議している場面のみ登場。
山田久志:阪急ブレーブス、ピッチャー
パ・リーグ選手のため、登場はオールスター戦と岡山で行われたオープン戦。作者の名前「ひさし」と読みが同じであるため、思い入れが強い。このことは作中でも書かれている。

阪急の選手では上記の岡山でのオープン戦のみだが、他に、福本豊、当時の監督の上田利治(第一次政権)が登場する。当時は、阪急の黄金時代(リーグ4連覇、日本シリーズ優勝3回)だったが、オールスター以外でパリーグの選手が登場するのは阪急の選手だけである。

デーブ・パーカーピッツバーグ・パイレーツ、ライト
1979年に日米野球で来日した時の模様が描かれ、試合中に(試合に出場していない)犬井に「(同じ)パイレーツ」とふざけられ、一緒にふざけていたが急にシリアスな表情に戻り、「パイレーツの名が汚れる」と返した。
ジョン・シピン:読売ジャイアンツ
試合で登場するコマは少ないが、沢村真が最終登板となる試合で完全試合を達成した際の27人目の打者として三振に打ち取られる。作者が考案したシャレなのか、達成前のコマでは「ワシャ、シピンじゃ、シビン(尿瓶)じゃない」と呟いている。他に、連載後半で乱闘の際に獅子に豹変する描写がある。
定岡正二:読売ジャイアンツ、ピッチャー
連載初期、長嶋巨人が連覇を達成した直後の後楽園球場での試合で登板、満太郎の風貌に怖がり、長嶋も「新人が怖がるからサングラスを外してくれ」と訴え、やむなく、満太郎がサングラスを外すと外見とのギャップに長嶋と大爆笑している。
中畑清:読売ジャイアンツ、内野手
連載後期、沢村の完全試合の回に登場、やや惚けたキャラに描かれていて、「絶好調」と呟きながらも三振に討ち取られ、「絶好調じゃないじゃないか、清」と長嶋、江川ら、ナインにブーイングを受けている。

その他編集

シラ毛虫
場がシラけると出てくる虫。本作の非人間キャラとしては最もウケた存在。文字通り白い毛虫。
ゼンゼン虫
おもしろいことを言ったのに無視された時に登場するカタツムリ(でんでん虫)。シラ毛虫の二匹目のドジョウを狙ったが、あんまり受けなかったキャラ。
ポキ星人
ストーリーには全然関係なく、「ワラシ、通リスガリノポキ星人アル」の台詞と共に登場する、河童のような宇宙人。
殺し屋
たびたび粳寅満太郎の命を狙うが、成功した例がない。インテリ(東大卒)の割りに台詞を間違えることが多い。
変態坊主/猫又 玉三郎(ねこまた たまさぶろう)/恥 一発(はじ いっぱつ)
パイレーツの前に現れる霊感坊主(正式名称不明)、昔犬井とバッテリーを組んでた流産大野球部顧問、恥可苦馬の父親と一人三役を演じるという大変な人物。それぞれヒゲの形が違い、つけ間違えて登場した事もある。

球団記録編集

順位編集

年度 順位
1968年 8位(最下位)
1969年 8位(最下位)
1970年 8位(最下位)
1971年 8位(最下位)
1972年 8位(最下位)
1973年 8位(最下位)
1974年 8位(最下位)
1975年 8位(最下位)
1976年 8位(最下位)
1977年 8位(最下位)
1978年 8位(最下位)
1979年 7位 球団創設史上初の最下位脱出
1980年 8位(最下位)
1981年 不明

チーム記録編集

投手記録編集

  • 完全試合=沢村真(80年、巨人戦。19歳9ヶ月での達成は完全試合最年少。)

打者記録編集

永久欠番編集

1:(沢村真) 2:鬼頭

戦力編集

結成当初は千葉農協のバックアップと親会社の「ツクモリ・ノウキ」の繁盛で金満球団だったが、オーナーの放漫経営で見る見るうちに、キャンプも千葉県内で満足に行えない貧乏球団となった。慢性的な選手不足とされていたが、実はファームが存在しており、選手そのものが不足しているわけではない。しかし、パイレーツの「ファーム」はまさに「農場」であり、ファーム行きを宣告された選手は「農作業で足腰を鍛える」という建前の元、そのまま本当に農業をし続けることになる。因みに、連載中、一コマだけ登場する「二軍監督」も野球関係者と言うよりも「農夫(正規のユニフォーム姿ではなく、『ファーム監督』の名札が付けられて麦わら帽子や地下足袋など農作業姿をしている)に近い風貌であるが、初期のキャンプと連載後半には正規のユニフォーム姿の「二軍選手」が複数登場する。但し、中には「壁」捕手や君津兵吉の様に本来戦力になりそうな選手が全くいなかったわけではない。他に、何故か、作中の登場はあっても上記のスターティングメンバーの陰に隠れ、名前もなく、作中の試合には登場しないものの、初期の後楽園球場の開幕戦で試合前、ベンチでトランプに興じる選手が数名、満太郎が刑期を終え、球場入りした際、『ウルトラマンタロウが来た』と叫び、直後に本人から往復ビンタを食らう選手がいた。

