国鉄タム8200形貨車(こくてつタム8200がたかしゃ)は、かつて日本国有鉄道(国鉄)及び1987年昭和62年)4月の国鉄分割民営化後は日本貨物鉄道(JR貨物)に車籍を有したタンク車である。

国鉄タム8200形貨車
基本情報
車種 タンク車
運用者 日本国有鉄道
日本貨物鉄道
所有者 東洋曹達工業
製造所 三菱重工業
製造年 1962年昭和37年) - 1965年(昭和40年)
製造数 3両
消滅 1995年平成7年)
常備駅 周防富田駅→新南陽駅
主要諸元
車体色
専用種別 リン酸
化成品分類番号 80
軌間 1,067 mm
全長 7,200 mm
全幅 2,487 mm
全高 3,365 mm
タンク材質 普通鋼一般構造用圧延鋼材
荷重 15 t
実容積 9.8 m3
自重 9.7 t
換算両数 積車 2.4
換算両数 空車 1.0
走り装置 二段リンク式
車輪径 860 mm
軸距 3,600 mm
最高速度 75 km/h
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本形式と同一の専用種別であるタ4200形についても本項目で解説する。

タム8200形 編集

本形式は、リン酸専用の15 t 積二軸ボギータンク車として1962年(昭和37年)3月14日から1965年(昭和40年)11月27日にかけて3両(タム8200 - タム8202)が三菱重工業にて製作された。

本形式の他にリン酸を専用種別とする形式は、タ4200形(1両)、タキ1200形(初代)(1両)、タキ1250形(8両)、タキ3650形(1両)、タキ11200形(14両)、タキ11300形(2両)、タキ17400形(2両)の7形式がある。

1979年(昭和54年)10月より化成品分類番号80」(侵食性の物質、腐食性物質、危険性度合3(小))が標記された。

荷役方式は上入れ、上出し式であるがS字管は装備されていない。

所有者東洋曹達工業1社のみであり、その常備駅は周防富田駅(その後1980年(昭和55年)10月1日新南陽駅に改名)であった。

塗色は、であり、全長は7,200 mm、全幅は2,487 mm、全高は3,365 mm、軸距は3,600 mm、自重は9.7 t、換算両数は積車2.4、空車1.0、最高運転速度は75 km/h、車軸は12 t長軸であった。

1987年(昭和62年)4月の国鉄分割民営化時には2両(タム8200・タム8201)がJR貨物に継承され、1995年平成7年)1月に2両そろって廃車になり同時に形式消滅となった。

タ4200形 編集

1963年(昭和38年)2月4日にタム400形より1両(タム1456)の専用種別が濃硫酸よりリン酸へ変更され、これに伴い形式名もタ4200形へと変更された。

所有者は日東化学工業であり、その常備駅は湊駅であった。

改造より約5年後の1968年(昭和43年)9月30日に廃車となり同時に形式消滅となった。

参考文献 編集

  • 吉岡心平 『プロフェッサー吉岡の私有貨車図鑑(復刻増補)』 2008年、ネコ・パブリッシング刊 ISBN 978-4-7770-0583-3
  • 『日本の貨車-技術発達史-』(貨車技術発達史編纂委員会編著、社団法人 日本鉄道車輌工業会刊、2008年)

関連項目 編集