否定論理積
与えられた複数の命題のうちに偽であるものが含まれることを示す論理演算
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否定論理積(ひていろんりせき)とは、与えられた複数の命題のうちに偽 (False)であるものが含まれることを示す論理演算である。NAND (Not AND; "ナンド"と読まれる)と表記される。別の表記法として、ヘンリー・シェファーが1913年に導入したシェファーの棒記号(英: Sheffer stroke、記号 "|" で表す)や矢印の「↑」を用いる表記法もある。
性質
編集完全性
編集一般に、いくつかの限られた種類の論理演算を任意個組み合わせることにより、任意のブール関数を構成可能であることを、その演算の組は functionally complete であるという(詳細は英語版記事 en:Functional completeness を参照)。ANDとORはどちらも単調であるため「ANDとOR」だけでは完全にならず、NOTを加える必要がある。一方「ANDとNOT」や「ORとNOT」は完全であり、ANDとNOTの組合せであるNAND(や、NOR(否定論理和))はそれひとつだけで完全である。以下にNOT・AND・ORのNANDのみによる構成を示す。
- NOT A = A NAND A
- A AND B = NOT ( A NAND B ) = ( A NAND B ) NAND ( A NAND B )
- A OR B = ( NOT A ) NAND ( NOT B ) = ( A NAND A ) NAND ( B NAND B )
真理値表
編集否定論理積の真理値表
命題 P | 命題 Q | P NAND Q |
---|---|---|
真 | 真 | 偽 |
真 | 偽 | 真 |
偽 | 真 | 真 |
偽 | 偽 | 真 |
ベン図
編集否定論理積のベン図
応用
編集NANDゲートなどの記事を参照。