土合駅

日本の群馬県利根郡みなかみ町にある東日本旅客鉄道の駅

土合駅(どあいえき)は、群馬県利根郡みなかみ町湯檜曽にある、東日本旅客鉄道(JR東日本)上越線である。

土合駅
Doai station.jpg
駅舎(2016年4月)
どあい
Doai
湯檜曽 (6.6 km)
(10.8 km) 土樽*
群馬県利根郡みなかみ町湯檜曽218-2
所属事業者 東日本旅客鉄道(JR東日本)
所属路線 上越線
キロ程 69.3 km(高崎起点)
電報略号 トイ
駅構造 地上駅(上り線)、地下駅(下り線)
ホーム 計2面2線(上下別)
乗車人員
-統計年度-
19人/日(降車客含まず)
-2013年-
開業年月日 1936年昭和11年)12月19日**
備考 無人駅
* この間に高崎支社新潟支社境界あり(当駅から湯檜曽寄りは高崎支社管内)。
** 1931年昭和6年)9月1日に信号場として開設。
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概要編集

群馬県内の普通鉄道の駅としては最北端に位置する。当駅までが高崎支社管轄であり、上り線の清水トンネルの出口付近に新潟支社との境界が設置されている。ただし定期の普通列車は全て新潟支社の車両が乗り入れており、高崎支社の担当は、隣の湯檜曽駅とともに施設管理のみとなっている(この特徴は、東北本線高久駅黒田原駅豊原駅[注釈 1]JR西日本山陰本線諸寄駅居組駅[注釈 2]赤穂線天和駅備前福河駅[注釈 3]などとの類似点でもある)。

下りホームが新清水トンネル内にあり、駅舎(地上)から10分ほど階段を下りないと到達できないことから、「日本一のモグラ駅[注釈 4]」として親しまれている。「関東の駅百選」認定駅の1つ。

群馬県の東西南北端の駅の一覧[注釈 5]

歴史編集

1935年1月の例では、下りだけでも4本の定期列車が臨時停車していたほか、3本の臨時スキー列車が停車していた[1]

駅構造編集

 
駅地下ホームから長い階段を見上げる(2010年7月)。階段左端の岩盤が露出した部分は、将来のエスカレーターの設置のために残されたスペースである。

山間部にあり、上り線が地上駅、下り線が地下駅となっている。平常時は無人駅で常駐する駅員はいない。ただし臨時列車の運転時には、管理駅水上駅から駅員が派遣されて臨時窓口が設けられる。駅舎内には待合室がある。2020年2月12日 - 3月22日には、JR東日本とJR東日本スタートアップによるグランピング場施設「DOAI VILLAGE」の実証実験が行われ[報道 1]、同年8月8日に喫茶「mogura」がオープンし[報道 2]、同年11月14日の「DOAI VILLAGE」の開業をもってグランドオープンされる予定である[報道 3]

当駅待合室内では、寝泊まり(STB)をする登山客らが食事用にガスバーナーなどを使用する事例が相次ぎ、2016年4月には待合室が一時閉鎖された[新聞 1]。その後再開放されているが、定期的にJR職員や警察が巡回を行っている。

当駅最大の特徴は、上下のホーム間が大きく離れていることである。これは、上越線の複線化の際に下りホームを地下70mの新清水トンネル内に設置したことによるもので、駅舎と上りホームのある地上と下りホームの高さは81mもの高低差がある。下りホームから駅舎に行くには、ほぼ一直線に伸びる462段の階段(長さ338m)を上り、次いで湯檜曽川国道291号を跨ぐ143mの連絡通路に設けられた計24段の階段を上る必要がある。改札口から下りホームまでは徒歩10分程度を要するため、駅員が配置されていた時代には、下り列車については改札が発車10分前に打切られ、市販の時刻表にもその旨が記載されていた。階段の中間部付近にはベンチが設置されている。462段の階段横にはエスカレーターの設置スペースが確保されている[新聞 2]が、現在まで設置の予定はない。

下りホームは単式1面1線の構造である。かつては、通過線(本線)と副本線が設けられ、副本線にホームが設置されていたが、2008年5月から10月にかけてホーム改良工事が行われ、ホームが副本線から本線へ移され、同時に嵩上げが行われた[注釈 6]。ホーム上に待合室が設置されている。

上りホームは単式1面1線で、駅舎に面する地上部にある。かつては上下で1本のホームを共用する島式ホームだったが、複線化の際に旧下りホームは待避線となり、優等列車の通過待ちに使われた[2]。その後、駅舎側の線路を剥がして1面1線にしている。ホームは駅舎に近い4両分のみが嵩上げされており、それ以外の部分は通常使用されていない。

のりば編集

番線 路線 方向 行先 備考
1 上越線 下り 越後湯沢小出長岡新潟方面 地下ホーム
2 上り 水上高崎大宮上野方面 地上ホーム

(出典:JR東日本:駅構内図

利用状況編集

群馬県統計年鑑公式サイトによると、1日の平均乗車人員は以下の通りである[3]

年度 一日平均
乗車人員
2000年 21
2001年 21
2002年 19
2003年 18
2004年 22
2005年 18
2006年 16
2007年 16
2008年 17
2009年 14
2010年 24
2011年 22
2012年 20
2013年 19

夏季や秋季には谷川岳などへの登山客を中心として一定数の利用客がある。また、下り地下ホームを目当てに訪れる観光客も増えている[新聞 3]

