壬申約条
壬申約条(じんしんやくじょう)とは、1512年(中宗7年/永正9年)に李氏朝鮮(朝鮮王朝)から対馬の宗氏に対して通告された来航者取締規則である。
概要
編集1510年に発生した三浦の乱により、日本と朝鮮王朝との通交は断絶していた。通交再開の条件として朝鮮王朝側が一方的に突きつけたものが壬申約条であり、明治の日本の朝鮮進出後には永正条約との言い換えが為されたものの、条約としての体裁はない。
三浦の乱後、通交の断絶によって困窮した宗氏は大内義興を頼り、義興が後見する室町幕府将軍足利義稙の使者として派遣された弸中の助力を得て通交再開の交渉を行ったが、その結果として通告されたものである。
脚注
編集参考文献
編集- 長正統「壬申約条」(『国史大辞典 7』、吉川弘文館、1986年、 ISBN 4642005072)
- 田中健夫「壬申約条」(『日本史大事典 3』、平凡社、1993年、 ISBN 4582131034)