名古屋臨海高速鉄道あおなみ線

日本の愛知県名古屋市中村区から港区を結ぶ名古屋臨海高速鉄道の鉄道路線

あおなみ線(あおなみせん)は、愛知県名古屋市中村区名古屋駅から同市港区金城ふ頭駅までを結ぶ名古屋臨海高速鉄道鉄道路線である。あおなみ線は2003年11月に公募によって決定した愛称で、由来はイメージカラーの青から「あお」、名古屋から「」、港から「」をそれぞれ採ったものである[1]。旅客案内上は「あおなみ線」で統一されている[1]

Aonami line logo.svg あおなみ線
(西名古屋港線)
Nagoya Rinkai Kosoku Railway Company 1000 Series 01.JPG
あおなみ線の沿線風景(ささしまライブ駅付近)
概要
起終点 起点:名古屋駅
終点:金城ふ頭駅
駅数 11駅
路線記号 AN
運営
開業 1950年6月1日 (1950-06-01)
旅客営業開始 2004年10月6日
所有者 日本国有鉄道
東海旅客鉄道
名古屋臨海高速鉄道
運営者 名古屋臨海高速鉄道(第1種鉄道事業者)
日本貨物鉄道(第2種鉄道事業者)
使用車両 車両の節を参照
路線諸元
路線総延長 15.2 km (9.4 mi)
軌間 1,067 mm (3 ft 6 in)
電化 直流1,500 V 架空電車線方式
運行速度 最高100 km/h
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正式な路線名称は西名古屋港線(にしなごやこうせん)である[1][2]。元々は笹島駅から西名古屋港駅間の貨物線で、日本国有鉄道(国鉄)および後身の東海旅客鉄道(JR東海)が保有する東海道本線の貨物支線(貨物列車は日本貨物鉄道〈JR貨物〉が運行。詳細後述)の一つであり[3]、「西名古屋港線」は通称であった。

概要編集

停車場・施設・接続路線
 
 
 
 
   
稲沢線(貨物線)
   
 
 
 
 
JR東海東海道線
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
0.0
0.0
AN01 名古屋駅    
     
 
 
 
 
 
 
近鉄名古屋駅名鉄名古屋駅
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
西名古屋港線(あおなみ線)
         
名鉄名古屋本線
   
 
 
 
 
 
 
 
JR東海:東海道線・中央線
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
JR東海:東海道新幹線
     
 
 
 
JR東海:関西線
 
 
 
       
近鉄名古屋線
         
名市交東部線未成線
         
-
0.0
笹島駅 -1986
         
0.8
-
AN02 ささしまライブ駅
         
ささしま米野歩道橋
         
米野駅
       
愛知駅 -1909
       
黄金駅(仮称) 未成駅
       
JR東海:名古屋車両区
         
       
       
1.8
1.8
笹島信号場
         
名古屋高速万場線
       
黄金駅(近鉄)
         
日清製粉名古屋工場
       
名古屋工場・名古屋車両所
     
烏森駅
       
←近鉄:名古屋線
 
 
 
 
   
←JR東海:関西線
   
 
 
 
 
3.3
-
AN03 小本駅
     
   
       
名古屋市電下之一色線/小本電停
   
4.3
-
AN04 荒子駅
   
-
5.1
名古屋貨物ターミナル駅
   
5.2
-
AN05 南荒子駅
   
5.9
-
AN06 中島駅
 
 
 
 
 
中部鋼鈑
     
南方貨物線(未成線)
 
