国際ゆめ交流博覧会(こくさいゆめこうりゅうはくらんかい)は、1997年(平成9年)に宮城県仙台市宮城野区で「第8回ジャパン エキスポ」として開催された地方博覧会

概要 編集

  • テーマ - 世界をむすぶ 人と心
  • 略称 - ゆめ交流博’97仙台
  • マスコット - パピットくん
  • 会場 - 宮城県仙台市宮城野区港3丁目 みやぎ産業交流センター「夢メッセみやぎ」及び隣接地ほか
  • 会期 - 1997年7月19日から9月29日 73日間
  • 入場者 - 約106万人
  • 主催 - 国際ゆめ交流博覧会実行委員会(宮城県・仙台市・仙台商工会議所・河北新報社

入場料 編集

大人 高校生 中・小学生 幼児(4歳以上)
普通入場券 2500円 1700円 1200円 500円
パスポート 7000円 5000円 3000円 1000円
一般団体割引入場券 2200円 1500円 1000円 400円
特別割引入場券 1300円 900円 600円 300円
特別団体割引入場券 1200円 800円 500円 200円
学校行事団体割引入場券 - 900円 600円 300円
夜間入場券 1200円 800円 500円 200円

パビリオン 編集

◆テーマゾーン◆

心の交流ゾーン

  • 「プレゾーン」は小さな島の砂浜。観客はここでヘッドフォンを受け取り、装着する。ヘッドフォンの立体音響で波の音やウミネコの鳴き声が聞こえ、CGアニメーションの石ノ森館長が博覧会のテーマを解説する。続いて「ゆめ交流シアター」へと進む。
  • 「ゆめ交流シアター」は、石ノ森章太郎監修のフルCGアニメーション「Tobby」を上映。360インチの大型スクリーンに、トビウオのキャラクターの主人公「トビー」が、「星の海」へと冒険をするストーリーを展開する。ヘッドフォンの立体音響や、ルミライト・ビジョンによる海底の表現などで、バーチャルな空間を演出する。

人の交流ゾーン

  • 宮城県そして仙台を舞台とした交流史や国際交流など、「人の交流」にスポットを当てた4つのコーナー。
  • 「ヒストリー&ビジョンズ・コーナー」……ミニ映像シアター「宮城・仙台から始まる世界への航路」は、アニメと実写を組み合わせた映像。慶長遣欧使節の通訳をした歴史学者シピオーネ・アマーティと、ウィーン万博で日本館の建築をした大工の山添喜三郎との交流を描く。
  • バーチャルステージコーナー」……最新の映像合成システム「クロマキシーシステム」により、選ばれた観客がビデオでダンスの簡単なレクチャーを受けた後、ブルーの壁面のステージで踊り、それがレーザーディスクの「世界の風景映像」と合成されて、各モニターに映る、という仕組み。
  • 「世界交流ネットワークコーナー」……宮城県の各都市や市町村の姉妹都市活動や国際交流を紹介する。フロアのあちこちに点在する角柱の展示タワーでは、各交流機関や都市の活動ぶりや成果を、映像、グラフィック、展示品などでアピール。
  • 「ゆめミュージアムコーナー」……21世紀を担う子供たちに、未来づくりのための「ゆめ」をプレゼントするというコンセプト。日本や世界中のスーパースターの寄贈品やキャラクターグッズ、メッセージ映像などを紹介する。アメリカ・クリントン大統領のサイン入り書籍やオードリー・ヘプバーンのサイン入り写真、モハメド・アリのサイン入りグローブ、他にハリソン・フォードナオミ・キャンベルマイケル・ジョンソンダイアナ・ロスエルトン・ジョンアグネス・チャン石井竜也爆風スランプ鈴木蘭々などのグッズを展示、紹介。また、そのグッズをもとに、チャリティーオークションを開催。

未来の交流ゾーン

  • スペースステーション」は、日本アメリカカナダロシアヨーロッパなどが協力して行っているビッグプロジェクト「国際宇宙ステーション」の全長60メートル(実物の1/2)のモデルを展示。
  • 人類と宇宙の関わりを紹介する「宇宙へのまなざしゾーン」、パネル展示などによって、日本と世界の宇宙開発の歩みを紹介する「宇宙開発の技術展示ゾーン」、そして「国際宇宙ステーション紹介ゾーン」では、宇宙実験モジュールであるJEMの実物大モデルをはじめ、H-IIロケット模型や測地実験衛星「あじさい」などの展示がある。

