古江彩佳
古江 彩佳[1](ふるえ あやか、2000年5月27日 - )は、兵庫県神戸市出身の日本の女子プロゴルファーである。所属は富士通。
Ayaka Furue | ||
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基本情報 | ||
名前 | 古江 彩佳 | |
生年月日 | 2000年5月27日(22歳) | |
身長 | 153 cm (5 ft 0 in) | |
体重 | 54 kg (119 lb) | |
国籍 |
![]() | |
出身地 |
![]() 兵庫県神戸市 | |
経歴 | ||
プロ転向 | 2019年=JLPGA91期 | |
優勝数 | ||
日本LPGA | 7(アマチュアとして1勝) | |
LPGAメジャー選手権最高成績 | ||
ANA | 44T(2022) | |
全米女子プロ | 予選落ち(2022) | |
全米女子OP | 予選落ち(2022) | |
全英女子OP | 20位(2021) | |
エビアン | 4位(2021) | |
成績 | ||
初優勝 | 富士通レディース(2019年)※アマチュアとして | |
ベストスコア | 64 | |
世界ランク最高位 | 14位 (2021年11月8日付) | |
賞金ランク最高位 | 2位(2020-21年) | |
2022年6月10日現在 |
経歴編集
両親の影響で3歳からゴルフを始め[2]、その頃より父親の古江芳浩に師事している[3]。ゴルフと並行して4歳から水泳もしていた[3]。
アマチュア時代編集
2012年「関西小学生ゴルフ選手権」、神戸市立長田中学校在学中の2014年と2015年の「関西中学校ゴルフ選手権」、2015年「全国中学校ゴルフ選手権」[4]、2016年「関西高等学校ゴルフ選手権」など数々の大会で優勝し、2016年の「日本女子オープンゴルフ選手権競技」に出場(28位タイ)して頭角を現す[2]。
また2013年の第30回アオノジュニアゴルフ大会小学生高学年では安田祐香[注 1]との優勝争いとなりサドンデスのプレーオフで安田に勝利した記録が残る[5]。
2017年と2018年はJGAナショナルチーム入り[2]。稲見萌寧等と共に挑んだ2017年の「ネイバーズトロフィーチーム選手権」で個人7位タイ[6]、団体優勝[7]。安田祐香などと共に挑んだ2018年の「トヨタジュニアゴルフワールドカップ」で個人4位、団体優勝[8]。また、佐渡山理莉等共に挑んだ同年の「第18回アジア競技大会ゴルフ競技」で個人4位、団体5位[9]。
2019年、3年間クラスメイトだった安田祐香とともに滝川第二高校を卒業。 六甲国際ゴルフ倶楽部に研修生として就職した[10]。
同年10月、最終プロテストを控えていた為、アマチュアとして出場する最後のプロの試合に予定していた日本女子プロゴルフ協会(LPGA)ツアー「富士通レディース」で[11]、史上7人目の同ツアーアマチュア優勝を果たした[12]。この優勝により古江は最終プロテストが免除される形でプロ入りが可能となり[12]、同年10月22日にLPGAに入会申請書を提出した[11]。ミレニアム世代プロ第1号となった。
神戸市営地下鉄海岸線の各駅には、海岸線開業にあたって神戸市交通局が募集した2000年生まれの赤ちゃんの「手形・足形タイル」が飾られており、 安田とともにハーバーランド駅には自身の赤ちゃん時代の手形足形が飾られている。
2019年10月23日付でJLPGAに入会、 JLPGA91期生となった[1]。
プロ戦績編集
プロ転向初戦の同年11月「樋口久子 三菱電機レディスゴルフトーナメント」こそ予選落ちしたが[13]、「大王製紙エリエールレディスオープン」は4位タイ、プロとしての公式戦初戦「JLPGAツアーチャンピオンシップリコーカップ」では2位タイに入った。同年はプロデビュー戦から4戦のみながら、年間獲得賞金ランキングで54位に食い込んだ[14]。
同年12月、日本ゴルフトーナメント振興協会(GTPA)「特別賞」を受賞[15]。さらにLPGAアワード「敢闘賞」を受賞した[16]。
新型コロナウイルス流行の影響でシーズン開幕が大幅に遅れた2020年シーズンでは、東海クラシックレディースで東浩子とのプレーオフを制してプロ初優勝(通算2勝目)を飾り[17]、伊藤園レディスゴルフトーナメントでは酒井美紀とのプレーオフを制して3勝目を挙げると[18]、その翌週の大王製紙エリエールレディスオープンでは最終日に後続を引き離し、自身初となる4日間大会での優勝を2週連続で飾ると共に宮里藍、畑岡奈紗に次ぐ史上3位(20歳179日)となる若年での通算4勝目を挙げた[19]。そして2020年最終戦のJLPGAツアーチャンピオンシップリコーカップでは3週連続優勝こそ成らなかったが単独2位に入ったことにより、11月30日時点の世界ランキングを14位として東京オリンピック日本代表候補に名乗りを上げた[20]。