7.1
-
AN07 名古屋競馬場前駅
 
8.2
-
AN08 荒子川公園駅
 
荒子川
     
名古屋市電:築地線/一州町電停
 
9.8
-
AN09 稲永駅
   
稲永埠頭
   
11.0
-
潮凪信号場
   
   
-
12.6
西名古屋港駅 -2001
   
潮凪車庫
   
12.1
-
AN10:野跡駅
   
ニチハ名古屋工場
 
伊勢湾岸自動車道
 
15.2
-
AN11 金城ふ頭駅
 
空港新舞子方面延長構想

名古屋市の中心部と鉄道空白地帯であった港区南部(名古屋港金城埠頭)を結ぶため、東海道本線の貨物支線である西名古屋港線(西臨港線)を全面改良(複線電化・高架化)の上、旅客・貨物共用化した路線である。全線が立体交差であり、このうち小本 - 金城ふ頭間が高架線となっている。沿線には名古屋市国際展示場(ポートメッセなごや)、リニア・鉄道館レゴランド・ジャパン名古屋競馬場イオンモール名古屋みなとなどの大型集客施設がある。荒子駅以南は名古屋市営地下鉄東山線は建設されず、鉄道輸送はあおなみ線に譲っている。この辺りは海抜が低く、1959年の伊勢湾台風の時は水没したので、高架鉄道の建設が求められた。

旅客列車は、JR東海から当路線を譲渡され、第一種鉄道事業者として保有している名古屋臨海高速鉄道が運行している。また、同路線のJR東海からの譲渡後もJR貨物が第二種鉄道事業者として、名古屋 - 名古屋貨物ターミナル間において貨物列車の運行を行っている(同路線におけるJR東海の第一種鉄道事業は譲渡日で廃止)。線路は名古屋駅で東海道本線の貨物支線(稲沢線)と接続している。

2010年(平成22年)度の輸送密度は約8,385人/日[4]2011年(平成23年)度は約12,867人[5]2012年(平成24年)度は約12,538人[6] である。

全駅でICカード乗車券manacaTOICAおよび交通系ICカード全国相互利用サービスに対応するカード(KitacaSuicaPASMOPiTaPaICOCAnimocaはやかけんSUGOCA)に対応している。ICカードの全国規模での相互利用については、まず2013年3月23日よりSuicaへの対応を開始し、2016年3月12日より残りの7種への対応を開始した[7]

安全対策としてすべての駅のホームにホームドア(可動式ホーム柵)が設置された。金城ふ頭駅にはフルスクリーンタイプのホームドア、それ以外の駅には可動式ホーム柵を設置している。将来の輸送量増加に対応するため、各駅のホーム有効長は20 m車6両分が確保されている。ただし、開業から現在まで4両編成での運行のため、使用していない部分は金属製の柵で区切って立入禁止としている。また、バリアフリーに対応するため、全駅にエレベーターが設置されている。

 
あおなみ線のホーム
(ささしまライブ駅)

車内自動放送は、日本語が加藤純子、英語がクリステル・チアリの声である。どちらも駅名部分は日本語風に発音する。名古屋駅・中島駅・金城ふ頭駅を除く各駅は「巡回駅」となっており、2015年10月以降は駅員が通常無配置となっている。

各駅のホーム上屋は特徴的で、海をイメージした波形になっている。

名古屋市営地下鉄の車内の路線図には、名古屋ガイドウェイバス ガイドウェイバス志段味線ゆとりーとライン)、愛知高速交通東部丘陵線(リニモ)と共に、当路線も記載されている。

路線データ編集

歴史編集

西名古屋港線の建設編集

名古屋港への貨物線としては名古屋港線が明治期より存在したが、港湾の拡張に伴って新たな貨物線建設の必要性が高まっていた。このうち港西側の貨物線として計画されたのが西名古屋港線であり、1937年(昭和12年)の10号地(現・潮凪埠頭)造成の時点で建設が検討されていたが、戦時突入により計画は棚上げとなった[9]

戦後、1947年(昭和22年)8月に愛知県名古屋市および名古屋商工会議所から貨物線建設の要請があり、同年10月より建設に向けた測量を開始した[9]。愛知県との協定により用地買収及び起点8.3km以南の工事費は県負担(総工費1億1000万円中、4000万円を県が負担)とすることが決まった。1948年(昭和23年)11月には国鉄本社からの承認を受け、同年12月より建設を開始した[10]

構造物は荒子川橋梁がある程度で、主要道路や名古屋市電下之一色線築地線との交差は全て平面交差であった[10]。荒子川橋梁は1949年(昭和24年)10月に架設され、西名古屋港駅構内の建設も1950年(昭和25年)3月に完工[10]、路線は同年6月1日に開業した[11](『岐阜工事局五十年史』では4月5日[10])。

