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国道338号

日本の北海道から津軽海峡を渡り青森県に至る一般国道

概要編集

北海道函館市の函館駅前から津軽海峡の海上区間を越えて、青森県大間町より仏ヶ浦がある下北半島北西部の津軽海峡と陸奥湾の海岸線に沿ってむつ市街を経て、太平洋岸沿いに下北半島を南下しておいらせ町に至る、延長約263 kmの一般国道の路線である。下北半島を縦断する基幹国道としては、野辺地町 - むつ市 - 大間町の直線的ルートを採る国道279号があるが、本路線はそれから外れた下北半島の北部西岸・南部東岸を経由しており、国道279号のバイパスともいえる経路をとる[1]。主な経過地は、青森県下北郡大間町、佐井村、むつ市、東通村上北郡六ヶ所村三沢市である。函館 - 大間間の津軽海峡の海上区間を国道279号と重用することから[1][2]、単独区間となる実延長区間は、青森県下だけにある。

路線データ編集

歴史編集

現行の道路法(昭和27年法律第180号)に基づく一般国道の路線として、1974年(昭和49年)11月12日政令第364号の公布によって第3次追加指定され、翌1975年(昭和50年)4月1日施行によって国道になった路線である。 路線指定当初は、むつ市 - 下田町(現・おいらせ町)間の国道指定を受けていたが、むつ市以北については、1981年(昭和56年)4月30日政令第153号の一般国道の路線指定公布、翌1982年(昭和57年)4月1日施行で、これを延長する形で函館市 - むつ市間が国道指定された。函館市 - 大間町間は国道279号ほかとの重複区間である。

青森県佐井村(佐井七曲)には、昭和期の終わりまでダート区間が残されていた[4]。同村南部からむつ市脇野沢にかけては、かつて道そのものが存在せず、陸上自衛隊第9施設大隊の手によって6年がかりで1977年に青森県道として開通した難所である。道路改良により新道が開通したあとの狭隘な未舗装路は廃道になっている[4]

路線状況編集

むつ市中心部・三沢市周辺を除いては、全般に過疎化した漁村地域を縦断する路線であり、1〜1.5車線程度の狭隘区間や、漁村の集落内を屈曲した経路で通過する区間が随所に見られる。

陸奥湾口沿いを行く大間 - むつ市脇野沢間を「海峡ライン」と称し、風光明媚な区間であるが、道路条件は厳しい。下北半島西岸の佐井村村内区間は入り江毎に厳しい峠越えを繰り返す隘路である。

近年[いつ?]も佐井村長後集落付近において大規模な地滑りが発生し、一部片側交互通行の措置が執られた。また、そこから南寄りの佐井村野平(青森県道253号長後川内線との分岐) - むつ市脇野沢源籐城(道の駅わきのさわのやや北側)の区間は冬期閉鎖される。

半島東岸の東通村 - 六ヶ所村にかけては、核燃料サイクル施設や東通原子力発電所などの重要な施設が多く所在し、砂子又等既存集落を迂回するバイパス整備が進展している。東通村南端の白糠地区手前から六ヶ所村境界の泊地区にかけては、2012年に開通した白糠バイパス(Ⅰ期)の泊・白糠トンネルが経由可能となったことで狭隘・急カーブ区間は解消された。 むつ市中心部や三沢市周辺では重要な生活・経済道路となっている。

別名編集

  • 海峡ライン(青森県大間町 - むつ市脇野沢)
    下北半島北西岸の津軽海峡に面する海岸沿いの約74 km区間の道路[5]。下北郡佐井村大字長後字野平 - むつ市脇野沢間の山岳部に冬季閉鎖区間があり、12月上旬から4月下旬までの期間は通行することは出来ない[5]

バイパス編集

重複区間編集

  • 北海道函館市若松町(函館駅前起点) - 青森県下北郡大間町大間細間:国道279号
  • 青森県むつ市小川町2丁目(小川町交点) - 青森県むつ市本町:国道279号