かつては多くのハイカー達による乗降客で賑わった時期もある。例えば1960年の谷川岳山開きの日には、上野駅発の夜行列車から降りる客でホームが埋め尽くされ[4]、改札口には長い行列ができる混雑ぶりだった[新聞 3]。下り地下ホーム完成当時、工事関係者が「谷川岳に登るのに、これぐらいの階段で疲れるようじゃだめだろう」と語り[新聞 4]、登山客の一部がウォーミングアップとして階段を駆け上がる競争を行なっていたこともある[新聞 3]2001年頃までは、ゴールデンウィーク時期に新宿駅発当駅着の臨時夜行快速が運行されていた。

しかし、1982年上越新幹線開業や1985年関越自動車道開通の影響を受けて乗降客が減少したことにより、1985年3月から無人駅化した[新聞 3]

現在、関越自動車道の水上インターチェンジが車で20分程度の距離にあることや、この区間の定期普通列車の本数が少ないこと、またこの付近で最も主要な観光ポイントである谷川岳ロープウェイの駅まで若干の距離があることなどから、ハイカーや登山客は自家用車か水上駅上毛高原駅から谷川岳ロープウェイまでのバスを利用することが多く、あえて当駅を利用する人は少なくなっている。

また2011年からは、6月終わりもしくは7月初旬に上野駅 - 当駅間の臨時快速列車「谷川岳山開き号」が運転されており、下り区間は夜行列車となっている[5][報道 4]

駅周辺編集

 
駅前のバス停

駅前を通る国道291号県境清水峠付近が車両通行不能(点線国道)となっているため、ここから車で直接、新潟県方面に行くことはできない。

その他編集

隣の駅編集

東日本旅客鉄道(JR東日本)
上越線
湯檜曽駅 - 土合駅 - 土樽駅

脚注編集

[脚注の使い方]

注釈編集

  1. ^ 以上3駅は施設管理は大宮支社、使用車両は水戸支社所属、乗務員はすべて仙台支社所属となっている。
  2. ^ 以上2駅は施設管理は福知山支社、使用車両や乗務員はすべて米子支社所属となっている。
  3. ^ 以上2駅は施設管理は近畿統括本部、使用車両や乗務員はすべて岡山支社所属となっている。
  4. ^ 駅舎と下りホームの間の標高差が大きいため「モグラ駅」と呼ばれるが、駅舎および下りホームの標高はそれぞれ海抜約650メートル、海抜約580メートルであり、「低所にある駅」というわけではない。「低所にある駅」としては、たとえば東京駅京葉線ホーム(標高は海抜約マイナス30メートル)などがある。
  5. ^ 各駅の座標は「ジオロケーター 日本語版」にて「板倉東洋大前駅」「大前駅」「川俣駅」「土合駅」をそれぞれキーワードに検索して得た(2015年9月11日閲覧)。
  6. ^ 同様の工事は隣の土樽駅でも行われた。

出典編集

  1. ^ 「スキー列車増発」『東京朝日新聞』昭和10年1月11日2面
  2. ^ 『国鉄全線各駅停車6 中央・上信越440駅』
  3. ^ 群馬県統計年鑑”. 群馬県企画部統計課企画普及係. 2017年10月15日閲覧。データ提供元の都合により、平成26年度数値より、無人駅の数値の公表を行わなくなったため、2014年以降のデータはない。
  4. ^ 山と渓谷編集部 「昭和東京周辺の山を振り返る」『山と渓谷』2018年11月号 p46
  5. ^ JR東日本が臨時上野発夜行列車「谷川岳山開き号」を運転”. 谷川岳プロジェクト(群馬県みなかみ町) (2011年5月20日). 2013年5月15日時点のオリジナルよりアーカイブ。2020年10月26日閲覧。

報道発表資料編集

  1. ^ a b “JR東日本エリア初!無人駅にグランピング施設が誕生! 上越線土合駅を活用した地域活性化実証実験開始” (日本語) (PDF) (プレスリリース), 東日本旅客鉄道/JR東日本スタートアップ/VILLAGE INC, (2020年1月20日), オリジナルの2020年2月15日時点におけるアーカイブ。, https://web.archive.org/web/20200215171807/https://www.jreast.co.jp/press/2019/20200120_ho01.pdf 2020年2月15日閲覧。 
  2. ^ a b “「日本一のモグラ駅」上越線土合駅を活用した 無人駅グランピング施設「DOAI VILLAGE」いよいよ本格稼働 駅舎内喫茶「mogura」先行 OPEN!” (日本語) (PDF) (プレスリリース), JR東日本スタートアップ/VILLAGE INC, (2020年8月6日), オリジナルの2020年8月8日時点におけるアーカイブ。, https://web.archive.org/web/20200808013916/https://jrestartup.co.jp/wp-content/uploads/2020/08/HP%E7%94%A8-2.pdf 2020年8月11日閲覧。 
  3. ^ a b “「日本一のモグラ駅」に無人駅グランピング施設が誕生 「DOAI VILLAGE」グランドオープン!” (日本語) (PDF) (プレスリリース), 東日本旅客鉄道高崎支社/JR東日本スタートアップ/VILLAGE INC, (2020年10月23日), オリジナルの2020年10月26日時点におけるアーカイブ。, https://web.archive.org/web/20201026065018/https://www.jreast.co.jp/takasaki/news/pdf/20201023-01info.pdf 2020年10月26日閲覧。 
  4. ^ “ジョイフルトレイン・イベント列車の運転について” (PDF) (プレスリリース), 東日本旅客鉄道高崎支社, (2011年5月20日), オリジナルの2011年10月27日時点におけるアーカイブ。, https://web.archive.org/web/20111027022203/http://jres.jp/news/docs/110520_natu_presu.pdf 2020年10月26日閲覧。 

新聞記事編集

関連項目編集

外部リンク編集