夜桜お七

坂本冬美のシングル (1994)

夜桜お七」(よざくらおしち)は、1994年9月7日東芝EMIから発売された坂本冬美シングル[1]

「夜桜お七」
坂本冬美シングル
A面 夜桜お七
B面 哀しみの予感
リリース
規格 8cm CD
ジャンル 演歌
レーベル 東芝EMI
作詞 林あまり
作曲 三木たかし
チャート最高順位
坂本冬美 シングル 年表
船で帰るあなた
(1994年)
夜桜お七
(1994年)
うずしお
(1995年)
ミュージックビデオ
「夜桜お七」 - YouTube
テンプレートを表示

概要

編集

坂本が師事していた作曲家・猪俣公章亡き後、初のシングルであり、代表曲の一つに数えられる。これまで演歌の作詞をしたことがなかった歌人林あまりに作詞が依頼された[2]。曲名の「お七」とは八百屋お七のことである[3]。自己主張する現代的な女性像を、八百屋お七になぞらえた作品[4]。林の第一歌集『MARS☆ANGEL』に収録されている短歌連作「夜桜お七」を再構成するかたちで歌詞としている。ブラス入りの16ビートのメロディーが含まれ、演歌としては異色の仕上がりになっている[5]

発売から1か月あまりで15万枚を売り上げ、演歌としては異例の早さの売れ行きとなり[5]オリコンシングル・チャートでは100以内に25週ランクインするなどロングヒットを記録した[1]。また、第36回日本レコード大賞では、作曲賞と優秀賞を受賞している[6]

CDシングル発売から28年後の2022年2月23日には、初のアナログカットとなる7インチアナログ盤が発売された[7]

NHK紅白歌合戦』では、1994年第45回[8]1996年第47回[9]2007年第58回[10]2011年第62回[11]2012年第63回[12]2016年第67回[13]2018年第69回[14]2021年第72回)と通算で8回歌唱[15]、坂本自身紅白では一番多く披露されている。さらに坂本のデビュー10周年にあたる1996年の第47回には、紅白で初の紅組トリを[16]、逆に2018年の第69回では紅組トップバッターとして歌唱している[17]。また、2005年の『第56回NHK紅白歌合戦』の出場者選考の参考アンケートとしてNHKが実施した『スキウタ〜紅白みんなでアンケート〜』に紅組41位にランクインした[18]

水樹奈々は、2010年3月27日に日本ガイシホールで行われた自身のライブ終了後、生中継でゲスト出演したNHK『春うた2010』にて当楽曲を歌唱している[19]

収録曲

編集
  1. 夜桜お七
  2. 哀しみの予感
    • 作詞:林あまり、作曲:三木たかし、編曲:若草恵

カバーした歌手

編集

吉木りさによるカバー

編集
「夜桜お七」
吉木りさシングル
B面 帰ってこいよ
リリース
規格 マキシシングル
録音 2008年
  日本
ジャンル J-POPアニメソング
時間
レーベル 徳間ジャパンコミュニケーションズ
作詞 林あまり(#1)
平山忠夫(#2)
作曲 三木たかし(#1)
一代のぼる(#2)
吉木りさ シングル 年表
- 夜桜お七
(2008年)
Destin Histoire
2011年
テンプレートを表示

夜桜お七」は、2008年12月24日徳間ジャパンコミュニケーションズから発売された吉木りさのデビューシングル[32]

収録曲

編集
  1. 夜桜お七 [4:14]
    作詞:林あまり、作曲:三木たかし、編曲:EQ
  2. 帰ってこいよ [3:41]
    作詞:平山忠夫、作曲:一代のぼる、編曲:EQ
  3. 夜桜お七(インストゥルメンタル
  4. 帰ってこいよ(インストゥルメンタル)

