国鉄チラ30形貨車(こくてつチラ30がたかしゃ)は、かつて日本国有鉄道(国鉄)の前身である鉄道省等に在籍した18 t 積みの長物車である。

国鉄チラ30形貨車
基本情報
車種 長物車
運用者 鉄道省
運輸通信省
運輸省
所有者 鉄道省
運輸通信省
運輸省
旧形式名 ホチ20000形
改造年 1928年(昭和3年)*
改造数 39両
消滅 1948年(昭和23年)
主要諸元
車体色
軌間 1,067 mm
全長 8,573 mm
全幅 2,565 mm
全高 2,629 mm
荷重 18 t
自重 7.7 t - 9.5 t
台車中心間距離 4,877 mm
備考 *称号規程改正年
テンプレートを表示

本形式と同じ種車から形式名変更されたチラ85形についても本項目で解説する。

概要 編集

1928年(昭和3年)5月の車両称号規程改正によりホチ20000形 45両はチラ30形(39両、チラ30 - チラ77,9両欠)及びチラ85形(6両、チラ85 - チラ89,チラ91)に分割の上形式名変更された。

ホチ20000形は、1912年明治45年)にフホト5620形フホト6005形が1形式にまとめられ誕生した形式である。

昭和3年の車両称号規程改正の際2形式に分けられたのは、チラ30形が元フホト5620形、チラ85形が元フホト6005形の為であり車体寸法も違うため元の2形式に分けたと思われる。

車体塗色は一色、寸法関係は、全長は8,573 mm、全幅は2,565 mm、全高は2,629 mm、自重は7.7 t - 9.5 t である。

チラ30形は戦後未捕捉車が数両存在したため1948年(昭和23年)に調査が行われ在籍車なしが確認されたので結果形式消滅した。

チラ85形は最後まで在籍した車両が1931年(昭和6年)に廃車になり形式消滅した。

車番履歴 編集

1911年(明治44年)以前 1912年(明治45年) 1928年(昭和3年)
フホト5620形
(フホト5620 - フホト5831)
(フホト5832 - フホト5981)
ホチ20000形
(ホチ20000 - ホチ20024)
(ホチ20025 - ホチ20099)
(ホチ20100 - ホチ20138)
チラ30形(チラ30 - チラ77,9両欠)
フホト6005形
(フホト6005 - フホト6154、フホト6410 - フホト6471)
(フホト6155 - フホト6198、フホト6204 - フホト6409)
チラ85形(チラ85 - チラ89,チラ91)

譲渡 編集

1951年(昭和26年)10月25日に廃車となったチラ30形2両(チラ39,チラ52)が北海道拓殖鉄道に譲渡され、チラ401形(チラ401,チラ402)となった[1]

脚注 編集

  1. ^ 『RAIL FAN No.677』p.14-16

参考文献 編集

  • 「貨車略図 明治四十四年 鉄道院」1990年、復刻 鉄道史資料保存会
  • 貨車技術発達史編纂委員会『日本の貨車-技術発達史-』(初版)日本鉄道車輌工業会、2008年3月1日。 
  • JAPAN RAIL CLUB 『RAIL FAN No.677』 2009年1月

関連項目 編集