旅客化へ編集

当初、名古屋市港区南部方面への鉄道整備は名古屋市営地下鉄東山線を延伸することが考えられていたが、西端は高畑駅まで開業したにとどまり、以南は近傍を通る既設の東海道本線の貨物支線である西名古屋港線を活用することとなった。国鉄分割民営化の際には、将来の旅客線化のために東海旅客鉄道が西名古屋港線を第一種鉄道事業者として承継した。

1992年(平成4年)の運輸政策審議会答申第12号で名古屋 - 稲永 - 金城ふ頭間が2008年(平成20年)までに整備することが適当である路線として位置付けられ、事業主体として名古屋市を筆頭に愛知県、名古屋港管理組合といった公共団体、日本政策投資銀行、東海旅客鉄道を始めとする民間企業複数社の出資により第三セクター会社の名古屋臨海高速鉄道が1997年(平成9年)に設立された。同年に第一種鉄道事業免許を取得し、1999年(平成11年)に着工、2004年(平成16年)10月6日の名古屋 - 金城ふ頭間開業を迎えることになった。

なお、審議会では名古屋貨物ターミナル駅 - 笠寺駅 - 大府駅間のバイパス線として建設が行われたものの、国鉄末期に貨物輸送量の激減で工事が凍結された東海道本線貨物支線(南方貨物線)の旅客化も検討されたが、こちらは実現せず、2002年(平成14年)よりすでに完成していた高架橋の撤去・跡地の売却が進んでいる。

直通運転計画・延伸計画編集

当線は、1992年(平成4年)の運輸政策審議会答申第12号において、同答申で計画が示されている市交東部線(笹島地区と日進市岩崎地区を結ぶ路線)との相互直通運転を検討するとある[12] が、事業化の予定の見通しは今のところない。

また、建設前に中部国際空港方面への延伸の検討もされていたが、建設費が当時公表で推定総工費2,000億円と大きくなるため撤回された。その後、名鉄常滑線 新舞子駅までの延伸が再検討され、事業費は約800億円と試算されている[13]

年表編集

  • 1947年昭和22年)10月 - 貨物線建設にむけ国鉄岐阜工事局が測量を実施[9]
  • 1948年(昭和23年)12月1月 - 国鉄本社の承認を受け着工[10]
  • 1950年(昭和25年)6月1日 - 国鉄の東海道本線貨物支線(西名古屋港線)として(貨)笹島 - 西名古屋港間 (12.6 km) が開業[11]。。
  • 1971年(昭和46年)4月25日 - 蒸気機関車の使用を停止(無煙化)。
  • 1980年(昭和55年)10月1日 - 名古屋貨物ターミナル駅開業。
  • 1986年(昭和61年)
  • 1987年(昭和62年)4月1日 - 国鉄分割民営化により東海旅客鉄道が第一種鉄道事業者として承継、日本貨物鉄道が第二種鉄道事業者となる。
  • 1997年平成9年)
    • 12月2日 - 名古屋臨海高速鉄道設立。
    • 12月12日 - 名古屋臨海高速鉄道が第一種鉄道事業免許を取得。
  • 1998年(平成10年)3月30日 - 名古屋 - 名古屋貨物ターミナル間 (3.9 km) 電化。
  • 1999年(平成11年)7月14日 - 運輸省(当時)より工事施工の認可を受ける。
  • 2001年(平成13年)3月31日 - 名古屋貨物ターミナル - 西名古屋港間 (8.7 km) 廃止。
  • 2003年(平成15年)
    • 3月31日 - 名古屋 - 名古屋貨物ターミナル間改キロ (+3.1 km)。
    • 8月 - 駅名を正式決定。
    • 11月17日 - 公募の選考により愛称が「あおなみ線」に決まる。
  • 2004年(平成16年)
    • 4月9日 - 潮凪車庫 - 金城ふ頭駅間で試運転を開始[14]
    • 4月12日 - 全線で試運転が始まる[14]
    • 7月 - 営業ダイヤに沿って試運転が始まる。
    • 9月20日 - 沿線区住民を対象にささしまライブ - 金城ふ頭間で試乗会を実施。
    • 9月25日 - 名古屋市民ほか一般を対象に名古屋 - 金城ふ頭間で試乗会を実施。
    • 10月6日 - 名古屋臨海高速鉄道の西名古屋港線(愛称:あおなみ線)として名古屋 - 金城ふ頭間 (15.2 km) が開業。東海旅客鉄道の名古屋 - 名古屋貨物ターミナル間 (7.0 km) の第一種鉄道事業廃止。名古屋 - 名古屋貨物ターミナル間改キロ (-1.9 km)。
  • 2008年(平成20年)10月23日 - 名古屋発の始発列車が同駅出発直後に脱線事故を起こし、22時30分まで上下全線運転見合わせ。事故原因は、運転士が事故前夜の最終列車を留置した際に設置した手歯止めを取り外すことを失念したまま当該列車を発車させたため[15]
  • 2011年(平成23年)12月 - ATS-PT使用開始[8]
  • 2013年(平成25年)
    • 1月18日 - 国土交通省が事業基本計画の変更を認可。名古屋 - 荒子(名古屋貨物ターミナル)間の使用動力に「蒸気」を追加[16][17]
    • 2月16日17日 - 蒸気機関車実験運行として「SLあおなみ号」を運行[18]
    • 12月1日 - 名古屋発稲永行きの最終臨時列車を運行開始。
  • 2015年(平成27年)10月1日 - 運賃を値上げ。名古屋・中島・金城ふ頭の3駅を除いて無人化。
  • 2017年(平成29年)

