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地域職業訓練センターは、独立行政法人雇用・能力開発機構が全国に設置し、各々の地域の職業訓練法人等に運営を委託していた公設民営の施設であった。地域のニーズに応じて、中小企業労働者や求職者等に対して職業訓練を行ったり、職業訓練を行う事業主やその団体に施設を提供することにより、地域の職業訓練の振興を図ることを目的とした。2011年3月31日、独立行政法人雇用・能力開発機構の業務としては廃止された。

その後、施設の譲渡を希望する地方公共団体に対して譲渡し、地方公共団体等に譲り受けの意向がないと認められた施設については、土地が地方公共団体等の所有地であることから、施設の取り壊しを行い、更地にして地方公共団体等に返還をしている。なお、譲渡後の施設については、これまでの機構が行ってきた経緯を踏まえ、激変緩和措置として修繕費及び目標を達成していた施設のコンピュータ・リース料を国が負担する、とされている。(引用)

目次

設置の始まりと施設数の推移編集

1978年昭和53年)の職業訓練法の改正では、第三十条の四において、事業主が労働者に職業訓練を受けさせる事等を推奨するために、は事業主等に対して必要な措置を講ずることとされた[1]。これにより、地域職業訓練センターを設置することができるとされた[2]

これを受けて、1979年(昭和54年)9月11日に、一宮地域職業訓練センター(愛知県一宮市)、西脇地域職業訓練センター(兵庫県西脇市)、熊本地域職業訓練センター(熊本県熊本市)の3センターが全国で最初に設置された。その後、1985年(昭和60年)までに41センター、2005年平成17年)の時点で、82センターが設置されている。2008年版中小企業白書[3]においては、地域職業訓練センターの設置・運営を継続的に推進するとした。

しかし厚生労働省は、2008年12月24日の閣議決定「雇用・能力開発機構の廃止について」の方針に伴い、2010年度末で一律に全ての地域職業訓練センターを廃止する方針を決定した[4]

その後、施設の譲渡を希望する地方公共団体に対して譲渡し、地方公共団体等に譲り受けの意向がないと認められた施設については、土地が地方公共団体等の所有地であることから、施設の取り壊しを行い、更地にして地方公共団体等に返還をしている。国としての事業終了時の施設数は82施設であった。(脚注)

運営先編集

過去、厚生労働省管理下の、(独)雇用・能力開発機構が、職業訓練法人等に委託運営していた。しかし、現在は、機構が解散されて、さまざまな運営形態がとられるようになっている。

地域職業訓練センターの多くは、各地域で構成された職業訓練法人のみが運営する。

なお、社団法人中空知地域職業訓練センター協会が運営する中空知地域職業訓練センター(北海道滝川市)、五所川原市が運営する五所川原地域職業訓練センター(青森県五所川原市)、財団法人一宮地域職業訓練センター管理公社が運営する一宮地域職業訓練センター(愛知県一宮市)などの例もある。

北見市など、市で管理・運営している場合、指定管理者などを定めるために「北見地域職業訓練センター条例」などといった条例が存在する。

国としての事業終了時(2010年度)の地域職業訓練センターの名称と所在地編集

なお、各都道府県の施設数・施設名(『地域職業訓練センター』を省略)・当時の所在市区町村名(センター名と異なる場合のみ記載)は以下の通り。(『地域職業訓練センターの概要』を引用)

  • 北海道(4) 北見・釧路・苫小牧・中空(滝川市)
  • 青森(2) 八戸・五所川原
  • 岩手(4) 盛岡・二戸・両盤(一関市)・胆江(奥州市)
  • 宮城(3) 大崎・仙南(柴田町)・仙台
  • 秋田(3) 本荘由利(由利本荘市)・大曲(大仙市)・大館
  • 山形(4) 長井・河北・東根・鶴岡
  • 福島(2) 郡山・白河
  • 茨城(1) 筑西(桜川市)
  • 栃木(2) 大田原・鹿沼
  • 群馬(2) 桐生・伊勢崎
  • 千葉(3) 千葉・松戸・野田
  • 神奈川(1) 横浜
  • 新潟(3) 新潟・魚沼(南魚沼市)・上越
  • 富山(3) 魚津・砺波・富山
  • 石川(1) 金沢
  • 福井(2) 武生(越前市)・大野
  • 山梨(1) 山梨(甲府市)
  • 長野(2) 長野・中野
  • 岐阜(1) 大垣
  • 静岡(3) 浜北(浜松市)・湖西・駿東(御殿場市)
  • 愛知(5) 一宮・愛知(名古屋市)・豊橋・岡崎・衣浦(高浜市)
  • 三重(1) 鈴鹿
  • 滋賀(1) 湖南(草津市)
  • 京都(2) 丹後(京丹後市)・城南(宇治市)
  • 大阪(1) 大阪
  • 兵庫(2) 姫路・西脇
  • 和歌山(3) 新宮・中紀(日高町)・田辺
  • 島根(2) 島根中央(大田市)・島根東部(安来市)
  • 広島(3) 東広島・福山・広島北部(三次市)
  • 山口(1) 防府
  • 香川(1) 香川(高松)
  • 徳島(1) 鳴門
  • 高知(1) 高知
  • 福岡(3) 久留米・豊前・北九州
  • 長崎(1) 長崎(時津町)
  • 熊本(1) 熊本
  • 大分(1) 大分
  • 宮崎(2) 宮崎・延岡
  • 鹿児島(2) 鹿児島(霧島市)・川内(薩摩川内市)
  • 沖縄(1) 那覇

そのほか、旧御坊地域職業訓練センターが、譲渡されずに用地のみのこっていた。

脚注編集

引用編集

『独立行政法人雇用・能力開発機構(以下「機構」という。)が設置し、地方公共団体への委託により運営していた地域職業訓練センター及び情 報処理技能者養成施設については、機構の業務としては平成22年度末をもって廃止し、施設の譲渡を希望する地方公共団体に対して譲渡し てきたところであり、その譲渡後の施設については、これまでの機構が行ってきた経緯を踏まえ、激変緩和措置として修繕費及び目標を達成し ていた施設のコンピュータ・リース料を国が負担するものである。また、地方公共団体との協議により、地方公共団体等に譲り受けの意向がな いと認められた施設については、土地が地方公共団体等の所有地であることから、施設の取り壊しを行い、更地にして地方公共団体等に返還 するものである。』(『事業概要』より)

関連項目編集