◆パビリオンゾーン◆

《単独館》

NEC C&C 未来地球研究所

  • 出展者:NEC
  • ドーム型の未来仕様のパビリオン。エントランスの「おもしろ実験室」では、「NEC ネットワークアドベンチャー」のゲームについて、ロボットの「ロボキューくん」が説明を行う。
  • 「NEC ネットワークアドベンチャー」では、参加者がパソコンの中に入り込み、ロボットの主人公「ナビ」と「ゲータ」と一緒に冒険をするという、双方向参加型マルチメディアライブシアター。「JAPAN EXPO鳥取 NECブース」にもアクセスする。

NTTマルチメディア館

  • 出展者:NTTグループ
  • 外観はエジプトピラミッド早稲田大学教授、吉村作治氏の監修のもと、「ピラミッドツアー」を体験する。各部屋には吉村教授がネットワーク映像で登場、解説。
  • 第1の部屋「ピラミッドの謎」は「王の間」をイメージし、コラボレーションシステムを使った対話を体験する。
  • 第2の部屋「発掘現場の謎」では、マルチメディア・コミュニケーターで、近未来ナビゲーションを体験する。
  • 第3の部屋「ツタンカーメンの謎」では、インタラクティブビジョンで謎を解いていく。クイズの正解率が高いチームには、全員に記念品を進呈する。
  • 「マルチメディアの広場」では、「古代エジプト住民登録」や「VOD放送局」、カイロ博物館の展示品の超高精細画像「SHD美術館」など、様々なマルチメディア体験ができる。

日立グループ館~きになるシアター

  • 出展者:日立グループ
  • 日立のCMでおなじみの、モンキーポッドの木をイメージしたドーム型パビリオン。
  • 幻想的な夜をイメージさせるウェイティングゾーンのあと、24面マルチビジョンのメインシアター「きになるシアター」へ。お天気キャスター森田正光と、クリスティ・夏美・コサールが、「太陽からの贈り物」の旅に出かけるというストーリー。観客は手元の端末機器の操作で、メインビジュアルと対話やクイズを楽しめる。

東北電力グループ館

  • 出展者:東北電力企業グループ
  • アーチ型パビリオン。
  • メインシアターは、300インチ大型スクリーンに、実写映像にCGやアニメを重ね合わせた、少年ニルスとガチョウのモルテンによる冒険物語「ニルスと地球の仲間たち」を上映する。
  • ワークショップ「グース・スクール」では、宮城県の県鳥「ガン」についての展示や、ガンの飛来地である「伊豆沼・内沼」「蕪栗沼」の紹介コーナーなど。

三菱未来館

  • 出展者:三菱グループ
  • ドーム型パビリオン。150名収容のメインシアター「銀河系ゆめアドベンチャー」を上映。観客は宇宙船「GREEN」のクルーとして乗り込み、ウイルスに汚染された惑星「アジェル」からのSOSを受け取って、救出に行くというストーリー。
  • ストーリーの各ポイントで、集計システムによる観客のストーリー選択で、マルチエンディングになるというシステムをとっている。

三井グループ・東芝館~DREAM CUBE~

  • 出展者:三井グループ東芝
  • キューブ型のパビリオンで、壁面には日本全国や世界中からの子供たちによる、「夢のイラスト」を集めた壁画がある。
  • メインの「ドリーム・ホームページ・ゾーン」では、誰でも簡単にホームページが楽しめる専用端末機を使い、参加者がオリジナルホームページを作成しインターネットで世界中に発信する。
  • 「ドリーム・アクセス・ゾーン」では、「あなたの夢」「わたしの夢」のホームページへのアクセスをして、仮想インターネットを楽しめる。

郵政省ゆめぽすと館

  • 出展者:郵政省
  • テーマ:「人・生活(くらし)・未来・ゆめコミュニケーション」
  • 外観は、江戸時代の芝居小屋のイメージ。
  • 第1ゾーン「立体ハイビジョンシアター」では、松尾芭蕉と弟子の曾良の二人が着ぐるみキャラやCGアニメとして登場してナビゲーターとして活躍し、150インチの大型スクリーンに「自然の不思議、海の生きもの」の映像を上映する。
  • 第2ゾーン「マルチメディア郵便局ステージ」では、江戸時代の「芭蕉の辻」を再現し、芭蕉と曾良の着ぐるみキャラが芝居仕立てで、未来のマルチメディア郵便局を紹介する。
  • 第3ゾーン「マルチメディア郵便局体験コーナー」では、「郵便局設置用手話認識システム」や「マルチメディア郵便貯金ホームサービス」など、最新のシステムやサービスを紹介する。