旅客化後の問題点編集

地元住民にとっても念願の鉄道であり、また沿線には名古屋競馬場などの娯楽施設・商業施設があり、また愛・地球博サテライト会場である「デ・ラ・ファンタジア」へのアクセス路線であることから、この路線が大いに期待された。

しかし、開業直前の1日乗降客数が66,000人と予想されたのに対し、実際には27,000人弱にとどまるなど乗客数が予想を大きく割り込んでおり、当初の需要予測の甘さに対する指摘や、事業計画そのものを疑問視する声が挙がっていた。利用者の伸び悩み要因として、名古屋市は三大都市圏の中では公共交通機関より自動車利用率がやや高く、自動車通勤者を公共交通機関であるあおなみ線に転換させるのが難しいことが挙げられる[24]

市営バスからの旅客の移行もある。また、トランパス対応カードによる名古屋市営交通との乗継割引制度や、連絡定期券割引制度など、市政による支援も大きい。開業当初と比較して早朝・深夜における運行時間帯は拡大し、少しずつではあるが乗客は増えている[25]

2008年10月23日に発生した脱線事故による運休時において、路線の大部分をカバーできる名古屋市交通局(市バス・地下鉄)をはじめとする他の交通機関への振替輸送は行われなかった。この時には、代替バス等も用意されず定期券利用者であっても自己負担で他の交通機関を利用することを強いられた。その後の補償については往復乗車券の支給となったため[26]、名古屋 - 南荒子、名古屋 - 名古屋競馬場前など、市バス複数路線または市バスと地下鉄の乗り継ぎを要する区間の利用については、他の交通機関を使用するために要した額に見合わない補償内容となったケースもある。

2011年3月14日に開館したJR東海の鉄道博物館リニア・鉄道館〜夢と想い出のミュージアム〜」および、2012年にささしまライブ24地区に開設した愛知大学名古屋キャンパスによる乗客増や資産圧縮、人件費の節減により、「あおなみ線経営改善第二次5カ年計画」において2013年度の黒字転換を目指すとし、2011年および2012年には計画目標を達成し、2013年度に黒字化の見込みが立った。しかしながら、鉄道施設の維持や出向社員・OB社員の高齢化による若手社員への技術継承での経営維持から、第二次5カ年計画の期間中ながら「あおなみ線第三次5カ年計画」へと転換することとなった。また、筆頭株主の名古屋市から外郭団体に対する自立経営維持としても次期計画としての「あおなみ線第三次中長期5カ年計画」が別に策定されている[27]

