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塩尻市立図書館(しおじりしりつとしょかん)は、長野県塩尻市にある市立図書館である。

Japanese Map symbol (Library) w.svg 塩尻市立図書館
施設情報
事業主体 塩尻市
管理運営 塩尻市
開館 1971年昭和46年)8月1日
所在地 長野県塩尻市(9館)
ISIL JP-1001689
統計情報
蔵書数 438,707冊(2015年3月時点)
貸出数 673,836冊[1](2014年度)
条例 塩尻市立図書館条例
塩尻市立図書館管理規則
公式サイト www.library-shiojiri.jp
プロジェクト:GLAM - プロジェクト:図書館
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歴史編集

 
塩尻総合文化センター

1959年(昭和34年)4月1日の塩尻市制の発足時に、各地区の公民館が図書室を運営していた。1966年(昭和41年)8月に、旧桔梗ヶ原高等学校図書館を、塩尻市が長野県から買い受ける形で、塩尻市教育委員会附属図書室として開設した(蔵書数:1,000冊)。この当時は、資料の館外貸出のサービスは実施されていなかった。1971年(昭和46年)4月、塩尻市立図書館条例が施行され、それと同時に塩尻市立図書館として開館する(蔵書数:4,600冊、1人2冊を10日間の貸出)。1981年(昭和56年)12月、複合施設の塩尻総合文化センターが開館し、図書館は、その3階に入る(蔵書数:合計33,000冊、1人3冊を3週間の貸出)。1983年(昭和58年)の広丘分館に始まり、1988年(昭和63年)の吉田分館まで、市内の各地区に分館が設置され、1本館7分館体制となる。1990年(平成2年)、コンピュータ・システムが導入される(1人6冊を2週間の貸出)。その後、サービスが拡充され、1996年(平成8年)に、1人12冊を2週間の貸出となり、2008年(平成20年)には、1人15冊を2週間の貸出と変更されてきた。2003年(平成15年)、「市立図書館の在り方ワーキンググループ」が発足し、翌年に新図書館建設のための提言書が提出された。2005年(平成17年)、木曽郡楢川村と合併し、旧村立図書館を分館としたことで、1本館8分館の体制となる。2006年(平成18年)3月、塩尻市立図書館と信州大学とが包括的連携協定を締結した。4月、「塩尻市立図書館基本計画」が策定された[2]

運営編集

塩尻市立図書館サービス計画編集

役立つ情報を提供する図書館
資料収集、組織化の方針や方法を定めたうえで、図書館資料の有効活用を可能とする資料の配置や館内での業務についての共通認識を、分館も含めて全市的なサービスとして定める。
意欲と活動を応援する図書館
市民の多様な活動に対して、図書館として有効に支援できるような機能を備えたサービスへの取り組みを推進する。その際の活動分野として、以下の諸点に特に留意しながら、これらのサービスと並行して、図書館サポーターや、読書活動ボランティアとの連携、あるいは支援も進めていく。
  • 乳幼児サービス
  • 児童サービス
  • 青少年サービス
  • 高齢者サービス
  • 図書館利用に障害のある方へのサービス
  • ビジネス支援サービス
  • 子育て支援サービス
  • 多文化サービス
  • 医療・健康情報サービス
進化する図書館
常に新機軸を創出しつづけられるよう、「地域」を活動の根幹として、地域と密接に関連した活動を常に意識する。そのため、地域資料、郷土資料を収集保存することによって、地域の記憶を保つ機関として機能できるようにする。また、地域に拠点を置く書店や出版社等との連携を図ることで、地域の読書に対する環境整備を推進し、地域の出版文化にも貢献できるような活動にも取り組む[3]

塩尻市立図書館本館編集

  塩尻市立図書館本館
 
塩尻市立図書館本館
(塩尻市市民交流センター「えんぱーく」)
施設情報
専門分野 総合
事業主体 塩尻市
管理運営 塩尻市
建物設計 柳澤潤
延床面積 3,285.52 m2
所在地 399-0736
長野県塩尻市大門一番町12番2号 塩尻市市民交流センター[4][5]
位置 北緯36度06分43.6秒 東経137度57分10.17秒 / 北緯36.112111度 東経137.9528250度 / 36.112111; 137.9528250
ISIL JP-1001689
統計・組織情報
蔵書数 352,897冊[6](2015年3月時点)
条例 塩尻市立図書館条例
館長 上條史生[7][8]
公式サイト http://www.library-shiojiri.jp/
プロジェクト:GLAM - プロジェクト:図書館
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塩尻市立図書館本館は、塩尻市大門一番町12番2号にある。