脚注

編集
  1. ^ a b c 夜桜お七|坂本冬美”. ORICON NEWS. 2022年12月31日閲覧。
  2. ^ 読売新聞社文化部『この歌この歌手-運命のドラマ120〈下〉』現代教養文庫、1997年、346頁。ISBN 4390116029
  3. ^ 『この歌この歌手-運命のドラマ120〈下〉』343頁。
  4. ^ 『この歌この歌手-運命のドラマ120〈下〉』344頁、346頁。
  5. ^ a b 毎日新聞』1994年11月4日付東京夕刊、4頁。
  6. ^ 第36回日本レコード大賞”. 公益社団法人 日本作曲家協会. 2022年12月31日閲覧。
  7. ^ 坂本冬美「夜桜お七」発売28年で初のアナログカット「永い間、皆様に愛された証ではないかと」”. 音楽ナタリー. 2022年12月31日閲覧。
  8. ^ NHK紅白歌合戦ヒストリー”. NHK. 2022年12月31日閲覧。
  9. ^ NHK紅白歌合戦ヒストリー”. NHK. 2022年12月31日閲覧。
  10. ^ NHK紅白歌合戦ヒストリー”. NHK. 2022年12月31日閲覧。
  11. ^ NHK紅白歌合戦ヒストリー”. NHK. 2022年12月31日閲覧。
  12. ^ NHK紅白歌合戦ヒストリー”. NHK. 2022年12月31日閲覧。
  13. ^ 『紅白歌合戦』、全曲目を発表!”. rockinon.com. 2022年12月31日閲覧。
  14. ^ 『NHK紅白歌合戦』各出演アーティストの曲目を発表”. rockinon.com. 2022年12月31日閲覧。
  15. ^ 【紅白リハ】坂本冬美、8度目の「夜桜お七」歌唱 「『津軽海峡』『天城越え』までもうひと頑張り」”. ORICON NEWS. 2022年12月31日閲覧。
  16. ^ 【ぴいぷる】歌手・坂本冬美「演歌が私の『家』なんです」 最新シングル「酔中花」発売中 東京・日本橋浜町の明治座で座長公演 動画投稿でも注目”. zakzak. p. 3. 2022年12月31日閲覧。
  17. ^ 【インタビュー】坂本冬美「歌は体の一部」生活の中から生まれる演歌の魅力【音楽】”. MusicVoice. p. 1. 2022年12月31日閲覧。
  18. ^ “第56回NHK紅白歌合戦 スキウタ最終データ発表(50音順)”. オリジナルの2006年1月4日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20060104034746/http://www3.nhk.or.jp/kouhaku/list12.html 2022年12月31日閲覧。 
  19. ^ 水樹奈々が涙の熱唱!冬美の「夜桜お七」”. 日刊スポーツ. 2022年12月31日閲覧。
  20. ^ 田川寿美 / 女性演歌・最新ヒットを歌う”. CDJournal WEB. 2022年12月31日閲覧。
  21. ^ 水田竜子 / Ryu ko ka〜竜子歌[廃盤]”. CDJournal WEB. 2022年12月31日閲覧。
  22. ^ キンモクセイ / さくら”. CDJournal WEB. 2022年12月31日閲覧。
  23. ^ 中森明菜 / 艶華-Enka-”. CDJournal WEB. 2022年12月31日閲覧。
  24. ^ ULTIMATE DIAMOND [CD+DVD]<初回生産限定盤>”. タワーレコード音楽情報データベース. 2022年12月31日閲覧。
  25. ^ 永井裕子 / 歌だより[廃盤]”. CDJournal WEB. 2022年12月31日閲覧。
  26. ^ カレン / カレンの「演歌がいっぱい」”. CDJournal WEB. 2022年12月31日閲覧。
  27. ^ ジェロ / カバーズ3〜ルーツ・オブ・ジェロ〜”. CDJournal WEB. 2022年12月31日閲覧。
  28. ^ Takamiy(高見沢俊彦) / Fantasia”. CDJournal WEB. 2022年12月31日閲覧。
  29. ^ 花見桜幸樹 / 花見便り〜俺の女唄名曲集〜”. CDJournal WEB. 2022年12月31日閲覧。
  30. ^ 前川清 / マイ・フェイバリット・ソングス〜ジャパニーズ〜4”. CDJournal WEB. 2022年12月31日閲覧。
  31. ^ Sho-ta with Tenpack riverside rock'n roll band / Tenpack riverside rock'n roll band 5”. CDJournal WEB. 2023年1月3日閲覧。
  32. ^ 夜桜お七|吉木りさ”. ORICON NEWS. 2022年12月31日閲覧。

外部リンク

編集