運行形態編集

旅客列車編集

定期列車はすべて各駅に停車する普通列車でワンマン運転を実施している。1時間あたり朝夕ラッシュ時は平日6本(土曜・休日は朝5本・夕方4本)、閑散時は4本の列車が運転される。ほとんどが名古屋駅 - 金城ふ頭駅間の全線を運転する列車だが、朝には(平日は夕方にも)潮凪車庫からの出庫列車として稲永発名古屋行きの区間運転列車がある。お盆期間中の平日も、JRに合わせて平日ダイヤで運行される。大晦日から元旦の終夜運転は行わない。また公式には、2004年(平成16年)10月6日の開業時よりダイヤ改正を行っていない[28] が、2013年(平成25年)12月1日からの毎日、23時半過ぎの通常の最終列車の後の23時台終わりに名古屋発稲永行きの臨時区間運転列車が運行されている。この列車は0時14分に終点に到着する[29]

後述のノンストップ列車の設定後、定期列車は普通と案内されるようになった。

臨時列車・特別ダイヤ編集

名古屋市国際展示場で大規模なイベントや国家試験などが行われる場合は列車を増発することがある[30](一部は稲永駅発の出庫列車を金城ふ頭駅に発駅変更)。また、通常行われない快速運転を実施することもある[31]。沿線でアーティストの無料ライブがあった際には、通常は通勤時間帯でも最小10分間隔のところを7分間隔まで短縮して臨時運転したこともあった。

金城ふ頭駅近くのレゴランド・ジャパン及びメイカーズピアの開業に合わせ、2017年3月10日より名古屋駅 - 金城ふ頭駅間ノンストップの臨時列車を多数運行している[19]。線内に列車待避設備がないため、ノンストップ列車が先行の普通列車を追い抜くことはない。あおなみウォーク・さわやかウォーキング開催時は、荒子川公園駅などにノンストップ列車が臨時停車することがある[32][33](自動放送は臨時停車には対応しない)。

JR線から毎日貨物列車が直通しており、保安装置もJRに合わせられているために理論上JR線との直通運転が可能だが、旅客営業開始後の旅客列車の直通列車の設定例はない。後述の蒸気機関車の実験運行では西日本旅客鉄道(JR西日本)の車両が使用されたが、線内の名古屋駅 - 名古屋貨物ターミナル駅間で運行された。

回送列車編集

朝夕のラッシュ輸送を終えて車庫に戻る列車は金城ふ頭駅から潮凪信号場まで回送で運転される。本数は朝9時台に2本、夜19・20・22時台に各1本(土曜・休日は9・22時台に各1本)。また、平日および土曜・休日ともに潮凪車庫出庫列車が潮凪信号場から金城ふ頭駅まで5時台に1本運転される[34]

2008年(平成20年)10月23日に発生した名古屋駅での脱線事故以降、名古屋駅での夜間滞泊を中止し、初発列車・最終列車は潮凪車庫との間で回送されるダイヤとなっている[35]。このうち、最終列車の折返し回送は2013年(平成25年)12月1日より営業列車化され、稲永行となった。

ささしまライブ行き臨時列車編集

 
ポケモンヘッドマーク付きのささしまライブ行(2005年3月20日、ささしまライブ駅付近)

2005年日本国際博覧会(愛・地球博)の開催期間中にささしまサテライト会場「デ・ラ・ファンタジア」が開設され、その混雑緩和のために名古屋駅 - ささしまライブ駅間で臨時列車が運転された。終点のささしまライブ駅には折り返し設備がないため、一度JR東海名古屋工場側線に入り、貨物列車を待避してから折り返していた。同年3月下旬の週末と祝日のみ運転された。

蒸気機関車の実験運行編集

 
実験運行として21世紀の名古屋を走るC56形蒸気機関車(2013年2月16日)

