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国道305号

日本の石川県から福井県に至る一般国道

概要編集

 
福井県坂井市三国町
東尋坊付近にて
(2017年5月撮影)

石川県金沢市から国道157号国道8号金沢西バイパスと重複して南下し、能美市の大長野西交差点より分岐して単独区間が始まる。東尋坊や奇岩・呼鳥門などがある越前海岸の景勝地付近を経由することから、北陸の代表的な観光道路として紹介されることもある[1]。終点は、福井県南条郡南越前町の国道365号に接続するが、実際の路線の端点は北陸自動車道今庄インターチェンジ (IC) である[1]

路線データ編集

一般国道の路線を指定する政令[2][注釈 1]に基づく起終点および経過地は次のとおり。

歴史編集

 
ホノケ山トンネルの冬景色
(2015年1月)

福井県越前町の海岸沿いにある呼鳥門は、礫岩が波と風の浸食作用によって出来た洞穴で、かつてこの洞穴の中を国道305号がくぐり抜けており、天然トンネルを全国で唯一国道がくぐり抜けるという極めて珍しい場所で知られていた[5]。その後の2002年(平成14年)にこれを迂回するトンネル開通によって、呼鳥門は国道指定をはずされた。

かつては、南越前町内を南北に走る国道8号と国道365号の間を横断して菅谷峠(すげんたんとうげ)を越える自動車通行不能な登山道(点線国道)の区間が約 4 kmあったが[1]、ホノケ山トンネルが2013年に開通したことにより、車両不通区間は解消されている。

沿革編集

  • 1970年昭和45年)4月1日 - 一般国道305号(金沢市 - 福井県南条郡今庄町)として指定施行[6]
  • 1972年(昭和47年)12月 - 国道8号線の金沢バイパス全線開通による指定変更で、野々市交差点 - 三日市交差点が単独指定区間となるが、国道標識や案内標識での表示は一切設けられず(ただし、市販の一部の地図では表示されていたものもあり、混同を招いていた)。
  • 1989年(平成元年)7月16日 - 越前町玉川で岩盤が崩落。15人死亡。(後述)
  • 1992年(平成4年)6月17日 - 事故現場を迂回する玉川トンネルの供用開始。
  • 1993年(平成5年)4月1日 - 一般国道305号(石川県金沢市 - 福井県南条郡今庄町[現 南越前町])
  • 2002年(平成14年)3月23日 - 呼鳥門を迂回する呼鳥門トンネルの供用開始。
  • 2008年(平成20年)
    • 4月1日 - 石川県内の路線指定変更に伴い、国道8号線との重複区間だった能美市大長野西交差点 - 小松市街地 - 加賀市箱宮ICが単独指定区間となり、案内表示を設置(国道8号と交換)。
    • 9月30日 - 国道305号と国道8号を接続している福井県南越前町河野海岸有料道路を福井県に移管、無料開放。南越前町側が国道305号、敦賀市側が福井県道204号大谷杉津線に指定された。
  • 2009年(平成21年)1月21日 - 25日:越前町厨(くりや)付近で土砂崩れ、4月28日まで片側通行それ以降は対面通行可。
  • 2010年(平成22年)7月14日 - 越前バイパス(越前町厨 - 同町茂原区間)部分開通。
  • 2013年(平成25年)11月4日 - ホノケ山トンネルを含む6.4 kmの区間が開通し、全区間で車両通行が可能となる[7]

玉川岩盤崩落事故編集

1989年(平成元年)7月16日午後3時30分頃、越前町玉川の国道305号で高さ40 m(推定重量1,500 t)にわたる大規模な岩盤崩落が発生、落石防止用の覆道(ロックシェード)を突き破って、現場を走行中のマイクロバスを押し潰した[8][9]。この事故でバスに乗っていた15人全員が死亡した。事故の瞬間はバスの後方を走っていた乗用車により偶然ビデオ撮影されており、轟音とともにバスが一瞬で押しつぶされる瞬間が写っていた。

この崩落の12年前の1977年(昭和52年)5月にも現場付近で崩落が発生した。その措置として福井県はトンネル案と海上道路案を提示したが、トンネル案は玉川観音が素通りになり、海上案も水産資源への影響による反対があり、中間となる「現道にロックシェードを設置する案」で決着した。