施設構造編集

塩尻市市民交流センター「えんぱーく」内の1階から2階が図書館である。また地下1階には書庫がある。蔵書収容能力の46万冊に対して、平成26年度の蔵書数は、352,897冊である。

建物概要
地上5階地下1階(うち図書館:地上1-2階地下1階)
建物設計:柳澤潤
建築面積:約3,388.71m2
延床面積:11,901.64m2(うち図書館:3,285.52m2
鉄筋コンクリート造及び鉄骨造
工期:2008年(平成20年)11月‐2010年(平成22年)8月

特色ある蔵書としては、塩尻市出身で筑摩書房創業者、古田晁にちなんだ古田晁文庫と筑摩書房コレクションを設ける。また、地域ブランド資料としては、ワイン、短歌、漆器、重伝建などの資料を所蔵公開している。また、所蔵雑誌は、427タイトルに及び、郷土資料、地元文芸誌、県内大学の研究紀要、多言語に渡る外国語資料も所蔵している。

視聴覚資料では、映画、音楽、教養などのDVD資料を、約3,100点、音楽、朗読、教養などのCD資料を、約8,900本所蔵している(平成26年度現在)。 利用できるデータベースは、新聞・法令・判例などの検索・閲覧、雑誌掲載記事の検索などができる。 また、施設設備としては、ICタグによる資料管理が行なわれており、館内にはセルフ貸出機が設置されている。また、感知センサーによる盗難防止対策もとられている[9]

歴史編集

開設は1971年(昭和46年)。桔梗ヶ原高等学校図書館を1966年(昭和41年)に移管改称した塩尻市教育委員会附属図書室が前身である。図書館条例の施行により塩尻市立図書館として開館した。

1981年(昭和56年)に総合文化センターの3階に移転[10]。さらに2010年(平成22年)、塩尻市市民交流センター「えんぱーく」内に移転した。

本の寺子屋編集

2012年(平成24年)から始まった、著名な作家や文化人を招いて講演会などを開く事業である。年間をとおして多彩な活動が実施されている。
正式名称は「信州しおじり 本の寺子屋」。鳥取県米子市で実施されていた「本の学校」をモデルとして、長田洋一(「文藝」元編集長)が提唱したもの。
その趣旨は、図書館での諸々の事業(講座や講演会)によって、図書館と密接な「本」という媒体のことを深く考える機会を創造しようとするものであり、塩尻市立図書館中心に展開されている。塩尻市を中心とした地域の市民生活の場において、再び本をとらえ直し、同時に読書活動を活性化させる上での方向性を、この事業に参加する、本という存在と多様なかかわりを持った人たちの共同作業として創出するための活動である[11]

2012年の開校第1回目の講演会は、7月29日、佐高信 「本が変える風景」であった[13]