2011年7月1日、名古屋市長の河村たかしは市議会本会議において、あおなみ線の魅力アップのため、蒸気機関車 (SL) を走らせる方針を明らかにした。運転区間は名古屋駅 - 名古屋貨物ターミナル駅間(途中よりJR貨物の貨物線に転線)で、軌道強度の関係から車両はJR西日本からC56形蒸気機関車160号機12系客車3両、そして起終点とも転車台がないため折り返し用に最後尾に連結するディーゼル機関車を借り、2013年2月16日・17日に1日3往復「SLあおなみ号」として実験運行が行われた[18]。各列車に200人、2日間で計1,200人の試乗者を募集した[36]。保安装置(自動列車停止装置)はC56形にATS-P対応装置が搭載されていないため、走行予定区間に従来のATS-STを残しての対応となった。

名古屋市内での蒸気機関車の運行は1986年に東海道本線・武豊線名古屋駅 - 武豊駅間と東海道本線名古屋駅 - 木曽川駅間にC56形160号機牽引で運行された「SL一世紀号」以来、27年振りのこととなった。

貨物列車編集

前述のように名古屋駅 - 名古屋貨物ターミナル駅間ではJR貨物の貨物列車の運行が行われており、小本駅 - 荒子駅間にある分岐点までは旅客列車と同じ線路を走行する。名古屋貨物ターミナル駅発着の貨物列車のほか、関西本線方面を発着する貨物列車も、名古屋駅 - 笹島信号場間を走行し、笹島信号場で関西本線に転線する。運行時間帯は旅客列車よりも長く、午前4時台 - 深夜1時台に設定されている[34]

おもしろ列車かたつむり号編集

西名古屋港線の旅客化構想が出始めた1986年10月10日から12日にかけて、団体イベント列車として「おもしろ列車かたつむり号」が同線に運行されたことがあった。「かたつむり号」の列車名は、西名古屋港線内の線路規格が低かったため自転車並みの速度で走ったことが由来である。列車の概要は以下の通りであった。

  • 運行区間:名古屋駅 → (東海道本線) → 岐阜駅尾張一宮駅 → (稲沢線) → 名古屋駅 → 笹島駅 → (西名古屋港線) → 西名古屋港駅 → (西名古屋港線・稲沢線) → 稲沢駅 → (東海道本線) → 名古屋駅
  • 使用車両:DD51形ディーゼル機関車2両と12系客車4両(機回しの手間を省くため、機関車は列車両端に連結)。
  • 運行時刻:名古屋駅11時05分 → 岐阜駅11時54分着・12時00分発 → 西名古屋港駅13時18分着・14時07分発 → 稲沢駅15時04分着・15時14分発 → 名古屋駅15時28分着