崩落事故の後に迂回路として現場の海側を通る仮設道路が建設された。1992年に玉川トンネルが開通して、崩落現場を含めた約1 kmの区間は立入禁止になった。

事故現場には1993年(平成5年)に慰霊碑が設置された。玉川観音も立入禁止区間に重なったことから、玉川トンネル南越前町側坑口の近くに人工洞穴を建設し、移設した。

現在でも旧道や仮設道路の橋脚は一部を除いて残っている。

路線状況編集

バイパス編集

  • 金沢外環状道路海側幹線(本線部分・整備中)
  • 金沢西バイパス(8号重複区間)
  • 白方町 - 川尻町バイパス(全延長8.9 kmのうち7.7 km区間が2010年7月までに開通済み)
  • 越廼バイパス(狭小トンネルの拡張および海側へのバイパス道路建設がすすめられている。一部、暫定開通済み)
  • 越前バイパス(越前町道口 - 同町茂原間 2010年7月14日 部分開通)
  • 赤萩 - 河内バイパス
  • 河内奥野々道路

通称編集

  • まぼろしの北陸道(車両通行不能区間)

重複区間編集

 
国道8号との分岐
石川県加賀市分校町
  • 国道157号(金沢市・むさし交差点 - 白山市・乾東交差点)
  • 国道8号野々市市・三日市交差点 - 能美市・大長野西交差点、加賀市・箱宮IC - 黒瀬交差点)
  • 国道365号(加賀市・黒瀬交差点 - 越前町・梅浦交差点、南越前町・鯖波 - 今庄インターチェンジ)
  • 国道417号(越前町・梅浦交差点 - 南越前町・桜橋交差点)

道路施設編集

トンネル編集

  • ホノケ山トンネル
  • 呼鳥門トンネル

道の駅編集

地理編集

通過する自治体編集

※ホノケ山トンネル内の一部は越前市域にかかっている。

交差する道路編集

(右の「表示」を押す)

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  • 菅谷峠

ギャラリー編集

関連項目編集

脚注編集

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注釈編集

  1. ^ 一般国道の路線を指定する政令の最終改正日である2004年3月19日の政令(平成16年3月19日政令第50号)に基づく表記。
  2. ^ 2011年11月11日に、市制移行して、野々市市発足。
  3. ^ 2005年2月1日に松任市石川郡美川町鶴来町河内村吉野谷村鳥越村尾口村白峰村の1市2町5村が合併して、白山市発足。
  4. ^ 2005年10月1日に、加賀市江沼郡山中町が合併して、新・加賀市が発足。
  5. ^ 2005年2月1日に、丹生郡越前町・朝日町織田町宮崎村が合併し、新・越前町が発足。
  6. ^ a b 2005年1月1日nに、南条郡南条町今庄町河野村が合併して、南越前町発足。
  7. ^ a b c d e f g 2015年4月1日現在
  8. ^ 重複区間を除く

出典編集

  1. ^ a b c 松波成行 2008, p. 80.
  2. ^ 一般国道の路線を指定する政令(昭和40年3月29日政令第58号)”. e-Gov法令検索. 総務省行政管理局. 2015年6月23日閲覧。
  3. ^ a b c d e f g 表26 一般国道の路線別、都道府県別道路現況 (PDF)”. 道路統計年報2016. 国土交通省道路局. p. 17. 2017年5月1日閲覧。
  4. ^ 一般国道の指定区間を指定する政令(昭和33年6月2日政令第164号)”. e-Gov法令検索. 総務省行政管理局. 2015年6月23日閲覧。
  5. ^ 佐藤健太郎「国道の名所を行く/消えゆく国道名所」『ふしぎな国道』講談社〈講談社現代新書〉、2014年、54-55頁。ISBN 978-4-06-288282-8
  6. ^ 一般国道の路線を指定する政令の一部を改正する政令(昭和44年12月4日政令第280号)
  7. ^ 南越前町広報平成25年11月号 (PDF)
  8. ^ 平野昌繁、諏訪浩、藤田崇、奥西一夫、石井孝行「1989年越前海岸落石災害における岩盤崩壊過程の考察」『京都大学防災研究所年報』第33巻B-1、京都大学防災研究所、1990年、 219-236頁、 hdl:2433/72245
  9. ^ 池島功「福井県越前海岸国道305号線のがけ崩れ」『写真測量とリモートセンシング』第28巻第5号、日本写真測量学会、1989年、 2-3頁、 doi:10.4287/jsprs.28.5_2

参考文献編集

関連項目編集

  • 点線国道
  • 呼鳥門(越前町にある洞穴。2002年(平成14年)まで国道の一部だった)

外部リンク編集