開講記録編集

以下は「信州しおじり 本の寺子屋」研究会『「本の寺子屋」が地方を創る』 東洋出版、2016年、p.140-147より。

年月日 講師 講座名 受講人数
2012年7月29日 佐高信 「本が変える風景」 137人
2012年8月7日 遊佐幸枝 「司書教諭と学校司書の協働」 18人
2012年8月25日 さいとうしのぶ 「自分の名前で絵本をつくろう」 98人
2012年8月25日 さいとうしのぶ 「さいとうしのぶの絵本ワールド」 93人
2012年8月27日 中山玲子 「できることから始めよう 図書館の障害者サービス」 82人
2012年9月24日 根本彰 「『理想の図書館像』を考える」 88人
2012年10月28日 色川大吉 「自費出版の本について」 58人
2012年10月29日 小林隆志 「図書館からのビジネス支援」 35人
2012年10月30日 小林隆志 「住民に必要と認知される図書館になるために」 42人
2012年11月10日 藤原成一 古田さんから学ぶこと」 43人
2012年12月2日 日経テレコン21ほか データベース活用講座 40人
2013年1月27日 谷川俊太郎 朗読会 161人
2013年2月15日 大井むつみ 「よみきかせ いろはのい」 30人
2013年2月16日 大井むつみ 「よみきかせ いろはのろ」 28人
2013年3月9日 秋本敏 「心の復興を支える図書館」 60人
2013年5月26日 松本健一 佐久間象山島崎藤村丸山眞男 68人
2013年6月17日 森一郎 「著作権法からみた図書館サービス」 75人
2013年7月28日 福島泰樹 「美しく死んでいくために」 60人
2013年8月11日 いせひでこ 「わたしの木、こころの木」 124人
2013年8月26日 齋藤誠一 「地域活性化に向けた図書館サービスの手法」 53人
2013年9月29日 常世田良 「『本』の可能性を考える」 53人
2013年10月27日 熊沢敏之 古田晁の精神」 35人
2013年10月28日 広瀬恒子 「子どもと本を結ぶ架け橋として」 86人
2013年11月10日 柳田邦男 「生きることと言葉の力」 127人
2013年11月25日 竹内利明 「市民と図書館の協働による地域(経済)活性化」 56人
2013年12月1日 第一法規ほか データベース活用講座 11人
2014年1月27日 キハラ 「本の修理講習会」 28人
2014年2月23日 池内紀 「本が友だち」 73人
2014年3月9日 杉山亮 「ものがたりライブ」 72人
2014年3月9日 杉山亮 「こどもと物語のいい関係」 79人
2014年5月25日 島田雅彦 高橋源一郎 「小説の行方」 139人
2014年6月22日 くすのきしげのり 「一人一人がみんなたいせつ」 96人
2014年7月20日 松井祐輔 西田卓司 「本とまちづくり」 35人
2014年8月2日 酒井潤一 ナウマンゾウが図書館にやってくる」 28人
2014年8月2日 酒井潤一 「化石のレプリカ作り/鉱物観察/泥炭層から化石」 44人
2014年8月5日 五十嵐絹子 「学校図書館が変われば子どもが変わる、教育が変わる」 67人
2014年8月5日 五十嵐絹子 「学校図書館が変われば子どもが変わる、教育が変わる」2 36人
2014年8月24日 井出孫六 石橋湛山全集を読む」 64人
2014年9月28日 嶋田学 「地域が元気になる図書館づくり」 36人
2014年10月5日 塩澤実信 「古田晁の精神」 55人
2014年10月19日 姜尚中 「読書が深める心 158人
2014年11月16日 小嵐九八郎 齋藤慎爾 「短歌と俳句の行方」 33人
2015年1月31日 宮田政幸 「ミニコミ誌発行の理想と現実」 33人
2015年2月15日 小林毅 「ニュースがわかる!」 23人
2015年2月15日 第一法規ほか データベース活用講座
2015年3月8日 酒井倫子 「「雨ニモマケズ」朗読会と森のおうちおはなしの会による朗読劇」 33人
2015年4月27日 赤木かん子 「図書館とは何か?」 72人
2015年5月11日 赤木かん子 「分類とは何か?」 87人
2015年6月8日 赤木かん子 「目次と索引、報告書の書き方、百科事典ワーク」 72人
2015年6月21日 鎌田慧 「ノンフィクションの行方」」 68人
2015年7月5日 上野千鶴子 「活字中毒、書物の未来」 146人
2015年8月2日 大下英治 「本は何よりSexy」 54人
2015年8月4日 藤田利江 「学校図書館を活用した調べる学習」 47人
2015年9月13日 大西暢夫 「食べることは生きること」 54人
2015年9月28日 渡部幹雄 「図書館でこんなこともできる!」 61人
2015年10月4日 永江朗 「筑摩書房の歴史と古田晁」 78人
2015年11月8日 小池昌代 正津勉 「現代詩の行方」 40人
2015年12月6日 星野渉 「本の世界で起きている大きな変化と図書館と書店にできること」 40人
2016年3月6日 くすのきしげのり 「こどもの心に気づくとき」 117人

