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坂出人工土地(さかいでじんこうとち)とは、香川県坂出市京町に存在する約1.2ヘクタールほどあるコンクリート地盤土地の名称[1]である。 正式な名称は坂出市営京町団地。事業名は清浜亀島住宅地区改良事業DOCOMOMO JAPAN選定 日本におけるモダン・ムーブメントの建築に選出された。

香川県出身で丹下健三の協力者でもあった浅田孝らが中心となって1962年に構想される。メタボリズムグループの建築家大高正人の設計によって、1968年から4期に分けて、1986年にすべて完成した。分厚いコンクリートの地盤を築き、その下には市民ホールと商店街、駐車場を整備、地盤上には集合住宅公園を整備しており、市街地開発の新たなモデルとして当時話題を呼んだ斬新な建築物であるが、メンテナンス不届きで老朽化が進行している。

1966(昭和41)年度には坂出市における人工土地方式による再開発計画として、事業に関わった浅田と大高の他、北畠照躬番正辰雄山本忠司らが、日本都市計画学会石川賞計画設計部門を受賞している。

概要編集

このプロジェクトでは、地上レベルを駐車場とし、その上に人工のコンクリート・デッキの人工地盤を建設し、建替え住宅はそっくり空に持ち上げる。建替えによってすべて過去の建物をクリアランスして、そしてデッキ上に、歩道広場児童公園などのある住宅地を建設。また植栽が施され、植物が生い茂っている。当然上にも駐車場も用意されており、坂路を設け自動車も上層に上がってくることができる。空いたGL平面を将来のニーズのために空き地にしておくという斬新な二階建ての都市を実現させた。

人工土地の下層には駐車場のほかに店舗が入っており商店街の様相をなしている。構造上張り出した商店街の上部の屋根はアーケードをかけたような印象を受ける。 スケルトン・インフィル住宅のお手本事例ともいえ、人工土地は今でも機能し続けている。この人工土地の思想は、現在でも斬新かつ新鮮なものとして建築史に刻まれており、大きな影響を与え続けている。

坂出人工土地の場合は、既存の木造住宅地の権利クリアランスを目的ともしている。記録によれば、この土地には木造平屋125戸、木造2階33戸、耐火構造1戸、計159戸あり、報告書でその159戸を不良住宅128戸、良住宅27戸、住宅以外4戸と分類。人工土地全体では1万111平方メートル、その内訳は住宅3015、集会所160、児童公園678、住宅周囲の緑地1561、広場歩道4697となっている。人工土地構想では坂出市が地権者から屋上権を購入して建てるという前代未聞な仕組みで所有権問題を解決し、この空中都市が完成することになったが、不動産登記の問題で地盤管理は宙に浮くなどにより、結局のところ人工地盤構想の実現例は全国でここだけになっている。

参考資料編集

脚注編集

  1. ^ 野村瑠衣. “坂出市における人工土地方式による再開発計画 (PDF)”. 高知工科大学. 2019年2月22日時点のオリジナルよりアーカイブ。2016年9月14日閲覧。

関連項目編集

外部リンク編集