2021年に入ってからは思うように調子が上がらない状況が続いたが、7月にはプロ入り後初となった全米女子プロゴルフ協会(LPGA)ツアーのメジャー大会であるアムンディ・エビアン選手権(フランス)に出場し、4位に入賞した[21]。その後、イギリスへ転戦してAIG女子オープン(全英女子オープン)に出場、日本選手最高となる20位となった[22]。そして10月の富士通レディースでは勝みなみと首位タイで迎えた最終日の競技が雨天中止となるも勝との優勝決定戦(プレーオフ)が3ホールオールスコア方式で行われ、古江が2ホール目でバーディーを奪ってリードすると、3ホール目をパーで収めて勝を振り切りプロ通算4勝目(ツアー5勝目)を挙げた[23][24]。またプロとアマ両方での同一トーナメント大会を優勝した例としては宮里藍、畑岡奈紗[注 2]に続いて3人目となった[23]。またこの勝利の後に2022年からLPGAツアーに本格的挑戦することを決意し、12月のクオリファイングトーナメント最終予選会に出場することを発表した[25]。そして富士通レディースの翌週に自身の地元である兵庫県で開催されたNOBUTA GROUPマスターズGCレディースでは3日目に単独首位に立ちそのまま最終日も無難なゴルフで首位を守り切って二度目の2週連続優勝でツアー6勝目を挙げた[26]。その2週間後のTOTOジャパンクラシックでは3日目に首位に立つと最終日もほぼ危なげないゴルフで逃げ切り、ツアー7勝目を挙げた[27]。
トーナメント成績編集
アマチュア出場編集
本稿はJGAプロフィールページに基づき[2]、来歴に記載のない物のみ記す。(L)はローアマチュア
- 2017年
- 大東建託・いい部屋ネットレディス 20位T(L)
- 日本女子オープンゴルフ選手権競技 41位T
- 2018年
- 中京テレビ・ブリヂストンレディスオープン 20位T(L)
- 大東建託・いい部屋ネットレディス 11位T
- 日本女子オープンゴルフ選手権競技 32T
- 2019年
- 中京テレビ・ブリヂストンレディースオープン 14位T(L)
- 大東建託・いい部屋ネットレディス 8位T(L)
- リゾートトラストレディス 3位T(L)
- パナソニックオープンレディースゴルフトーナメント 25位T(L)
- スタジオアリス女子オープン 10位T(L)
- ヨコハマタイヤゴルフトーナメントPRGRレディースカップ 29位T(L)
ツアー優勝編集
JLPGAツアー (7)編集
No. | Date | Tournament | スコア | 2位との差 | 2位(タイ) |
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1 | 2019年10月20日 | 富士通レディース[注 3] | −17 (67-65-67=199) | 2打差 | 稲見萌寧 |
2 | 2020年9月20日 | デサントレディース東海クラシック[注 4] | −15 (66-67-68=201) | プレーオフ | 東浩子 |
3 | 2020年11月15日 | 伊藤園レディスゴルフトーナメント | −12 (69-65-70=204) | プレーオフ | 酒井美紀 |
4 | 2020年11月22日 | 大王製紙エリエールレディスオープン | −15 (65-71-64-69=269) | 3打差 | イ・ミニョン |
5 | 2021年10月17日 | 富士通レディース[注 5] | −12 (65-67=132) | プレーオフ | 勝みなみ |
6 | 2021年10月24日 | NOBUTA GROUPマスターズGCレディース | −12 (69-71-67-69=276) | 1打差 | 西郷真央 |
7 | 2021年11月7日 | TOTOジャパンクラシック | −16 (68-67-68-69=272) | 3打差 | 稲見萌寧 |
LPGA米メジャー出場編集
年度 | シェブロン選手権 | 全米女子オープン | 全米女子プロ選手権 | エビアン選手権 | 全英女子オープン |
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2020 | ー | ー | ー | ー | ー |
2021 | ー | ー | ー | 20位 | 4位 |
2022 | 44位 | 予選落ち | 予選落ち |
JLPGA年間順位編集
年度 | 出場試合数 | メルセデス
ランキング |
獲得賞金 | 平均
ストローク数 |
優勝回数 | 備考 |
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2019 | 3試合 | 78.5pt (94位) | ¥20,730,000 (54位) | 70.3846 (--位) | 0回 | 翌シーズン前半戦出場権獲得 |
2020-21 | 46試合 | 3,845.16pt (1位) | ¥246,743,575 (2位) | 70.3664 (2位) | 6回 | シーズンMVP,初シード権獲得 |
2022 |
プロフィール編集
脚注編集
注釈編集
- ^ 古江と安田は後に滝川第二高等学校で同級生となる。
- ^ 宮里藍は「ミヤギテレビ杯ダンロップ女子オープンゴルフトーナメント」、畑岡奈紗は「日本女子オープンゴルフ選手権競技」をプロとアマ双方で制覇している。
- ^ この時はアマチュア選手として出場し、ツアー初優勝
- ^ プロ転向後、ツアー初優勝