本の帯デザインコンテスト編集

2016年(平成28年)11月に塩尻市市立図書館で「本の帯デザインコンテスト」を実施した。コンテストは、塩尻書店組合推薦の絵本や小説10作品が対象となり、その中で7作品に対して組合と図書館で選考した8作品が最優秀賞に選ばれた。 同年12月には、この最優秀賞作品が、実際の本に巻かれた状態で市内の書店で並べられた。藤原印刷(松本市)の協力によって、1作品につき20枚から40枚を印刷し、塩尻市内など組合加盟の書店に並ぶ市販本に巻かれて店頭に並べられた[14]

書店一覧
  1. 丸文塩尻書店(大門一番町)
  2. 興文堂書店 松本平田店
  3. 興文堂書店 アイシティ店(山形村)
  4. 中島書店(広丘高出)
  5. 神田堂(広丘野村)

分館編集

塩尻市立図書館には本館のほか8か所の分館がある。

  • 広丘分館 - 塩尻市広丘原新田291番地2 面積 73m2 蔵書数 12,019冊 (2014年度現在、以下同。)
  • 北小野分館 - 塩尻市北小野48番地 面積 65m2 蔵書数 7,273冊
  • 洗馬分館 - 塩尻市洗馬2550番地2 面積 62m2 蔵書数 7,157冊
  • 宗賀分館 - 塩尻市宗賀2658番地1 面積 56m2 蔵書数 8,471冊
  • 塩尻東分館 - 塩尻市塩尻町648番地1 面積 67m2 蔵書数 8,073冊
  • 片丘分館 - 塩尻市片丘4758番地7 面積 37m2 蔵書数 8,189冊
  • 吉田分館 - 塩尻市広丘吉田2901番地3 面積 73m2 蔵書数 13,691冊
  • 楢川分館 - 塩尻市木曽平沢2221番地1 面積 434m2 蔵書数 20,937冊[15]

脚注編集

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  1. ^ 塩尻市立図書館の概要について : 複合施設「市民交流センター えんぱーく」の機能と図書館のサービス”. 信州大学. 2016年6月3日閲覧。p.103
  2. ^ 塩尻市立図書館の概要について : 複合施設「市民交流センター えんぱーく」の機能と図書館のサービス”. 信州大学. 2016年6月3日閲覧。p.101
  3. ^ 塩尻市立図書館の概要について : 複合施設「市民交流センター えんぱーく」の機能と図書館のサービス”. 信州大学. 2016年6月3日閲覧。p.106-108
  4. ^ 図書館案内”. 塩尻市立図書館. 2016年6月2日閲覧。
  5. ^ 座標は「ジオロケーター日本語版」にて「塩尻市市民交流センター」をキーワードに検索して得た(2016年6月2日閲覧)。
  6. ^ 塩尻市立図書館の概要について : 複合施設「市民交流センター えんぱーく」の機能と図書館のサービス”. 信州大学. 2016年6月3日閲覧。p.102
  7. ^ 館長あいさつ - 塩尻市立図書館
  8. ^ 「泣いてもいいじ!」長野県限定のステッカーとポスターで子育て支援|ウーマンエキサイト
  9. ^ 塩尻市立図書館の概要について : 複合施設「市民交流センター えんぱーく」の機能と図書館のサービス”. 信州大学. 2016年6月3日閲覧。p.102
  10. ^ 『塩尻市立図書館基本計画』 塩尻市教育委員会、2006年。p.41
  11. ^ 「信州しおじり 本の寺子屋」研究会『「本の寺子屋」が地方を創る』 東洋出版、2016年。扉
  12. ^ 内野安彦『塩尻の新図書館を創った人たち』 ほおずき書籍、2014年。p.64-73
  13. ^ 【長野】塩尻で「本の寺子屋」が開校”. 中日新聞. 2016年6月14日閲覧。
  14. ^ 「思い詰まる『帯』本をPR 市立図書館コンテスト 最優秀賞作品 店頭に」 (深沢摩乙) 『市民タイムス』http://www.shimintimes.co.jp/ 2016年12月29日付、1面。
  15. ^ 塩尻市立図書館の概要について : 複合施設「市民交流センター えんぱーく」の機能と図書館のサービス”. 信州大学. 2016年6月3日閲覧。p.102-103

参考文献編集

関連項目編集

外部リンク編集