車両編集

JR東海の旅客用車両が乗り入れることはない。このほかJR貨物の機関車や貨車で運行される貨物列車が毎日乗り入れている。

駅一覧編集

  • 全駅愛知県名古屋市に所在。
  • 定期列車は各駅に停車する普通列車のみ。ノンストップ列車が運行されることがあるが、一覧では停車駅は省略する。
駅番号 駅名 旅客
駅間
キロ
旅客
営業
キロ
貨物
営業
キロ
接続路線 周辺施設 所在地
AN01 名古屋駅 - 0.0 0.0 東海旅客鉄道  東海道新幹線CA 東海道本線 (CA68)・CF 中央本線 (CF00)・CJ 関西本線 (CJ00)
名古屋市営地下鉄  東山線 (H08)・  桜通線 (S02)
名古屋鉄道NH 名古屋本線名鉄名古屋駅: NH36)
近畿日本鉄道E 名古屋線近鉄名古屋駅: E01)
ジェイアール名古屋タカシマヤ
名鉄百貨店本店
近鉄パッセ
中村区
AN02 ささしまライブ駅 0.8 0.8 -   Zepp 名古屋
109シネマズ
愛知大学
中京テレビ放送
  笹島信号場 - (1.8) (1.8)    
AN03 小本駅 2.5 3.3 -   西部地域療育センター
ジェイアール東海バス本社
中川区
AN04 荒子駅 1.0 4.3 -   中川郵便局
中川図書館・中川文化小劇場
荒子観音
  名古屋貨物ターミナル駅 - - 5.1    
AN05 南荒子駅 0.9 5.2 -   富士権現社
AN06 中島駅 0.7 5.9 -   愛知運輸支局
スーパージャンボ
ラウンドワン中川1号線店
AN07 名古屋競馬場前駅 1.2 7.1 -   名古屋競馬場
名古屋入国管理局
港区
AN08 荒子川公園駅 1.1 8.2 -   イオンモール名古屋みなと
荒子川公園
AN09 稲永駅 1.6 9.8 -   名古屋港ショッピングモール
十一屋川緑地
名古屋臨海高速鉄道本社事務所
  潮凪信号場 - (11.0) -    
AN10 野跡駅 2.3 12.1 -   稲永スポーツセンター
藤前干潟
フェリー埠頭
AN11 金城ふ頭駅
ポートメッセなごや
3.1 15.2 -   名古屋市国際展示場
リニア・鉄道館
レゴランド・ジャパン
メイカーズピア
  • 日本貨物鉄道第二種鉄道事業区間:名古屋駅 - 名古屋貨物ターミナル駅間
  • 貨物線時代には潮凪信号場から分岐する潮凪車庫の位置に西名古屋港駅が置かれた(当時は終点、キロ程12.6km)。また、起点は笹島駅であった。
  • 運賃などは「名古屋臨海高速鉄道#運賃」を参照。
  • ささしまライブ - 小本間には「黄金駅(仮称)」が設置される予定だったが、需要が当初予測を下回る見込みになったことから、2004年10月開業時点での設置は見送られている[37]
  • 名古屋貨物ターミナル駅は営業キロ上では荒子 - 南荒子間にあり、貨物列車は名古屋から荒子駅北側(小本側)まで旅客列車と同じ線路を走行する。

イメージソング編集

2005年6月6日に、当線の応援歌としてCD化された[38]

脚注編集

[脚注の使い方]
  1. ^ a b c 「当社からのご案内は「あおなみ線」で統一しています。」(あおなみ線よくある質問)
  2. ^ 国土交通省鉄道局監修『鉄道要覧』平成28年度版、電気車研究会・鉄道図書刊行会、p.126
  3. ^ 運輸省鉄道局監修『鉄道要覧』平成9年度版(電気車研究会・鉄道図書刊行会)pp.34,59の東海旅客鉄道・日本貨物鉄道のページには「東海道線 名古屋, 西名古屋港」と東海道線として記載。
  4. ^ 一般財団法人運輸政策研究機構『数字でみる鉄道 2012』(ISBN 978-4-903876-44-3 2012年10月31日発行) 正誤表(2013年1月22日発行) (PDF) p.1
  5. ^ (一般財団法人)運輸政策研究機構『数字でみる鉄道 2013』(ISBN 978-4-903876-51-1 2013年10月31日発行) p.66
  6. ^ (一般財団法人)運輸政策研究機構『数字でみる鉄道 2014』(ISBN 978-4-903876-57-3 2014年10月1日発行) p.66
  7. ^ 交通系ICカードの全国相互利用サービスを拡充します。 (PDF) - 名古屋臨海高速鉄道、2016年1月29日
  8. ^ a b あおなみ線ATS装置取替プロジェクト - 電気技術開発株式会社
  9. ^ a b c 日本国有鉄道岐阜工事局(編)『岐阜工事局五十年史』日本国有鉄道岐阜工事局、1970年、364頁。
  10. ^ a b c d e 日本国有鉄道岐阜工事局(編)『岐阜工事局五十年史』日本国有鉄道岐阜工事局、1970年、364頁。
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  31. ^ ポートメッセなごやにおいてAKB48大握手会開催に伴う特別ダイヤでの運行について (PDF) - 名古屋臨海高速鉄道、2014年8月25日付発表、2014年8月25日閲覧
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  37. ^ 黄金駅についての主なソース:
  38. ^ http://web.archive.org/web/20160304104353/http://www.d1.dion.ne.jp/~folktime/aonami.html

関連項目編集

外部リンク編集