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在留特別許可

在留特別許可(ざいりゅうとくべつきょか)とは不法残留不法入国などで日本不法滞在している退去強制対象外国人に、法務大臣が特別に在留資格を与える制度。在特と省略される[1][2]

目次

概略編集

不法滞在状態の外国人は本来日本から出国するか退去強制されなければならないが、 出入国管理及び難民認定法(入管法)第50条[3]に従い、法務大臣はその裁量により在留を特別に許可することができる。在留特別許可を与えるか否かは法務大臣の自由裁量である。不法滞在者の在留希望理由や家族状況、日本での生活歴、人道的配慮の必要性などを総合的に勘案して判断される。入国審査官から退去強制対象者に該当すると認定された者がその認定を不服とし、さらに第2段階として特別審理官との口頭審理でも入国審査官の認定に誤りがないと判定された容疑者がその判定を不服とし特別に在留を認めてもらいたいと希望するとき、第3段階の審査として法務大臣への異議の申出を行い最終的な判断を法務大臣に求めることができる。異議の申出に理由がないと認める場合でも、以下のような場合には、法務大臣は在留を特別に許可することができる。

  • 永住許可を受けているとき(入管法第50条第1項第1号)
  • かつて日本国民として日本に本籍を持っていたことがあるとき(入管法第50条第1項第2号 日本籍離脱者や特別永住資格者)
  • 人身売買などにより他人の支配下に置かれた状態で日本に在留しているとき(入管法第50条第1項第3号)
  • その他法務大臣が特別に在留を許可すべき事情があると認めるとき(入管法第50条第1項第4号)

この許可基準を明確にするため、法務省入国管理局2009年(平成21年)7月に「在留特別許可に係るガイドライン」を改訂し[4]、10年以上日本に在住し小中学校に通学する実子(嫡出子又は父から認知を受けた非嫡出子)を養育している場合などは、在留を許可する方向で検討がなされる[5]

許可数の推移編集

2004年から2015年末までの不法滞在者数と在留特別許可数の推移[6][7]
不法

滞在者数

不法

滞在者

減少数

送還者数 在留特別許可
総数 退去強制事由別 国籍別
不法残留 不法入国・

不法上陸

刑事罰

法令違反等

中国(台湾

・香港除く)

韓国・朝鮮 その他
2004.1.1 216,418 2004 9,119 41,926 13,239 10,697 2,188 354 2,212 2,057 8,970
2005.1.1 207,299 2005 13,554 33,192 10,834 8,483 2,077 274 2,211 1,807 6,816
2006.1.1 193,745 2006 22,906 33,018 9,360 7,096 1,915 349 1,827 1,523 6,010
2007.1.1 170,839 2007 21,054 27,913 7,388 5,586 1,457 345 1,304 1,106 4,978
2008.1.1 149,785 2008 36,713 23,931 8,522 6,521 1,640 361 1,669 1,416 5,437
2009.1.1 113,072 2009 21,294 18,241 4,643 3,508 897 238 857 663 3,123
2010.1.1 91,778 2010 13,290 13,224 6,359 4,939 1,044 376 1,098 815 4,446
2011.1.1 78,488 2011 11,423 8,721 6,879 5,569 827 483 1,146 898 4,835
2012.1.1 67,065 2012 5,056 6,459 5,336 4,304 491 541 809 693 3,834
2013.1.1 62,009 2013 2,948 5,790 2,840 2,161 270 409 422 400 2,018
2014.1.1 59,061 2014 -946 5,542 2,291 1,643 223 425 421 286 1,584
2015.1.1 60,007 156,411 217,957 77,691 60,507 13,029 4,155 13,976 11,664 52,051

不法滞在者数の減少に伴い、在留特別許可数も減少傾向にある。日本人等との婚姻などにより日本人等との密接な身分関係を持ち、様々な面で日本に生活基盤を築いていることが許可を与える上で考慮されている[6]。退去強制事由別では不法残留が最も多いが、不法入国・不法上陸者や刑事罰法令違反者にも与えられている。

脚注編集

外部リンク編集