変則チェス
変則チェス(へんそくチェス、Chess Variant)とは、チェスのルール・駒・盤を一部変更したチェスであり、フェアリー・チェス(Fairy Chess、妖精チェス)とも呼ばれる。

六角形のマスを用いる変則チェスの一種。マス目の個数は、6番目の中心つき六角数である91個。
以下の3種に分類できる。
- 通常と異なるルールを用いるもの(捕獲・移動・ゲーム目的等)
- 通常と異なる駒(フェアリー駒)を用いるもの
- 通常と異なる盤を用いるもの(大きさ、形状)
ルールが異なるチェス編集
初期配置が異なるチェス編集
- シャッフル・チェス: 初期位置の1列目(白)と8列目(黒)を、ランダムにしたチェス。2つのビショップは、異なる色のスクエアに置く。キャスリングはなし。
- チェス960/フィッシャー・ランダム・チェス: ボビー・フィッシャー考案、上に加えてキャスリングを可能にした。
特殊ルールによるチェス編集
- チェックレス・チェス: チェックメイト以外のチェックはしていけないルール。
- ルージング・チェス: (別名 ギブアウェイ・チェス、ミゼール・チェス)キングを含めてすべての駒を相手に取らせると勝ちになる。取れる駒がある場合は、取らなくてはいけない。ポーンがキングにプロモーションしても良い。
- スワップ・チェス: 通常の動きのほか、縦横斜めに接する自分の駒を入れ換えることができる。
- ライフル・チェス: 相手の駒を取った場合、必ず元の位置に戻る。
- バックランク・チェス: 相手のキングをメイトにすることではなく、自分のキングを相手の陣地(8列め)にたどりつかせることを目的とする。
- バグハウスチェス(4人)、クレージーハウス(2人): 持ち駒の概念を採用したチェス。
- アトミックチェス:駒をとると、その駒以外に、取った駒・取られた駒の周囲1マスにいるポーン以外の駒、が全て盤上から外される。
チェスからの発展編集
- アリマア: チェスの道具立てを用いて創作された新しいゲーム。
- アドバンスト・チェス: ルールは通常のチェスと同じだが、人間がコンピュータチェスとペアを組み、そのペア同士が対局するゲーム。ガルリ・カスパロフが考案し、大会も開催されている。
用いる駒が異なるチェス編集
- カパブランカ・チェス: キューバの世界チャンピオン、ホセ・ラウル・カパブランカによって考案されたチェス。10×8または10×10の盤を用いる。
用いる盤が異なるチェス編集
- コンパクト・チェス: 6×6の盤で行うチェス。
- 三次元チェス: 三次元の盤を用いて行うチェス。さまざまな種類が存在する。一例は、スタートレックに登場するTri-D Chess。
- 無限チェス: 無限に広い盤を用いて行うチェス。
その他の変則チェス編集
- Variant Chess Database Free variant and chess database
- The Chess Variant Pages には、様々な種類の変則チェスがまとめられている。
ソフトウェア編集
- Arena: チェス960は、対応しているエンジンを組み合わせることによりプレイすることができる。
- Shredder: 最新版では、チェス960に対応している。
- fritz 9: チェス960、ルージング・チェスがプレイできる。
- ChessV: 約30種類の変則チェスをプレイすることができる、フリーソフトウェア。
- チェス チャンピオンシップトーナメント(アンバランス): 通常のチェスの他、シャッフル・チェス、ライフル・チェス、スワップ・チェス、バックランク・チェス、ルージングチェスをプレイできる。