四天王御江戸鏑』(してんのうおえどのかぶらや)は、福森久助作の歌舞伎である。文化12年(1815年)11月、江戸中村座の顔見世で上演された。その後、通しでは再演されなかったが、五代目菊五郎の時代に土蜘蛛の登場が演目「土蜘蛛」として独立するなど、断片的に菊五郎家に伝わってきた[1]。2011年1月国立劇場で復活上演された。『今昔物語集』、『前太平記』(江戸時代の通俗軍記物語、藤元元 撰著)の頼光四天王渡辺綱坂田公時碓井貞光卜部季武)の世界を用いている[2][3]

2021年1月にも七代目菊五郎の監修により、10年前とほぼおなじ座組で再演された[4]

おなじく源頼光や頼光四天王を描いた作品群は「四天王物」とよばれ、ほかに「四天王楓江戸粧<してんのう もみじのえどぐま>」などがある。

脚注 編集

  1. ^ 【歌舞伎 四天王御江戸鏑】新春恒例・菊五郎劇団華やかに あのダンスも登場”. 日本美を伝える「紡ぐ」プロジェクト公式サイト. 読売新聞 (2021年1月13日). 2022年8月1日閲覧。
  2. ^ 『国立劇場第322回歌舞伎公演解説書』、2021年、独立行政法人日本芸術文化振興会
  3. ^ 四天王御江戸鏑. コトバンクより2021年1月8日閲覧
  4. ^ “国立劇場の初春歌舞伎公演、尾上菊五郎監修「四天王御江戸鏑」が10年ぶりに登場”. ナタリー. (2020年12月17日). https://natalie.mu/stage/news/409197 2022年8月1日閲覧。