台北賓館(たいほくひんかん)は、台湾台北市中正区凱達格蘭大道1号に初材する中華民国の国家招待所(迎賓館)である。外交部が管理している。

台北賓館
各種表記
繁体字 臺北賓館
拼音 Táibĕi Binguăn
注音符号 ㄊㄞˊ ㄅㄟˇ ㄅㄧㄣ ㄍㄨㄢˇ
発音: タイベイビングァン
台湾語白話字 Tâi pak Pin-kóan
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概要 編集

台北賓館は日本統治時代台湾総督官邸で、明治32年(1899年)4月に起工し、明治34年(1901年9月26日に完成した。設計は福田東吾野村一郎が担当した。しかし、木材がシロアリの被害を受けたため、明治44年(1911年)から森山松之助の設計により増改築工事を経て、大正2年(1913年)3月に現在の建物となった。

フランス風のバロック様式、2階建の西洋館で、内装は豪華絢爛である。台湾総督の暮らす住居と執務の場である官邸であった。また、迎賓館の機能もあり、皇太子時代の昭和天皇をはじめ、数々の要人が宿泊した。前庭は西洋庭園だが、内庭は日本庭園になっている。

西洋館は住居としての使い勝手は必ずしも良くなかったことから、第8代台湾総督・田健治郎の時に数寄屋造りの別館が新設され、総督の日常生活の場となった。西洋館の方は専ら迎賓館的な扱いとなり、園遊会や茶話会など行事の場所として度々利用された。

第2次世界大戦の終結後、中華民国に引き渡され、しばらく台湾省政府主席の官邸となったが、1950年以降、迎賓館として使われるようになった。日華平和条約はこの台北賓館で1952年4月28日に調印されている。

1977年に修復工事が行われた。2001年に本館を閉鎖し、全面補修工事を受け2006年6月に再開館した。

施設公開 編集

 

台北賓館は戦後、長い間非公開とされていたが、2006年6月4日より年に数回の頻度で一般公開が行われている。原則として月1回の総統府公開の日に合わせて公開される(ただし、公務が入ると中止になることがある)。

2009年4月28日には、日華平和条約調印時の様子を再現した展示が完成。調印当時の日本側代表河田烈大蔵大臣、台湾側代表葉公超外交部長ら列席者5名の銅像や史料が陳列された。

ギャラリー 編集

外部リンク 編集

座標: 北緯25度02分24秒 東経121度31分00秒 / 北緯25.0401度 東経121.5166度 / 25.0401; 121.5166