最も欠如していたのは(選手たちの常識を除いて)投手力で、富士一平の入団まではまともなローテーションが組めておらず、後に江原、沢村の入団によりかろうじて試合になるローテーションが組めるようになる。そのため、一平などは昭和40年代ごろのピッチャーの様な連投などのハードローテーションで投げることも少なからずあった。また、一平も3年目の1979年には、10勝9敗5S・防御率2.73という成績を挙げ、見事10勝投手に成長した。

これに比べて野手陣の実力はかなり高い。俊足巧打の1番打者の粳寅は79年シーズンには、2割9分1厘・24本塁打・61打点・24盗塁の自己最高成績をマークしている。数字だけならセ・リーグは勿論球界でもトップクラスの核弾頭である。2番打者の猿山も、投手としては防御率7点台と二流だが三塁手としてはリーグ屈指の好打者(80年シーズンは、3割4厘・21本塁打・68打点)である。4番打者の千葉も例年3割・40本塁打・100打点近くを稼ぎ出す掛布雅之クラスの強打者で、ジェロニモとの3・4番コンビの強打は決して他球団のスラッガーとも見劣りしない。5番の犬井は打率こそ2割そこそこだが20本塁打と高い打点を弾き出すクラッチヒッター。6番稲刈は欠場が多いが、80年シーズンには90試合出場ながら2割5分8厘・10本塁打を打つ長距離砲である。

守備力も実はかなり高い。キャッチャー犬井は沢村のフォークボールにも対応でき、一平の投球面の弱点(球が速いだけ)を指摘し、一方でリーグ屈指の左腕投手に成長させるなど、捕手としては充分に実力者と言える。また、ショート獅子丸の守備はゴールデングラブ賞ものであり、セカンドの昆も守備面で活躍している。センターのジェロニモは本塁打をモヒカンで叩き落とすことができ(実はルール違反でこれをやると三塁打扱いにされる)、ライト粳寅も俊足から守備範囲は広かったと考えられる。穴はレフト千葉くらいのものである。しかし、現実のプロ野球でも、2000年の大阪近鉄バファローズや2003年の横浜ベイスターズなど、打線はリーグでも最強でありながらシーズン順位は最下位というのは決して珍しいことでは無い。1998年の千葉ロッテマリーンズなどは打率リーグ1位の上に防御率もリーグ2位だったのに順位は最下位、2006年のパ・リーグ最下位の東北楽天ゴールデンイーグルスも、打線では規定打席到達の3割打者が4人もいた。

試合は退場者続出のために没収試合や無効試合も存在することがあり、対する他球団は主力温存の機会とばかりに無名選手ばかりを出場させることになる。しかし、中には犬井が試合開始直後に退場処分となったために、逆に試合に勝ったこともある。連載初期の後楽園球場での開幕戦では「サードが田植えで忙しいから」との理由でベンチ入りせず、8人しかいないこともあり、挙句の果てには昆が加入するまでの間、セカンドがいなかった試合さえもあった(試合らしい試合が行われた描写が沢村の完全試合樹立前後と少ないとは言え、いずれのケースも実際には試合を行う事は不可能)。

ファン編集

ファンクラブは地元千葉県の農協で、農協のネットワークで全国の農協からの協力を取り付け、遠征先の協力を受けている。ファン感謝デーは「農協の日」と呼ばれ、地元の老人がスタンドに大挙して埋め尽くし暴走し、選手も悪乗りするので、試合が滅茶苦茶になっている。他に、ヤクルトが初優勝を決める試合が「農協の日」と日程が重なり、試合冒頭、実況のアナウンサーが「ヤクルト優勝決定試合の模様をお伝えします」と発言し、直後に支持者から鍬など農機具で袋叩きにされている。

ファンクラブは組織票でオールスターをパイレーツの選手で独占できるほど厚く、チーム名が企業名でなく地域名であること、ファームの選手が農業に励んでいることと合わせて、千葉県内においてはチームへの支持はそれなりに高く、後にJリーグやプロ野球に見られる地域密着チーム、ベースボール・チャレンジ・リーグなど独立リーグのようなチームとなっていた。

現実の球界編集

脚注編集