海上区間編集

津軽海峡上にある北海道函館市の函館港 - 青森県大間町が国道338号の海上区間で、国道279号と重用する[2]。かつては東日本フェリーによるフェリー路線が海上区間を就航していたが[2]、2009年12月より津軽海峡フェリーが受け持ち、所要時間90分で結んでいる[6]

  • 北海道函館市函館港 - 青森県大間町大間港(津軽海峡フェリーが1日2便就航)

冬期交通規制区間編集

通行止

  • 佐井村野平 - むつ市脇野沢源藤城(12月上旬〜4月下旬)

道路施設編集

トンネル編集

  • 泊・白糠トンネル(青森県下北郡東通村大字白糠 - 上北郡六ヶ所村大字泊)

道の駅編集

所管編集

  • 北海道開発局 函館開発建設部
    • 函館道路事務所
  • 青森県 県土整備部
    • 下北地域県民局地域整備部
    • 上北地域県民局地域整備部

地理編集

下北半島西岸の陸奥湾から津軽海峡にかかる海峡ラインは、陸奥湾に面する脇野沢から北へ高度を上げて津軽海峡に出たところの仏ヶ浦まで、山中を走る曲がりくねった山岳道路が続く[5]。佐井村の仏ヶ浦では風雨と波で削られた白緑色の凝灰岩が約2 kmにわたって続き、奇岩がみられる波打ち際の崖下に沿って走る[5][7]。仏ヶ浦がある下ノ崎付近から大間までは津軽海峡間近の海岸沿いのルートで細く曲がりくねった道が続く[5]。大間崎は北海道の函館と、また脇野沢は津軽半島の蟹田と結ぶフェリーの港でもある[5]

通過する自治体編集

交差する道路編集

現道編集

北海道

渡島総合振興局
函館市
国道279号との重複区間は省略)

青森県

下北郡大間町
  • 国道279号 : 大間細間
  • 国道279号 : 奥戸下道
下北郡佐井村
むつ市
(国道279号との重複区間は省略)
  • 国道279号 : 本町
  • 青森県道6号むつ尻屋崎線 : 横迎町1丁目(横迎一交点)
  • 国道279号(むつバイパス) : 横迎町2丁目(横迎二交点)
下北郡東通村
上北郡六ヶ所村
三沢市
上北郡おいらせ町

大湊バイパス・宇曽利バイパス編集

青森県

むつ市

尾駮バイパス編集

青森県

上北郡六ヶ所村

脚注編集

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注釈編集

  1. ^ a b c d e f g h 2015年4月1日現在

出典編集

  1. ^ a b 浅井建爾 2015, p. 20–21.
  2. ^ a b c 松波成行 2008, p. 87.
  3. ^ a b c d e f g h 表26 一般国道の路線別、都道府県別道路現況 (PDF)”. 道路統計年報2016. 国土交通省道路局. p. 18. 2017年5月1日閲覧。
  4. ^ a b 平沼義之 2018, p. 104.
  5. ^ a b c d e f 佐々木・石野・伊藤 2015, p. 42.
  6. ^ ノスタルジック航路”. 津軽海峡フェリーWebサイト. 津軽海峡フェリー. 2017年1月22日閲覧。
  7. ^ 須藤英一 2013, pp. 38-39.

参考文献編集

  • 浅井建爾『日本の道路がわかる辞典』日本実業出版社、2015年10月10日、初版。ISBN 978-4-534-05318-3
  • 佐々木節、石野哲也、伊藤もずく『絶景ドライブ100選[新装版]』松井謙介編、学研パブリッシング〈GAKKEN MOOK〉、2015年9月30日。ISBN 978-4-05-610907-8
  • 須藤英一『新・日本百名道』大泉書店、2013年。ISBN 978-4-278-04113-2
  • 平沼義之「失われた酷道」『酷道大百科』〈ブルーガイド・グラフィック〉、実業之日本社、2018年12月28日、 104 - 109頁、 ISBN 978-4-408-06392-8
  • 松波成行「国道338号」『酷道をゆく』、イカロス出版、2008年3月20日、 87頁、 ISBN 978-4-86320-025-8

関連項目編集