- ^ 最終日の競技が雨天中止となり、プレーオフのみ挙行された。
出典編集
- ^ a b “古江 彩佳 プロフィール詳細”. 日本女子プロゴルフ協会. 2019年10月23日閲覧。
- ^ a b c d “古江 彩佳選手のプロフィール”. JGA. 2019年10月23日閲覧。
- ^ a b “ジュニアは参考にしたい 古江彩佳の強じんな体のつくり方”. ゴルフダイジェスト・オンライン (2019年10月21日). 2019年10月25日閲覧。
- ^ “平成27年度全国中学校ゴルフ選手権大会 (PDF)”. 競技・大会情報. 日本高等学校・中学校ゴルフ連盟 (2015年8月6日). 2020年12月25日閲覧。
- ^ “第30回アオノジュニアゴルフ大会 中高生の部”. 関西ゴルフ練習場連盟 (2013年4月4日). 2020年1月16日閲覧。
- ^ “2017年度(第17回)ネイバーズトロフィーチーム選手権 女子 個人”. JGA (2017年4月23日). 2019年10月23日閲覧。
- ^ “2017年度(第17回)ネイバーズトロフィーチーム選手権 女子 団体”. JGA (2017年4月23日). 2019年10月23日閲覧。
- ^ “2018年トヨタジュニアゴルフワールドカップの結果”. ALBA.Net (2018年6月15日). 2019年10月23日閲覧。
- ^ “2018年「第18回アジア競技大会」ゴルフ競技成績”. ALBA.Net (2018年8月26日). 2019年10月25日閲覧。
- ^ “ハウスキャディもこなす研修生 古江彩佳は予選会で「64」”. ゴルフダイジェスト・オンライン (2019年4月11日). 2019年10月20日閲覧。
- ^ a b “古江彩佳が女子プロ協会に入会申請書を提出 次週からプロとして出場”. ALBA.Net (2019年10月22日). 2019年10月23日閲覧。
- ^ a b “古江彩佳が史上7人目のアマチュア優勝”. ゴルフダイジェスト・オンライン (2019年10月20日). 2019年10月20日閲覧。
- ^ “【2019】樋口久子 三菱電機レディスゴルフトーナメント フルリーダーボード”. 一般社団法人. 日本女子プロゴルフ協会 (2019年11月3日). 2019年11月4日閲覧。
- ^ “渋野超え?の笑顔持つ古江彩佳らプラチナ世代に注目”. 日刊スポーツ (2019年12月4日). 2019年12月11日閲覧。
- ^ “渋野日向子が新人賞と特別賞 初のダブル受賞”. ゴルフダイジェスト・オンライン (2019年12月11日). 2019年12月11日閲覧。
- ^ “年度別一覧2019 | LPGAアワード”. 日本女子プロゴルフ協会. 2019年12月19日閲覧。
- ^ "20歳古江彩佳がプロ初優勝 プレーオフで東を下す". ニッカンスポーツ・コム. 日刊スポーツ新聞社. 20 September 2020. 2020年9月20日閲覧。
- ^ "古江彩佳が今季2勝目 プレーオフで酒井美紀と決着". ニッカンスポーツ・コム. 日刊スポーツ新聞社. 15 November 2020. 2020年11月15日閲覧。
- ^ "古江-15で2週連続V 宮里、畑岡に次ぐ年少4勝". ニッカンスポーツ・コム. 日刊スポーツ新聞社. 22 November 2020. 2020年11月22日閲覧。
- ^ "古江、世界ランク14位浮上 16位の渋野を抜いて日本勢2番手に". Sponichi ANNEX. スポーツニッポン新聞社. 1 December 2020. 2020年12月1日閲覧。
- ^ "古江彩佳は通算-15で4位、優勝ミンジ・リーに3打差 梶谷翼48位". ニッカンスポーツ・コム. 日刊スポーツ新聞社. 26 July 2021. 2021年8月17日閲覧。
- ^ "全英女子OP、古江彩佳20位・畑岡奈紗26位…ノードクイストが初V". Yomiuri ONLINE. 読売新聞社. 23 August 2021. 2021年10月17日閲覧。
- ^ a b "古江彩佳がプレーオフ制し優勝 史上3人目のプロ、アマ同一大会制覇". ニッカンスポーツ・コム. 日刊スポーツ新聞社. 17 October 2021. 2021年10月17日閲覧。
- ^ "古江彩佳、プレーオフで勝みなみ下し今季4勝目…富士通レディース". Yomiuri ONLINE. 読売新聞社. 17 October 2021. 2021年10月17日閲覧。
- ^ "古江彩佳「今しかないかも」来季米ツアー参戦かけ最終予選会にエントリー". ニッカンスポーツ・コム. 日刊スポーツ新聞社. 20 October 2021. 2021年11月7日閲覧。
- ^ "古江彩佳が史上9人目の2週連続V「集中が最後まで途切れなかった」". ニッカンスポーツ・コム. 日刊スポーツ新聞社. 24 October 2021. 2021年10月24日閲覧。
- ^ "古江彩佳が今季6勝目 賞金ランクトップの稲見2位で400万円差肉薄". ニッカンスポーツ・コム. 日刊スポーツ新聞社. 7 November 2021. 2021年11月7日閲覧。