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大アンダマン語族

大アンダマン語族(Great Andamanese languages)はアンダマン諸島北中部(大アンダマン諸島)でネグリト大アンダマン人によって話されている語族である。現在、アカ・チャリ語とアカ・ジェル語の話者が5名残されているのみである。近年では下位言語間の差異が減衰し、大アンダマン語として共通した言語に収斂しつつある。系統はおそらくオンガン語族とは別系統であり、インド・太平洋大語族に含まれるとする仮説がある。

大アンダマン語族
話される地域: アンダマン諸島中北部(大アンダマン諸島)
民族: 大アンダマン人
言語系統: インド・太平洋大語族?
下位言語:
アカ・ベア語
アカ・バレ語
アカ・ケデ語
アカ・コル語
オコ・ジュウォイ語
ア・プチクワル語
アカ・チャリ語
アカ・コラ語
アカ・ジェル語
アカ・ボ語
Andamanese languages-map.jpg

アンダマン諸語の分布。大アンダマン語族は大アンダマン諸島に分布していた。

歴史編集

イギリス人が大アンダマン諸島に初めて入植したときには、およそ5000人の大アンダマン人が大アンダマン諸島英語版と周辺の島々に住み、互いに深い関係のある言葉を持つ10人種に分けられた。1860年代以降、イギリス帝国流刑植民地英語版の永久的な設置と、それに続く、主にインド亜大陸からの、移民開拓者と年季奉公の労働者の到着により、大アンダマン人の人口は急激に減少し、1961年時の生存者は19人までになった。[1]

その後、若干人口は回復して、2010年には52人になった。[2] しかし、1994年までに、10族の内、7族が完全に消滅し[3]ストレイト島英語版のとても小さな地区での人種間の結婚や、再定住の結果として、現存する人種 (ジェル、ボ、チャリ) 間の違いも消滅した[4]カレン族インド人の定住者と結婚するものもいた。 ヒンディー語はますます主要な言語になり、およそ半数の人々の唯一の言語となっている。[5][6] 2010年に、アカ・ボ語の最後の話者は85歳で死亡した。[2]

人口のおよそ半数は現在、アカ・ジェル語を元にした大アンダマン語族の新しい言語(クレオール、もしくは共通語の一種)を話す。[7] この改変された言語は、いくつかの学者に、「現在の大アンダマン語」と呼ばれているが、[8][9] 単に 「ジェロ(Jero)」または 「大アンダマン語」と呼ばれることもある。

下位言語編集

脚注編集

  1. ^ Jayanta Sarkar (1990), The Jarawa, Anthropological Survey of India, ISBN 81-7046-080-8, https://books.google.com/?id=HxBuAAAAMAAJ, "... The Great Andamanese population was large till 1858 when it started declining ... In 1901, their number was reduced to only 600 and in 1961 to a mere 19 ..." 
  2. ^ a b (2011) Lives Remembered. The Daily Telegraph, London, 10 February 2010. Accessed on 2010-02-22. Also [https://web.archive.org/web/20100213125406/http://www.telegraph.co.uk/news/obituaries/7207731/Lives-Remembered.html on web.archive.org
  3. ^ A. N. Sharma (2003), Tribal Development in the Andaman Islands, page 75. Sarup & Sons, New Delhi.
  4. ^ Radcliffe-Brown, A. R. (1922). The Andaman Islanders: A study in social anthropology. Cambridge: Cambridge University Press.
  5. ^ Anosh Malekar, "The case for a linguisitic survey," Infochange Media, August 1, 2011.
  6. ^ Abbi, Anvita, Bidisha Som and Alok Das. 2007. "Where Have All The Speakers Gone? A Sociolinguistic Study of the Great Andamanese." Indian Linguistics, 68.3-4: 325-343.
  7. ^ Abbi, Anvita (2008). "Is Great Andamanese genealogically and typologically distinct from Onge and Jarawa?" Language Sciences, doi:10.1016/j.langsci.2008.02.002
  8. ^ Abbi, Anvita (2006). Endangered Languages of the Andaman Islands. Germany: Lincom GmbH.
  9. ^ Burenhult, Niclas (1996). "Deep linguistic prehistory with particular reference to Andamanese." Working Papers 45, 5-24. Lund University: Department of Linguistics
  10. ^ a b アンダマン諸島の2言語絶滅 最後の話者、相次ぎ死亡Asahi.com(アンビタ・アッビ(Anvita Abbi)博士ジャワハルラール・ネルー大学) 閲覧日2010-02-08
  11. ^ a b GA Community” (英語). Vanishing Voices of the Great Andamanese (VOGA). 2010年2月8日時点のオリジナル[リンク切れ]よりアーカイブ。2010年2月8日閲覧。
  12. ^ “Andamanese tribes, languages die” (英語). The Hindu. (2010年2月5日). http://beta.thehindu.com/news/national/article100977.ece 2010年2月5日閲覧。 
  13. ^ Obituary for Boa Sr.” (英語). Vanishing Voices of the Great Andamanese (VOGA). 2010年2月8日閲覧。