建設ドーム

  • 出展者:ゆめ交流博未来都市研究会
  • テーマ:「21世紀・東北の創造」
  • 直径46m、高さ18,5mのエアドームパビリオン・
  • 「みらい都市シアター」では、少女「ゆき」と鳥型アンドロイド「フュー」が、未来の東北の旅をするストーリーを上映。観客席は46人乗りのライドシミュレーターになっていて、映像に合わせて観客席が動く。
  • 技術展示ゾーンは「まちの技術ゾーン(日本建設機械化協会、宮城県等の自治体など)」「みちの技術ゾーン(日本道路建設業協会日本道路公団、東北地方建設局)」「くらしの技術ゾーン(日本土木工業協会、東北地方建設局)」の3つにわかれ、最新技術やプロジェクトをパネルや模型などで紹介する。

海と空・ゆめ広場

《外国館》

スロヴェニア

  • パビリオンはスロヴェニアのログハウス(2階建て)
  • スロヴェニアの自然や暮らしをビデオやパネルで紹介。また、スロヴェニアの伝統工芸や特産ワイン、家具やクリスタル製品、スポーツ用品なども展示。

ニュージーランド

  • パビリオンはニュージーランドの住まいを再現。
  • システムキッチンやドレッサーなど、手作り家具や調度品を配置してニュージーランドの文化や暮らしを紹介。ラグビーチーム「オールブラックス」関連グッズの展示や販売も行っている。

大韓民国

  • 韓国寺院のゲートをくぐると、3つのゾーンに分けられる。
  • 「体験ゾーン」では、韓国の伝統文化を写真や実演で紹介。「交流ゾーン」では「サムルノリ」や仮面劇などをステージで上演。「にぎわいゾーン」では、韓国の陶磁器や食料品、民芸品、伝統工芸品を展示販売。

《共同館》

富士通電脳ワールド

  • 出展者:富士通株式会社
  • 「インターNETアスロン」では、参加者が富士通PCのインターネットでトライアスロンに参加する。
  • 「TEO-もうひとつの地球」「世界の車窓から」「ミミの大冒険」など、最新CD-ROMコンテンツが楽しめるコーナーもある。

Panasonicドリームシアター

  • 出展者:松下電器産業株式会社
  • 1千万年後の未来の海を舞台に、未来の海洋生物「クラーケン」を主人公にしたCG映像作品「クラーケン」を上映。
  • 「クラーケン」のキャラクターグッズショップや、DVD-ROMゲームコーナーもある。

日本アイ・ビー・エム館

  • 日本IBM
  • プロローグは、壁に埋め込まれたモニターにインターネットの画像が映し出される。
  • メインシアターは「近未来の家」を表現し、スクリーン画面の「サン・ファン・バウティスタ号」をPCの声による操作を行い、近未来の生活を紹介していく。
  • 「近未来体験ルーム」では、数グループに分けられた子供たちが、マルチメディア幼児教育ソフト「カルロ」を操作して、最新技術を体験していく。

《集合館》

いってみらい館

◆アミューズメントゾーン◆

パピットランド

  • ドリーム・サンダー(サスペンディッド・ルーピング・コースター)
  • ローラーステートコースター
  • 2層カルーセル
  • アイス・ワールド
  • アストロ・ファイター
  • ニューライト・サイクル
  • 3D立体時空館
  • ツインドラゴン
  • リンドバーグワールド
  • ドラゴンコースター
  • 観覧車
  • 3Dパラゴン城
  • ファンハウス1・2
  • ルクソールマジック
  • ハンマーストライカー

◆ワールドマーケット◆

ゆめステージ・イベント 編集

《7月》

《8月》

《9月》

参考資料 編集

  • 国際ゆめ交流博覧会公式ガイドブック(国際ゆめ交流博覧会実行委員会)
  • 国際ゆめ交流博覧会パンフレット各種

関連項目 編集